貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2018.12.13
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カテゴリ: 作家
あらすじ

苦労しながらも、29歳で、念願の社長になる。26歳で結婚した糟糠の妻は
純一が67歳の時に、医者の誤診から、あっけなく天国に旅立った。
長女、長男はいるが、長女は結婚せず、長男は結婚したものの、子供は
作らないと言う。子供との会話も少なく、純一の財産を貰いたい彼らに
嫌気がさし、チェンマイに旅立つ。
そこで、タイ人女性、フォンと出会い、純一の生活は一変する。フォンとは
愛人の関係になり、フォンの家族との交流も始まり、家族同様の間柄に

ゴルフも一緒に行い楽しい生活の中、子供が出来たと告げられる。
そして、翌年、丸々と太った、女の子が産まれた。



=================================

「お金は、いつでもあげられる。事前に大金を渡すのは愚の骨頂だぞ。」
犬山が以前と同じことを言った。それから、犬山が過去の女性との関係を
いくつも例を挙げて、女性は変心する動物である事を熱心に語った。

純一は、親友である犬山を、少し哀れに思った。彼も、お金は有り余るほど
持っている。しかし、女性との人間関係は、ずっとは続かない。一度目の
結婚はダブル不倫で破綻した。2度目の結婚も、女子大生との浮気がばれて、
別居が続いている。既に別居は長い期間になるが、離婚に応じて貰えない
らしい。純一は。きっとお金の問題だろうと推測しているが、詳しい事は、


女性関係は、お金同様、有り余るほどあるが、今は、彼女もなく、最初の妻との
子供の連絡も途絶え、家族もいない。そして、正直に話しているのであろうが、
結果的に女性を信じられず、女性の悪口を言っている。

これで、彼は幸せなのだろうか? そう純一は思ってしまうのである。
これなら、女性と付き合う人数が少なかろうが、たとえ妻一人であっても、

幸せなのではないだろうか? と感じるのである。

今、犬山が、話していた事は、犬山の人生の結果である。遊び慣れして、行きたい
所へ行き、やりたい事をして、多くの女性と楽しい時間を過ごして来た。そして、
今は一人。又、お金の力、彼の弁舌によって女性と親しくなるのであろうが、
女性を信頼するのではない。彼は、女性をどう思っているのだろうか? 
パートナーであるとは思えない。単なる道具? 純一には分からない。

信頼しあって、慎ましくも、仲良く暮らしている男女は沢山いるはずである。
犬山のように世界狭しと、遊び歩かずとも、幸せは多く存在すると思う。

今の純一は、どうであろうかと、自問してみる。妻に先立たれた。これは、神の
思し召しで仕方ない。子供達との疎遠、これも、純一の至らなさだったかも
知れないし、そうなるべき運命だったのかも知れない。これも仕方ない。

フォンとの出会い、結婚、女児の誕生。
これも、純粋な愛情と言えるであろうか? お金の力で、そうなったとも言える。
ならば、犬山と同じではないか? そう思いつつ、今は幸せであると感じる。
たとえ、お金の力で、今の生活を得たとしても、安心出来るし、充実していると
言えるのである。

犬山は、言いたい事を言って、ビールを飲んで帰って行った。
純一にとって、親友と言える友人は、彼しかいない。学歴のない純一に対して、
W大卒でありながら、学歴差など、全く関係なく、付き合ってくれる。
純一の知らない事も沢山知っている犬山で、どれだけ世話になって来たか
分からない。有難い友人である。

まだ夕暮れには、ほど遠い時間である。庭には、木陰の間に、強い日差しの
太陽が降り注いでいる。静かである。庭を見ながら、何不自由のない現在を
思う。

そして、中学を卒業し、新潟の田舎から、東京へ出て来た頃を思う。期待と
不安、社長になりたいと言う夢を持って上京した。その為に、一心不乱に
勉強し、分からないまま、仕事も懸命に取り組んだ。

アパートのオーナーで管理人である後家さんと、深い仲になり、性技を
仕込まれる。これも仕事同様、訳も分からぬまま、快感に浸りながら、
懸命に行った。毎夜の如く、管理人さんと交わったが、勉強も疎かにせず、
取り組んだ。それも、全て社長になりたいと言う夢を持っていたからである。

純一が今振り返れば、管理人さんも良い女であった。中学を卒業したばかりの
純一にとって、30歳代半ばの女性は、おばあさんに該当する。しかし、今、
考えれば、若い女性であり、その女性が毎夜、接してくれたのであったから、
性を持て余すこともなく、勉強、仕事に打ち込めたのである。
「まだ、生きて、元気に、管理人さんをしているのだろうか?」、彼女の
肢体を思い描きながら、純一は、懐かしく思いだしている。

その頃も、その後もずっと、田中角栄を尊敬し、彼のようになりたいと願って
いたのであった。政治家には興味はなく、実業家に大きな興味があった。夜間
高校時代に、宅建取引主任者の試験にも合格した。卒業後、印刷工場を退社し、
管理人とも別れ、不動産会社に入社した。それが、人生目標の第一段階であった。

垂れた目を細めて、遠くを見るように、純一はその頃を思い出す。

================================

窓の外のチェンマイ、久しぶりの雨が降っています。
昨日からです。 今頃の時期の長雨は、珍しいですね。

雨は鬱陶しく、憂鬱を誘いますが、雨がなければ、生物は生きて
行けません。自然の草木も、この雨で、生き返ったような気持に
なっているのでは、ないでしょうか?





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Last updated  2018.12.13 07:53:19
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