かずやんの旅日誌

かずやんの旅日誌

2024年06月30日
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カテゴリ: バイク旅
神話の里、鹿児島ツーリングもいよいよ最終章となりました。
今回は山幸彦と豊玉姫の御子、彦波瀲武鸕鶿草葺不合命(ひこなぎさたけうがやふきあえず の みこと)とその乳母であり妻である玉依姫のお話。をしたいと思っていましたが、古事記にも日本書紀にもこのお二人のお話は記されておりません。
これには様々な説があり、そのひとつに皇室の影響力を高めるために、山(山幸彦)と海(豊玉姫)の霊力を併せ持つ存在が必要だったので、神話に加えられた存在という説もあります。
以上のことから今回はお二人の陵墓。そしてお二人の4男、若御毛沼命。つまり初代天皇、神武天皇の御降誕地から神武東征までの足跡を辿ります。


最終章
【神武天皇】






神日本磐余彦天皇(神武天皇)の諱は彦火火出見(ひこほほでみ)。彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊の四男として庚午年[注 1]1月1日(庚辰の日)[1] に日向国で生まれた。母は海神の娘の玉依姫である。生まれながらにして明達で強い意志を持っており、15歳時(甲申年[注 5])に太子となった。長じて日向国吾田邑の吾平津媛を妃とし、息子の手研耳命を得た。

甲寅年、45歳時に兄の五瀬命・稲飯命・三毛入野命や諸臣を集め東征を提案し、塩土老翁が語った東方の美しい地(大和国、奈良盆地)を紹介した。青山が四方を巡り、その中に天磐船に乗って天降った神がいるという。饒速日命という物部氏の遠祖である。この地こそ都を作り、天下を治める事に適した場所であろうと彦火火出見尊がいうと皆、賛成した。

10月、諸皇子と舟師(水軍)を帥いて東征に出発。目指すは中洲(大和国)である。


~Wikipediaより転載~

まずは錦江湾をぐるりと回り、大隅半島へ向かいます。
ここで第1章で立ち寄った高屋山上陵をご紹介。
神大三山陵のひとつで瓊瓊杵尊のお子、山幸彦を祀った場所です。
場所は鹿児島空港から数キロ北上した国道504号線沿いです。
崩御された日向から、遠いこの地になぜ葬られたのか。
こちらも薩摩藩の影響によるものなのか。
真相はわかりません。
国道脇にひっそりと入り口が存在していました。
石碑横にはとても長い階段が。
約190段あるようです。
Insta360を掲げながら一気に登りきります。







カメラが呼吸音を拾わないように、呼吸を静めながら一気に登り切ったら死にかけました。
録画したまま高屋山上陵に近づくと、急に撮影が止まる。
そしてどうやっても撮れなくなりました。
これはすべて私の非礼が招いた結果。
カメラをしまい、少し先の山陵に深々と一礼します。
するとスマホやInsta360での撮影ができるように。
不思議な体験でした。
改めて山陵に一礼し、高屋山上陵を後にしました。





さて、時間は元に戻ります。
東九州道から鹿屋に入りそのまま南下。





訪れたのは吾平山陵です。





ここは豊玉姫のお子、鸕鶿草葺不合尊とその妻玉依姫が祀られている神代三山陵のひとつです。
涼しげな水の流れる姶良川を遡り到着。





山奥にひっそりと佇む山陵は、他の神代三山陵と違い、川を挟んだ岩窟にあります。





苔むした山陵は悠久の時を感じさせ、神話の時代から続くこの日本を見守ってきたのだと感慨深い思いにさせてくれます。
静かに手を合わせるのでした。

さて、吾平山陵を後にしてそのまま北上。
肝付郡宮富にやってきました。





ここには今回のツーリングを企画するきっかけとなった場所があるのです。
それは序章でお話しした【神武天皇御降誕伝説地】です。

到着した神武天皇御降誕伝説地。





そこは宮富の集落にひっそりと存在していました。
というかひっそりとしすぎて全く気づきません。





整備もあまり行き届いておらず、少々残念な気持ちに。
本来御降誕伝説地は河川敷の方にあったのですが、河川改修工事で今の場所に移されたのだとか。
この地にはイヤ塚と呼ばれる場所があり、この場所に神武天皇がお生まれになった際に包まれた胞衣(子袋)を埋めたとされています。
この土地の言葉で胞衣のことをイヤと呼ぶそうで、イヤ塚となったわけです。

なお日本書紀では神武天皇が御降誕されたのは筑紫の日向とされています。
有名なのは宮崎県の高原町にある狭野神社と皇子原神社。
こちらの神社は手入れも行き届いており、多くの参拝者で賑わっています。
果たしてここが御降誕された場所なのか。このお話には宮崎説や北九州説など多くの説があり、興味が尽きないところでもあります。

ともあれ、私をこの地に導いてくださった。
そして、鹿児島のことを再発見するきっかけをくださったことに感謝し、深く一礼するのでした。

さて、時刻はお昼前。
今回の旅最後の目的地に向かう前に、お昼ご飯を済ませます。
到着したのは鹿屋市の中心にあるとんかつ竹亭。
ここのとんかつが美味しくて美味しくて。
お昼時は平日でも行列ができます。
本店は改修中だったので、リナシティにある仮店舗で食べて行きます。
今回は上とんかつ定食を注文。





柔らかく甘い脂に大満足。
ご飯を3杯お代わりしたかったけど、このあとトレッキングが待ってるので控えめに。
とんかつ竹亭、おすすめです。
鹿屋以外にも県内各所にありますのでぜひ一度お召し上がりください。

さて、今回の旅最後の目的地は肝付川沿いにある神武天皇御出航碑。







戸柱神社とキャンプ場に隣接してひっそりと碑が建っていました。









この場所から神武東征が始まり、日本国建国の伝説が始まったのです。
遥か古の時代に思いを馳せます。

さて、御出航地の碑はここだけではありません。
近くの肝付川の河口付近には、神武天皇御發航傳説地の碑があり、こちらも訪れます。







結構な階段と山道を登ります。雨が降ったわけでもないのに足元が濡れており、ヤマビルに怯えながら進んでいきます。





登り切った草が覆い茂る場所にひっそりと石碑が立っていました。







おそらく訪れる人もほとんどいないのであろう石碑。
石碑は柏原海岸を見つめながらじっと佇んでいました。





建立されたのは昭和15年とあります。
戦前から世の移り変わりを眺めてきた石碑。
いったいどのような思いだったのでしょう。
そしてこれから先の時代をどう見つめていくのでしょう。
私は静かに一礼するのでした。


遥か古代の神話から、今我々が生きる時代へ脈々と続く歴史。
今回はその一端に触れるツーリングとなりました。
神話は鹿児島以外にも宮崎や出雲、伊勢など日本各地に存在しており、私も一度は訪れたことのある場所ですが、神話に想いを寄せつつ改めて訪れてみるのもいいかもしれません。
それが今回のような再発見となり、新たな出会いや考えを生むきっかけとなることでしょう。
今回の出会いに感謝しつつ、神話の里、鹿児島ツーリングを終えさせていただきます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。



神話の里、鹿児島ツーリング 完





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最終更新日  2024年06月30日 08時31分45秒
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