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2007.01.16
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 幣原内閣下での枢密院に於ける戦争放棄についての審議について見てみたい。

○「幣原内閣案」
 第九条 国の主権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、他国との間の紛争の解決の手段としては、永久にこれを抛棄する。
 2 陸海空軍その他の戦力の保持は、許されない。国の交戦権は、認められない。

○「枢密院可決」の「第九条 第二項」
 陸海空軍その他の戦力は、これを保持してはならない。国の交戦権は、これを認めない。


●「枢密院 第1回~第8回 審査委員会(1946年4月24日~5月15日)」の戦争放棄の主な発言概要

○松本:戦争抛棄と不戦条約に付ては、不戦条約が尚効力ありや、日本が各国との条約関係から離脱した事にならぬかの二点でもはや不戦条約の条約国としての義務はないとおもふが研究する。
 尤も不戦条約には自衛権等の条件があるが、今日の第九条も私見では自衛権を否認したものであるまい。



○松本:この交戦権による戦争ではない。堂々たる宣戦布告の戦争ではない。自衛といふ働き自身を憲法で禁ぜられるものではない。

○松本:憲法の規定は自衛と云ふ行為をおさへきる性質のものではないとおもふ。

○井坂顧問官:我々の議論は通らぬ(G.H.Q.との関係で)。
 国体は万世一系の天皇が日本国を統治されると云ふ点にあり。
 これは草案で護持されてゐるとみるべきであつて、それ以上は許されない。
 故に議論は無駄なりとおもふ。

○松本:実際はこれで行つて差支なきやと云ふ観点で扱ひ度。
 当時としてはかかる作成はやむをえなかつた。反対したら危険であつた。


○入江:国家として最小限の自衛権を認めることは当然、戦争、武力による解決を今後絶対にやらぬと云ふ捨身の態度をとると云ふことが一つの態度。
 平和を念願する国際社会に挙げて委ねると云ふ態度をとつた。

○野村:自分はこの憲法は主権在民の憲法と思ふが、「許されない」と云ふのはピープルによつて許されないと云ふのか、或ひは外部の力によつて許されないと云ふのか。

 唯、その後の対日政策の上で未来永劫之を認めないと云ふ方向に変つてきてゐるやうに思へる。

○入江:国民にこうて許されぬと云ふことではない。
 許さないもの、認めないものと云ふ本質を表はした。
 しかし全体の建前から云へば政治的には、一切の規定と共に、九条二項も国民の総意に基くと云ふことになるかもしれぬ。

○井坂顧問官:国内の内乱を抑へる上の武力についてはどの様に考へるか。


 軍隊と離れた警察は弱力なるため、段々と交渉の結果広い意味の警察力強化を図るより以外にはないと思ふ。

○遠藤顧問官:第二項を憲法にかかげることは如何なものかと思ふ。
 「主権の発動たる」は当然のこと故削った方がよい。
 又出来るなら不戦条約の様な書方にして狭めたい。
 二項の方は、弁護士会案のやうに、「保持せず」、「之を行はず」の方がよい。
 内部の問題としては警察のみでは足りぬ。やはりある程度の戦力が必要。
 「国内の治安を保持するに足る以上の」等の規定を入れたい。
 第一項と第二項の前段だけでもう充分である。

○松本:第九条と第一条については成文化の前から色々と交渉をしてしかも困難であつた事情がある。
 むしろ本条を第一条に持つて来たい空気があつた。
 之にふれることは困難な事情があつたことを御諒承ねがひたい。
 又その後に於ては交渉をしても益がないと思はれる。


〓勝手に独断と偏見〓

 枢密院での審議では「我々の議論は通らぬ」。

 改正で「国の主権の発動たる戦争の永久抛棄」「国の交戦権は、認められない」「陸海空軍その他の戦力の保持は、許されない」となる。

 「自衛権」があっても「戦力」がないと「竹槍で戦うのか」と言いたくなる。

 また「平和を念願する国際社会に挙げて委ねると云ふ態度をとつたのである」は、占領中はよいが、どの程度本気だったのか。





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最終更新日  2007.01.16 21:45:57
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