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カテゴリ: 小説

16日祭(母をしのぶ).JPG

   二 野辺送り(2-2)
葬儀の日、喪主の責任と、周囲の忙しさに重治の悲しみは、何処かへ押しやられていたようであった。改めて、仏壇が伯父や葬儀の準備に駆けつけた近所の長老や理容組合の長老たちによって設えられ、それから、祭壇やその側に飾り付ける花を白い紙と白い布切れを使って起用につくり、また、長い白布に文字を墨でかいたりしている。信夫はその準備の手際よさに、一種の驚きを感じていた。

しばらくすると、親戚のものや近所の人たち、重治の知己、清の知人・友人が集まりだした。顔見知りの女の人たちは、清の前に来ると嗚咽したり、話しかけたりしていた。しかし、清の前を離れると嗚咽は止み、少しの間を置いて話題は日常の会話へと変わっていく。何事もなかったように隣の人と話をしていた。信夫は、大人たちのこの変わり身の早さを不思議な気持ちで眺めた。
清が、納棺され、蓋がされた。信夫はこれらの様子も見逃すまいとして目を凝らしていた。
お坊さんが来るまでには少し時間が経っていた。沈の匂いのする袈裟を羽織ったお坊さんの読経が始まり、やがて、終わった。
棺が、待機していた霊柩車に収められようとしていた。伯母、従兄弟姉たち、、出棺まで待機していた顔見知りの女の人たちが泣いた。これに誘われるように真弓が棺にしがみついて泣いている。重治、信夫、数人の男手で棺が運ばれ霊柩車に収められる。その間、重治は神妙な顔で悲しみを堪えているようであった。信夫も泣くことが出来ず、余りにも軽くなった清の棺を神妙な顔で支えていた。ただ、幸だけは、事の重大さを少しも理解できずに、はしゃいでいる。大勢の人が居合わせているのが、さも、楽しいといった様子であった。
                                (つづく)



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Last updated  July 24, 2006 12:56:51 PM
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