片桐早希 おむすびころりん

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FLOWER GARDEN 2 小山千鶴さん
2009.03.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 K公園は僕の家から車で三十分ほどの所にある。

 観覧車などの遊具やサルやフラミンゴなどもいて、一年中家族連れで賑わう場所だ。園内は

かなり広く、白鳥や鯉が泳ぐ池もあり、ハイキングコースもつくられている。

 理生はきっと池の周りを歩くつもりなのだろう。

 まあ、それもいいか、確かに最近運動不足だし、と僕は思った。


 指定された場所に行くと、理生の姿はまだなかった。

 待っていると言ったのにどこへ行っているのか、と僕はやや不満な気持ちをかかえ、辺りを

見回した。

 その時、尚人、と僕を呼ぶ声がした。



 そこにはショート・ヘアで化粧をした理生がいたからだ。


「驚いた?」

 ゆっくり近づいた僕に、理生は笑いながら言う。よく見たら、ピアスまでしている。

「錯乱したわけではないから心配しないでね。」

 理生はそう言うと、さっさと歩き始めた。


 Kのことを僕に話したことが、理生の気持ちに何か変化をもたらしたのだろうか・・・・。

 Kとのことは、理生にとって、僕が想像する以上に大きな意味をもっているのかもしれな

かった。


「実家で何をしてたんだ?」

 早足で歩く理生の歩幅に合わせながら、僕は聞いた。

「何にもしなかった。毎日ぼんやりして、両親のひんしゅくをかっていました。」




 僕はそれだけでほっとする。


「理生、その髪型、おまえさんによく似合っているよ。」

 僕がそう言うと、理生は僕を見上げ、にこっと笑った。





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Last updated  2009.03.27 21:46:50
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