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2005.06.06
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カテゴリ: 研究のヒント
佐伯胖氏は、「状況」に関して「『わかり方』の探究」の中で、次のように述べている。

 ・・・・・

 イストナミの研究は、メタ認知研究の流れからみると次のようになる。すなわち、子どもが「状況」によっては、「これこれはおぼえるべきだ」、「おぼえておくにはこうしなければならない」、「忘れそうだ」、「こうすれば忘れないでいられる」などの、自らの記憶の状態をモニターし、意識的コントロールをしていることを示している。

 ・・・・・ (中略) ・・・・・

 イストナミの研究が文化と思考の研究からみても興味深いのは、子どもが「買い物ごっこ」という文化的活動の文脈が与えられたときに、生き生きとした思考活動をはじめたという事実である。つまり、「文脈」が全くわからぬ実験やテストの状況では、本当の子どもの思考はわからない。適切な文化的な文脈の中であらわれる子どもの知力をその文脈とのかかわりでしらべなければならないのである。

 ・・・・・ (中略) ・・・・・

 思考は、「具体から抽象へ」と発達するというが、人は本当に「抽象的に」思考できるのか。本当に「形式」に従って思考しているのか。文化的実践の文脈でこそ思考がはたらく、ということは、思考が状況の具体的な事物に結びついているのであり、それを一般化・抽象化・形式化して思考していると考えることはできないのではないだろうか。

 ・・・・・ (中略) ・・・・・

 つまり、思考の「発達」は、「具体から抽象へ」いくのではなく、具体からより広い具体へと発達し、そのような具体的状況の中で有効さがすぐに検出できるかぎりでの「形式」が(具体性へのつながりをもったまま)獲得されていくのではないか、ということになる。



「『発展的な教材』のしくみを解明し説明する」という「状況」の中で、科学的な見方や考え方、つまり「形式(『発展的な教材』のしくみを説明することに有効な)」(本校理科では「きまり」とよんでいるが)を獲得していくことを、今回の研究授業では主張していくということにもなる。





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最終更新日  2005.06.06 12:37:53
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