貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2022.10.13
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カテゴリ: 作家
半年ぶりの寺本悠介の投稿となります。日本一周:東北・北海道車泊の旅に
出てから、あまり書く気力も湧かず放っておいてありました。しかしながら、
これではイカン、結末まで持って行けない。チェンマイに佇む男達は、まだ第3章の
途中です。モデルは第10章までいます。

このままでは死ぬまでに書き終わりません。心を入れ替え、週に1回は投稿
するべく頑張ります。

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チェンマイに佇む男達 寺本悠介の場合 第141回 ~

あらすじ




写真はネットより借用

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2月は何かと忙しかった。もう大学も卒業である。それから2ヶ月もしないで就職となる。気忙しい。忙しいので由美子とも会えないと1度断った。由美子からは就職すれば会える頻度が減るから出来るだけ会いたいと懇願されるが別れると決めているので心を鬼にして断っている。

しかし、2月末、2週間に一度との約束を前回止めているので1か月振りとなる。断り切れずに会った。会えば楽しく1泊を過ごせる。このまま別れねばならないのか、と戸惑いの心が湧いてくる。しかしすぐに結婚は出来ないと言う気持ちに戻るのであった。

3月はさらに忙しい。長姉の佳子の結婚式がある。矢代美恵子の結婚式もある。引っ越しもせねばならない。1日会社へ出勤もせねばならない。由美子と会っている暇はない、と言う口実は出来る。実際は大学にも行かないし、会社へも行かないので、かなり暇であった。

暇があるので会社から送られてきた会社案内や詳細な資料にも目を通した。彼の勤める会社は、住石電機工業と言う自動車関連事業や通信関連事業を主たる産業としている会社であった。悠介がどの部門へ配属させられるかはまだ分かっていない。

3月中旬、長姉、佳子の披露宴である。悠介の故郷の池田町、由緒ある旅館で遂行された。悠介は長姉・佳子と次女・路子に作って貰ったスーツを着て行った。就職祝いに二人が作ってくれたものである。スーツを着ると何故か大人になったような気がする。ネクタイも心を引き締めてくれるようである。スーツを着るのは高橋の結婚式以来2度目である。まだスーツ着用も板についていない。結婚式は厳かに神社で行われた。親族のみの出席である。神主が祝詞をあげる。神前式で唱えられる「祝詞」は神職が神様に結婚の報告と、その家族・親族の幸せが末永く続くよう祈る言葉だそうであるが、大和言葉という古い言葉を使うので意味は良く分からない。しかし厳かな気持ちにはなる。

披露宴は沢山の参列者である。100数十名はいるであろうか? 悠介の知り合いも多い。近所の人や親族の人が多いからである。皆、声を掛けてくれる。大人になったなー、と言う声が多い。仲人の挨拶が終わり、来賓の方々の祝辞、友人達の祝辞が終わると、皆さん席を移動してお酒を注いで回っている。悠介も22歳であり堂々と酒を飲んでいる。次女の佳子の隣の席なので気楽である。彼女の婚約者も出席している。彼らは5月に結婚式をあげる。今が最も良い時期かも知れない。仲良く話をしている。

悠介が高橋の司会をした披露宴では、ご歓談はなかった。新郎新婦が不在の間も誰かに余興をして貰った。しかしこの日の披露宴はご歓談の時間が長い。どちらが良いのか分からないが皆楽しそうで披露宴は良いなー、と悠介は思う。自分の結婚式は当面あり得ないと思う。それより唐橋由美子と別れる事の方が当面の大問題である。今月末、もう一度引っ越し前に会わねばならない。それが最後の日になるはずであるが会うのが気が重い。騙さねばならないからである。別れて欲しいと頼んでも別れてくれない。それで止むを得ず、就職して引っ越ししたら新住所を教えない事にしてあるからである。

「おー、悠介か。元気にしているか? 久しぶりだなー!」
「はい、お久しぶりです。伯父さんも元気そうですね?」

「伯父さん飲んで!」姉の路子が酒を薦める。
「おー、路子も結婚するらしいな、おめでとう!」
「ありがとう、でもまだ先ですよ、5月ですから。この人が旦那さんになる、康弘さん、長野市に住んでいるの。」
「そうか、そうか、初めまして、よろしく、路子の伯父です。」
路子の相手、康弘も笑顔を見せながら挨拶をした。如才なさそうな人である。悠介は人見知りするが康弘はもう以前から親戚のような親しさで話している。悪くはない事である。悠介としては羨ましい。



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Last updated  2022.10.13 11:31:22
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