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2013.08.20
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カテゴリ: その他
8月2日・3日に筑波大学附属小学校で開催された日本初等理科教育研究会中央夏期講座に参加したとき、筑波大附小の佐々木先生の実践発表「他教科と連携する理科・生活科」を聞くことができた。内容は、理科や生活科における観察や実験を国語の「作文」の題材として取り上げるというもの。具体的には、「事象を三つに分ける」「『問いと答え』を明確にする」「説明文フォーマットを示す」ということを工夫され、その中で「『事実』と『解釈』の両方を書く」ことを指導されていた。

その研究協議の中で、参加者から「『他者にわかりやすく伝えること』ができるようになることは分かるが、理科学習としての理解とはどう関係があるのか」、つまり、「理科学習そのものにどのようなメリットがあるのか」という質問があった。

全ての教科等で言語活動の充実が叫ばれる中、このような疑問をもつ先生も多いのだろう(特に理科は)。そこで、あらためて「他者にわかりやすく伝えること」と「理科の追究」との関係を考えてみる。「他者にわかりやすく伝えること」を理科学習の中で指導する(意識させる)ことのメリットとして、次の3つのことが挙げられる。

まず、一つ目に「精緻化を促す」こと。「わかりやすく伝えようとする」ことで、説明がより具体的に、そしてより詳しくなる。また、意識していなかったことを意識するようになることもある。このことは、もう一度「みる」ことも促すであろう。

二つ目に、時系列でも因果律にしても「つながりを意識させる」こと。「時間的な変化」や「原因と結果」を意識しながら、断片的な情報を関係づけることを促すことができる。

三つ目に、「ピッタリと合う表現を選ぶことを促す」こと。例えば、「たとえ」を使うこと。空気でっぽうを棒をおしたときの手ごたえを「ゴムのように」と説明することで、筒の中に閉じ込められた空気のイメージをより具体的で科学的なものになるだろう。

しかし、どのように指導するか(意識させるか)は、これからの課題であろう。佐々木先生の提案も「国語の作文の時間に」というものであった。理科の授業の中で、どこまで指導するのか。(正直なところ、「できるだけ詳しく」「より筋道立てて」ということは指導するとしても、「書き方」については「どこかで学んだこと」を意識させるようなシステムができればと、消極的に考えてしまうのだが。)ただ、大切なことは「相手に伝わるのか」ということを意識させるということである。できれば、より具体的な相手をイメージすることができればよいのだが。

また、「表現が思考に影響する」ということも再確認したい。つまり、表現は単なる思考の表れではないということである。たとえば、時間の経過を表す接続語を知らなければ(極端な例ではあるが)、事象の変化を明確に時系列で整理することはできないだろう。逆に、「なぜなら」という「ことば」を使うことができるようになれば、「原因と結果」を明確にすることができる。

私たちは、もっと「表現が思考を左右すること」「表現することによって自己内対話が促されること」の重要性を認識しなければならないのだろう。





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最終更新日  2013.08.20 16:51:29
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