2019.02.09
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今回の話はPentax M42 Super-Takmar 55mm F1.8というレンズの話です。

オールドレンズに興味を持たれた方なら皆さん知っているレンズではないでしょうか、前回取り上げたNikkor-O・C Auto 35mm F2よりもさらに古い時期(1962年)から生産されかなりの回数マイナーチェンジを経ているレンズです。



私のものは型番や絞り・ピントリングの回転方向そして赤外線撮影の指標文字位置などからすると1965年の型みたいでもう54年前のもののようです。

マウントアダプター使用ということではNikon用もありD700にもK&F Conceptのものを使っていますが、以前にも書きました内部反射の問題でせっかくの良い画が台無しになるケースもあり現在はアクリル・ガッシュによる「艶消し塗装待ち」という状況です^^。
(※追記:この霞は内部反射のせいではないことが分かりました)

​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/2.8, 1/640, ISO200)

この写真にはよけいなフレアのような霞がでてませんが、強い光の下では中央に靄(モヤ)のような白っぽい霞がかかります。ほかの写真を見ても開放から繊細な画を出してくれるし、背景もボケもいい感じなので早く改良したいところなんですよねえ。ただ今のところこのレンズに関してはα7IIIでとても活躍してくれているのでそのうちにという感じですね。

参考までに...このマウントアダプターはNikon機で無限遠が出るように補正レンズが組み込まれています、そのため若干ですが画角が狭くなります。でも写りはほんといいですよ(笑)。



D700のところでも書きましたが開放から積極的に使えるシャープさはまず魅力ですね、そしてあまり癖のないボケ・・・癖を楽しむオールドレンズとしては良いか悪いかは別として、開放時でさえあまり暴れることのない素直なボケは逆光時の点光源(丸ボケ・六角ボケ)の使い方にも工夫がしやすいです。

​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/1.8, 1/640, ISO100)

色の出方も渋いです、味のある写りを感じさせてくれますね。

​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/4, 1/200, ISO100)

色ということではこのレンズちょっと注意が必要でした、私のレンズはいわゆる後期型で「アトムレンズ」なんですね。レンズの写真を見ていただくと前玉が少し黄色いのがお分かりかと思います、その色がどうしても画に影響してきます。なので普通に使うにはオートホワイトバランスをOnにした方が出来上がりが上の写真のように素直な色が出てくれます(RAWで調整すればと思いますが、けっこう記憶色に戻すのが手間です)・・・ただしこのアトムレンズの色を含めレンズの味を出そうという場合は無視したほうが、ノスタルジックな写真が楽しめます。つまりは1本で二度美味しいということですね(笑)。

<丸ボケ・6角ボケの楽しみ>
​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/1.8, 1/1600, ISO100, -1.7EV)

​ Super-Takmar 55mm F1.8
(f/2.8, 1/400, ISO100, -1.0EV)

撮影日は違うのですが同時刻(午後三時ころ)に同じようなアングルで狙った2枚ですが、どうですか。開放のきれいな丸ボケも良いのですが「普通」ですよね、ところが1段半絞っただけで6枚絞りによるきれいな六角形ボケが出てきます・・・まるで昼間の草木によるイルミネーションのようです。
こんな事ができるのもこのレンズの素直なボケのおかげだと思いますね。

さてここからがこのレンズのもう一つの楽しみである​「​虹のサークル・ゴースト​」の話​です。そして特にミラーレスを使っている方でこのゴーストを出す時に注意しておくとより楽しめるという話題です。​​​​​

まずこのレンズで撮ったサークル・ゴーストの写真をご覧ください。

​ Super-Takmar 55mm F1.8
(f/1.8, 1/8000, ISO100)

このゴーストは絞り開放近辺で現れます、もちろん上の写真のように逆光で更に太陽(強い光源)が入るか入らないくらいの位置でないと出てきません・・・逆に言うとその位置にありさえすれば簡単に出せます(笑)。
上の写真はα7II時代に撮ったものですが、開放で太陽が画面に入っているためかなりピント合わせに苦労します、その上出来上がりはゴーストはもちろんですがフレアも盛大に出るしコントラストも若干低めですね。この話題最後の方に最新のα7IIIで撮ったものが出てきますので比べてみてください、(裏面照射)センサーの違いか鮮明感がけっこう違います。

さて核心に入ります、逆光にて開放(f/1.8付近)で撮るため必然的にシャッタースピードがかなり上がります、ここで問題なのが「電子先幕シャッター」のOn・Offです。
基本α7IIIでは初期設定で「入」になってます、それによりレリーズタイムラグを短くすることができるというものですね。しかし注意点もあります...
​
※ 大口径レンズを装着して高速シャッタースピードで撮影する場合、「入」で撮影すると被写体や、撮影環境によってボケ像が欠けることがあります。(取説より)
​
というものですね。実際私の撮った写真でそうした例を見ていただきます...

​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/1.8, 1/8000, ISO100, -1.0EV)

この写真ではまさに太陽そのものが(右側が)欠けてます。そしてどの玉ボケも半分ほど欠けており若干明るさムラまで見られます。ボケ欠けってあまり気が付かなかったのですが、さすがにここまではっきりしているものや加えて太陽まで欠けているのを見つけ、本腰入れてこの対応を調べました。

ではどの程度のシャッタースピードで「入」・「切」を選択しなければならないかということですが、ちょうどそれに答えるような画像がありました。

​ ​
(左の画像 シャッタースピード1/6400:右の画像 1/5000)

どうやらシャッタースピード1/5000くらいまでだったら「入」ままでOKのようです。でもこうしたシチュエーションは想定できるわけですから撮影前に「切」にしておいたほうが無難ではないでしょうか。

この対処法に加えてα7IIIの場合は「サイレントシャッター」という選択肢もありますね。先にも書きましたがレリーズタイムラグを短くするためにある機能「電子先幕シャッター」ですから、切れば当然ながらタイムラグは微妙ですが長くなります。であればサイレントシャッターはベストな選択ではないでしょうか。
こちらも比較写真があります...

​ ​
(3つの画像ともに:f/1.8, 1/8000, ISO100, -0.3EV)

左から電子先幕シャッターOn、Off、そしてサイレントシャッター使用時です。
拡大した部分を見ていただけるとわかるように①はボケに欠けが出てますね、そして②③には欠けが見られません。

以上のことからα7IIIを使っている私としてはレリーズタイムラグも一番少ない「サイレントシャッター」がベストの選択かなということで、私はα7IIIのファンクションキーの一つにサイレントシャッター「入・切」の機能を割り当てております。

どうでしょうか、Pentax M42 Super-Takmar 55mm F1.8 を楽しむことでまた一つカメラの理解が進みましたね^^。素敵なサークル・ゴーストを楽しんでみてください。

なおかつこれまでにお話した「マウントアダプターによるフレア・ゴーストの問題」にもありましたように、このレンズのアダプターでも当てはまります。どうせゴースト・フレアが盛大に出るんだしとお思いでしょうが、余計なじゃまものはいらないわけで、純粋にこのレンズによるフレア・ゴーストを味として楽しみたいわけですよね・・・そのためにこのレンズ用の<M42→SonyE>マウントアダプター(NEEWER製でなんと950円)もつや消し処理がされてなかったので、アクリル・ガッシュ(ジェット・ブラック)にて対処しました。
そのおかげかα7IIIのおかげか随分とコントラストも上がりサークル・ゴーストの虹が一段と鮮やかになりました。

​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/1.8, 1/8000, ISO100)

ご覧のように画像が非常にスッキリしてきました。
そして前半で書きましたように開放でも背景やボケの暴れが少なく玉ボケの工夫もしやすいので虹のサークル・ゴーストときれいな玉ボケを使ってこんな画作りもできました。

<Title:光の雫>
​ Super-Takmar 55mm F1.8 ​
(f/1.8, 1/8000, ISO100, -0.7EV)

私のこのレンズは3,400円で手に入れました、こんなに楽しいレンズがこの値段です。
安くて遊べるレンズ・・・最高ですね^^。
イメージを膨らませて素敵な写真を皆さんもたくさん撮ってください...おすすめします。​​​​​​​​​

2019年2月 文化の杜公園ほかにて
(α7III & D700 + Super-Takmar 55mm F1.8)





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Last updated  2024.01.20 11:14:39
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