ゴジ 0
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未亡人の一年。ジョン・アーヴィング。夏への準備はこの本から。
2024.05.03
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父の本棚から。マイアミ・ピュリティ、うーん、タイトルが素晴らしい。内容と表紙の組み合わせの素晴らしさも素敵。
2024.04.24
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父の本棚から。すごくいい。主人公に共感。原題、「AFTER DELORES」をドロレスじゃないと、に訳した訳者のセンスよ。
2024.04.24
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サンジョルディの日、ってありました、過去に。突如思い出しました。この本はわたしが大好きで、いつまでも好き。買い直して、息子たちに。一緒に読もうと思います。
2024.04.24
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少年時代 上下ロバート・R・マキャモン著文藝春秋夢中で読んだ。こどもたちにも思い出せる少年時代があるように祈ってる。
2024.03.23
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豚の死なない日。ロバート・ニュートン・パック著。1996年2月5日初版。白水社。
2024.03.22
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少年ピーターのささやかな冒険。エリック・クラフト著。初版1997.8.25新潮社。
2024.03.22
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「リトル・ジョンの静かな一日」ハワード・オーウェン著入江真佐子訳早川書房1995年1月15日初版読んだあとの余韻が、まだ。
2024.03.16
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「シングル・パパ」マイクル・グラント・ジャッフエ著青木久恵訳早川書房1997年8月31日初版ああ。素晴らしい。読んでよかった。
2024.03.16
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コロナ最盛期、カミュのペストが売れに売れたらしい。わたしは「異邦人」しか読んだないけれど。太陽が眩しかったから。彼のことばに「涙がこぼれるくらい、生きろ」というのがある。かっこいいなぁ。
2024.03.14
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わたしとしてはもっともっと読みたい!!時間を有効に。
2024.03.09
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聖と俗と著者 フェイ・ケラーマン訳 高橋恭美子東京創元社1993年12月17日 初版こちらはシリーズだそうですが、私はこれから読みました。ロサンゼルスのデッカー刑事は、恋人のこどもたちとピクニックをしていた際に、たまたま白骨自体を見つけてしまう。しかも2体。身元がわかるにつれ、少女2人だということ、そしてその2人はかけ離れた環境で育ち、接点もわからない。デッカーの推理が冴える。そして、ユダヤ教神学院の教授、リナとの恋の行方もわからない。読んでいて「そういうこと、わかる!」と思えるやり取りも多し。犯罪は綺麗に解決されたけど、リナとのこれからが、また楽しみ。デッカーが、優秀でありかつ人間的で、すごくいい。
2023.12.08
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まとまって届くと自分で頼んだのに「すごいプレゼント!」ってなるw
2023.12.02
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スペンサーの料理東道夫 馬場啓一早川書房1984年8時31日発行知る人ぞ知る、もちろん知らない人は知らない、ロバート・B・パーカーの小説主人公、スペンサーが食べた物、作った物、飲んだお酒などの料理本。東道夫さんと、馬場啓一さんが調べ、作ったり現地に食べに行ったりと徹底して再現しています。まず、巻頭にパーカー本人の序文。ユーモア溢れる1ページが貴重。さすが食べること作ること大好きなスペンサーだけあって、この本も美味しいが充実。第一部 料理第二部 酒第三部 レストラン・ガイドの三部構成。これが素晴らしい。第一部、料理はやっぱり東道夫さん。オードブル・アペタイザー、スープ、魚介料理、肉料理、卵料理、家禽料理、野菜料理、パスタ、サラダ、パイ&ビスケット、サンドイッチ、プリザーブ類!田舎風パテだの、スカラップ・ジャックだの、ローストダック、フライド・グリーン・アップル、レッドビーンズ・アンド・ライス、チーズとオリーブのギリシャ風サラダ、ホット・ビスケット、BLTサンドイッチ、ピーチ・チャツネ、ワイルド・ストロゥベリィ・ジャム(この辺の書き方が東さんっぽい)など、30種を超える料理、小説からの引用そしてエッセイが書かれています。想像しても楽しい、そして作りたい方にはレシピも。所々に可愛いイラスト入り。東さんの軽妙な言葉が楽しい第一部です。第二部、お酒は馬場啓一さん。まず、スペンサーが飲むお酒、そして著者パーカーのお酒についての考え方、意味の持たせ方の考察。なるほど!!お酒の飲み方、選び方、もちろん、意味があるわけで。で、まずビール。ここだけ東さん。ビールについて私見を交えて。そしてウィスキー。スペンサーはどの作品の中でもウィスキーを飲んでいる、で始まるスペンサーとウィスキーについて。次にカクテル。スペンサーは飲まないのだが、依頼人やビジネス相手が頼むカクテル。なるほど!そのカクテルを飲ませるにはそういう意味があるんだ、とすごく楽しい。ピーニャ・コラーダ。ラムとココナツミルクをかき混ぜ、パイナップルを添える甘いカクテル。見た目も可愛い。これは私も覚えていて、笑った覚えがあるが、相棒ホークが頼む。すると、「奴はいつでも恥ずかしさというのを知らない男だ」などとスペンサーは思うのである。ブランデー。女性絡みの考察でなかなか興味深い。レミー・マルタン、グラン・マルニエ、なるほど。ワイン。グルメでグルマンなスペンサーは当然ワインにも詳しい、と始まり、スペンサーの食事に頻繁に登場するワインの立ち位置について書かれている。恋人スーザンはワインが好きなようですね。誰といて、何をしてた時、これを飲んでいた、と細かく品名も書かれています。でも、「現在のところ、パーカーの知識は中の中程度ぐらいの程度であると思われる」とバッサリ。そしてそしてシャンパン。スペンサーがシャンパンを飲むのは3人だけである、に始まり小説の中での扱われ方、そしてシャンパンの起源まで。ドン・ペリニヨンは坊さんの名前で〜からは初めて知りました。コルク栓を使ってワインのフタをする方式もこの坊さんが始めたこと、らしいです。しかも・・続きは読んでみてください。第三部。レストラン・ガイド。こちらも馬場さん。スペンサーが立ち寄った店を調べるため、ボストンに足を運び、20軒の店に訪ねています。現存していたのがそれだけなので、それを上回る店だったところ、も尋ねていて、労力がすごい。バー、シーフード・スタンド、デリカテッセン。高級レストランから、ダスキン・ドーナツまで、幅広い。そして、そのレストランと街の感じの描き方が、とてもとても素敵。すぐにでもボストンに行きたくなる。お店の雰囲気、スペンサーたちが食べたメニュー、写真も豊富。すごくいいレストラン・ガイドです。巻末にお2人の対談のおまけあり。この本を読んで、またパーカーを読んで、またこの本、と何度も楽しめます。
2023.11.26
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T・ジェファーソン・パーカー七溺理美子訳ハヤカワ文庫2008年3月15日初版646ページ、一気に読ませます。素晴らしい。ミステリなんだけど、親子、家族、兄弟の関係が丁寧に書かれている。牧師デイヴィッド、刑事ニック、新聞記者アンディ。亡くなったクレイ。地元の若い女性が凄惨に殺されて発見される。それぞれの立場から殺人事件を紐解いていく。殺したのは誰なのか?なぜなのか?犯人が検挙させるものの・・現在と過去。ラストが素晴らしい。また時間をおいて再読したいと思います。
2023.11.13
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初読の本だけ。
2023.09.19
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「優雅な生活が最高の復讐である」という本が欲しいのです。で、探してたらAmazonにあるのですが、画像が怪しくて買えない!!!今更7を始めないしw一か八か買ってみる?かなぁ。優雅な生活が最高の復讐である
2023.09.12
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不運な夜不運な夜ジム・シーニハヤカワ文庫1992年2月29日初版シリーズ第二弾らしいのですが、この本から読んでもすごく楽しい。爽快!クラブ経営者のフランキーが罠に巻き込まれ、大金を手に。ギャングが次々出てきて、怯えながらも飄々と逃げるフランキー。大金はいかに?!個性的な女性たちや、刑事の友だち。ほんと楽しかったです。
2023.08.02
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老人たちの生活と推理老人たちの生活と推理コリン・ホルト・ソーヤー創元推理文庫2000年7月21日初版「海の上のカムデン」シリーズ第1作。これは、ほんとにほのぼの楽しい!アンジェラとキャレドニアという2人のご婦人が、高級老人ホームで繰り広げる推理。若くて男前の警部補マーティネスが捜査を始めるも、2人が邪魔?いやいや協力して・・住人たちもとても個性的で楽しい。このシリーズ、大好きです。
2023.08.01
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ウーマン・オブ・ミステリーウーマン・オブ・ミステリーシンシア・マンソン編扶桑社ミステリー1992年10月30日初版執筆陣の豪華なこと!いいの?っていうくらいの豪華なメンバー。女性による女性のためのミステリー、と名を打つだけのことはあります。初っ端、メアリ・ヒギンズ・クラークの作品からやられました。どの作品もいい。絶版惜しいなぁ。
2023.08.01
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優しすぎる妻優しすぎる妻 シスターズ・イン・クライム2マリリン・ウォレス編ハヤカワ文庫1992年8時31日初版これは読見終わるのが惜しいくらいの本。短編なのですが、ほんっとに豪華な執筆陣。この本のために書き下ろされた作品。この作者が!この主人公が!という、楽しさ。女性による女性主人公の作品ばかりで、男性主人公にありがちなマッチョすぎることもない。個性的なメンバーがそれぞれ謎を解く、もしくはあ、そういうことなんだ!と。とても楽しかったです。
2023.08.01
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アーウィン・ショーニューヨーク恋模様ニューヨーク恋模様アーウィン・ショー常盤新平訳講談社文庫1989年10月15日初版アーウィン・ショー、好きだけれど、この短編集も素敵。日常のシンプルな話。戦時中の話。夫婦の話。わたしは特に、「ニューヨークの喧騒」「神父」「混合ダブルス」に、胸を打たれた。読んだあと、一瞬目を閉じたいような、胸に抱き締めたいような本でした。
2023.07.01
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ローズマリー&タイムローズマリー&タイム 歌を忘れた鳥たちブライアン・イーストマン著講談社文庫2008年4月15日初版イギリスを舞台にした、女性2人の物語。洒落た会話で楽しく読むことができます。ローズマリー・ボクサーは植物病理学者の大学講師。ローラ・タイムは元警官、ガーデニングが大好き。ひょんなことから知り合った2人、あるひとが病気になったのは実は殺人未遂ではないか?と考え・・たくさんの植物、花が出てくるので、好きなひとには楽しいと思う。テンポの良いストーリー、個性的な登場人物たち。そして、意気投合する2人のジョーク。とても楽しく読める小説です。
2023.05.31
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文庫 思春期病棟の少女たちスザンナ・ケイセン草思社文庫2012年12月14日初版映画「17歳のカルテ」の原作、思春期病棟の少女たち。これは、わたしは精神科病棟を退院して何年か経ってから読みました。衝撃的でした。まさに、わたしのいた世界。映画も大好きで、アンジー演じるリサはダントツに素敵だし、もちろん、主役ウィノナのスザンナも素晴らしい。この原作を、映画化したこと、そしてあのストーリーにしたことに拍手したい。この本もすごく構成を考えて組み立てられている。読みやすく、感情に流されることなく理性的。自伝、ということになるのだろうけど、医師や友達のことも丁寧に描かれていて、小説としても読める。映画でリサが・・と思ってる方は、この本を読めばリサとの後日談も読めます!よかった!と笑顔になることができます。この本も映画も、大事すぎて、本当に親しいひとにしか好きといえない。私にとって、そんな本です。
2023.05.27
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いい人になる方法ニック・ホーンビィ平成16年6月1日初版新潮文庫あの!ニック・ホーンビィです。しかも、女性一人称。いい人を自認する、医師ケイティ。いい人でありたいがために医師になり、日々いい人であろうと努力している。夫は毒舌コラムニスト、デイヴィッド。ありとあらゆることを批判している。いや、批判していた。なのに、離婚話の流れで、ある日突然とても「いい人」になってしまう。ヒーラーの「グッドニュース」などというわけのわからない人物を住ませ、ホームレスを我が家の通りにある家々の寝室に住まわせ、異様ないい人になるデイヴィッド。仕事をせず、慈善ばかりに励む、しかも家族を養ってるのは自分1人なのだ・・不審が募り、ついていけないと思うケイティ、でも夫はいい人、なはず。ケイティのもどかしさがすごく伝わってくる。わかるけど、というデイヴィッドの言い分。わかるけど、できない。ラストのケイティがとても素敵。「家族」とは核であり、それはホームレスだのよその人だのに侵されない領分であるべきなのか?ライ麦畑の、どこの家でもただいま、と帰れる世界、理想の世界ではあるけど・・わたしは、デイヴィッドに苛々してしまいました。ケイティは、結局、いい人ではいられなかったけど。同感しました。
2023.05.20
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ハイヒールの死クリスチアナ・ブランド2003年10月31日初版ハヤカワ文庫ロンドンの老舗、クリストフ衣装店。ショールームのスタッフ、モデル、ほぼみんな女性、しかも美人で魅力的。新しくできる支店に行くのは誰か?それが突然の殺人をもたらす。ロンドン警視庁のチャールズワース警部が捜査に乗り出すが・・友情やしたたかさや、ユーモアもあり、面白く読みました。警察とスタッフたちのやりとりがすごく楽しい。誰が誰とどういう仲か?など、ストーリーを追うごとに意外な展開も。庶民的な暮らしぶりなども描かれていて楽しかった。登場人物も多いのだけれど、それぞれの個性が楽しい。
2023.05.20
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満潮メアリー・ウェズレー1991年4月15日初版講談社文庫イギリスの海辺の街。ある年齢の女性、マチルダ。自殺のためのピクニックをしていた時、「母親殺し」の青年ヒューに気づく。成り行きで彼を助けることになり、死ぬために整頓した我が家に連れ帰る。「心臓発作」で亡くなった、最愛の夫、トム。老い過ぎないうちに、2人で死ぬはずだったのに。ヒューを助けたがために、トムの秘密がマチルダにもわかってくる、でも、それも受け入れるマチルダ。3人のこどもたちより、ガンのガスを愛し、死ぬはずだったのに生きている時間を楽しむ。ヒューが捕まらないように。でもヒューは・・この本は、最初に読んだ時に涙して、ずっと大事に思っています。マチルダは決してすごく魅力的ではないのだけれど、繊細で感情豊かで、共感できる。ヒューの気持ちもよくわかる。息子たち、隣人、そしてトムの死の鍵を握る、マチルダの少女時代からの知り合い、ジョン。可哀想に、マチルダ、深い孤独。胸に残る小説です。
2023.05.20
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悪魔の声は優しくグロリア・マーフィー1998年7月30日初版扶桑社超人気ラジオDJデクスターと離婚した主人公アンジェラ。彼はアンジェラと我が子に暴行して刑務所に入っていたが、釈放されてアンジェラの前に現れる。7歳になる息子サムは父親の存在を知らず、デクスターの思惑通りに父親に懐いてしまう。アンジェラとデクスターの親権争い。デクスターはアンジェラを取り戻したいだけなのだ・・この本は、DVが今のように認知される少し前、の時代の話で、警察も彼女の味方になってくれなかったり、デクスターに至ってはラジオで「妻と子供は暴力で支配しろ!相手もそれを望んでいるはずだ。男らしさを見せてやれ」と声高に叫ぶし、親権争いの裁判でも精神科医が「息子さんの基準になる(強い男である)父親像が必要」などと言ってるし、今読むと大変もどかしい。アンジェラが少しヒステリックに描かれていて、正しいのに読んでいて辛い。もう少し落ち着いて!と言いたくなります。そして、引き伸ばし引き伸ばした後のあっさりしたラスト。ただ、アンジェラの友達、ヴィクターやヒラリーがすごく個性がわかって素敵。ミステリというか、エンターテイメントかなぁ。
2023.05.17
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もしも暗闇がこわかったら夜空に星をくわえましょうクーパー・エデンズ。 角田光代訳。 ほるぷ出版。 2006年11月30日初版。薬局で、前に座っていた少女が読んでいて、欲しくなりました。イラストと文章のバランスがとても素敵。
2023.05.08
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B・A・パリスハーバーBOOKS2017年3月25日初版完璧な家初っ端から不穏な雰囲気、何かある・・主人公グレースは今は主婦、以前はやり甲斐のあるハロッズのバイヤーだった。妹ミリーは17歳。ダウン症で、現在は施設に入っている。夫ジャックは弁護士、負けなしの無敵の弁護士。とても高収入。ご近所に引っ越してきた、エスターとのパーティ。意味深なやり取りが交わされるが、グレースは助けを求めることができない。ジャックの本当の姿。そして、ミリーへの危惧。なんとしてでもミリーを守ろうとするグレース。狡猾なジャック。幸せな裕福な夫婦と思われ、それを否定できないグレース。そして、ジャックの「自殺」。ネタばらしになりますが、よくあるDVものかな?と思いましたが、ラスト。すごくいいラストでした。じんわりしました。
2023.04.10
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コーリイ・フィールド早川書房2004年4月15日初版わたしを見かけませんでしたか?文句なしに楽しい。ユーモア、というか皮肉かな、すごく上手いなぁと思う。上品に笑わせてくれます。どの章も「わかるわかる!」と共感できる。どのひとも身近にいそうな。もしかして、これ私?というような、親近感。「ヒモをためていますか?」は、特に共感してしまう。他人から見たら不思議なものをコレクションしてしまう(例えば空き缶とか空き瓶とかひもとか!)ひとたち、それぞれの言い分。絶対これいる!ってなると思う。わたしもひしひしとこれ自分だな、と思いました。「患者の言い分」これは、入院を何度もしている私にとっては特にそう!!!!と共感、分かり合えて嬉しい!的な連帯感さえ感じる。「病院のなかで患者ほどの役立たずはいない。大きなガラス戸をくぐったときから、こちらは侮辱にさらされ、エゴをぺひゃんこにされる」(P79)これ、もう私の言いたかった感じてたことが要約されていて素晴らしい。でもさすがのコーリイ、素晴らしいユーモアで話を進めて、笑わせられながらラスト、あっ洒落てる!という締め方。いいですねー。ほのぼの笑いたい時、とにかく楽しくなりたい時はぜひぜひ。
2023.04.02
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モンテ・フェルモの丘の家ナタリア・キンズブルグ須賀敦子訳ちくま文庫1998年10月22日 初版モンテ・フェルモの丘の家家族、友人たちの手紙のやり取り形式で描かれるこの作品。乾いた筆致と、繊細な描きわけが素晴らしいです。ナタリアとピエロ夫妻が住む、モンテ・フェルモにある屋敷、マルゲリーテ。ルクレツィアとピエロの友人たち。その中でもジュゼッペは特にルクレツィアと親しい。そのジュゼッペが、兄を頼ってアメリカに行くことにした・・アメリカでのジュゼッペの生活。ルクレツィアの恋愛。ジュゼッペの息子、アルベリーコ。親戚のロベルタ。そしてともだち、ともだち・・ある年代を過ぎて、誰かの保護から抜けて自分で歩まなければならないこれから。それぞれの選択。手紙だけなのに、それぞれの性格や感情、今隣の部屋にいるように繊細に描かれていて。乾いた筆致で、縺れていく感情がすごく丁寧描かれています。この小説を読んで、色でいうとわたしはグレーを感じました。決して爽やかではなく、気が晴れることなく。陰鬱で、ひたすらで。でも、そういう気持ちの時に読むととてもああ、ってなる。何度も読み直してる、好きな本です。
2023.03.30
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無意識の証人ジャンリーコ・カロフィーリオ文春文庫2015年12月10日 初版無意識の証人南イタリア。38才弁護士のグイード。妻に逃げられ、鬱々とした日々を送り、そして突然パニック発作が起きる。眠れない日々。春、夏、そしてクリスマス休暇を乗り越え、少しづつ仕事を始める。そんな日、ある女性に殺人犯の弁護を頼まれる。9才の男の子が殺され、出稼ぎに来ていたアフリカ人、アブドゥが逮捕された。しかし、彼は無罪だという。裁判が近づき、その女性は金を問題にしないグイードを頼って依頼してきたのだ。そして、グイードとアブドゥの闘いが始まる・・この、眠れない男グイード、そして刑務所のアブドゥがまざまざ目に浮かぶほどの個性があって素晴らしい。クールなグイードは確かな熱い志があり、そして人間味溢れる男。インテリでもあり、本をよく読み、女性との会話で星の王子さまを誦じて言える。映画もよく観ている。女性。同じマンションに引っ越してきたマルガリータとの恋の行方も引き込まれる。圧倒的に不利な裁判、でもアブドゥの無罪を信じるグイードはその状況を根底から覆す、見事としかいえない。その裁判でのアブドゥとの時間の描写では涙が溢れた。素晴らしい小説でした。
2023.03.26
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ファイアーウォール(上)ファイアーウォール 下ファイアーウォール 上下ヘニング・マイケル上 2012.9.21初版下 2012.9.21初版創元推理文庫2人の未成年少女がタクシー運転手を殺害する。その後、1人は殺害されて発見される。同時にATM前で死体が見つかる。ITコンサルタントの男性なのだが・・犯人を追い詰めるヴァランダー刑事、殺人犯は誰なのか?上下読んで、みっちり詰まった小説だなぁ、と。シリーズ作なのだけれど、この作品だけ読んでも全然すごい。ヴァランダー刑事の孤独が伝わってくる。登場人物はかなり多いのだけれど、それぞれ個性的で興味深い。ウガンダにまで話が広がるが、ストーリー展開もスッキリしてる。重厚な感じの北欧ミステリでした。
2023.02.25
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結婚式のメンバー結婚式のメンバーカーソン・マッカラーズ村上春樹訳新潮文庫平成28年4/1 初版村上柴田翻訳堂つまり、いかにもいかにも春樹さんが訳しそうな作品なのです。少女が兄の結婚式に出席するまで。そしてその後。何かがありそうな、何かが起こりそうな・・希求。日常を丁寧に丁寧に書いていく。なんか心に引っかかる,そういう作品でした。栞、というか、文庫に紐がついてるの、新潮文庫だけですよね。便利。
2023.02.21
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あの日、少女たちは赤ん坊を殺したローラ・リップマン早川書房2005 10/15 初版。申し訳ないです、198ページ。「もちろん」のもぬけ。
2023.02.20
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あの笑顔を取り戻せるならあの笑顔を取り戻せるならモリー・カッツ文春文庫2000年5/10 初版心理士エレンの耳の聞こえない息子が、目の前でパトカーに轢き殺される。夫眼科医のケヴィンは、家の中にいて目撃していない。エレンは確信を持ってある警官を追い詰めようとするが・・患者,事件を調べる警官、マスコミ、誰がエレンを助けてくれるのか?ミステリとしてはなるほど、とも思う。けど、これは好みだけど,あまりにいろいろなことが起こりすぎて,ややストーリーがゴタゴタしてしまっている感。こう、またか!という。盛りだくさんなんですね。ラストはそうなるだろうな,という。でも、読んだ!という気にはなります。
2023.02.19
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あの日、少女たちは赤ん坊を殺したあの日,少女たちは赤ん坊を殺したローラ・リップマン早川書房2005 10/15 初版すごく読み応えがあるミステリでした。2人の少女と、殺された赤ん坊の母親。そして続いて起きた女の子の失踪。犯人は誰?ナンシー刑事と、インファンテ刑事がとてもよい。少女ロニーの最後がとても・・ちなみに、198ページに誤植発見。もちろん、が「ちろん」になっている。もぬけ。とてもいい小説でした。
2023.02.19
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シングルマザーのドティの娘、エリカとオパール。人気コメディアンを母に持つ、2人の生活。性格も、見た目も全然違う2人。幼少期、思春期を経て、大人になった2人の女性。コメディアンである母と、自我の確立と。この本を読んでいて、私は母親ドティの気持ちが身に染みた。何より、ドティはすごく魅力的だ。他人に親切で、知的なユーモアを持ち、娘たちを支え、支えようとし、キャリアが終わりそうな時にも身を張って生きていこうとする。笑っちゃう場面や、じーんとくるシーンもあり、とても素敵な本でした。ディス・イズ・マイライフ
2023.02.16
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容疑者たちの事情イギリスと思って読むからか、とてもイギリスらしいミステリ。小さな村で起きた、殺人。女性主人公は夫を喪って、新生活に踏み出そうと努力している。が、仕事先のクライアントが亡くなり・・登場人物、とても多いです。それなりになんとなく怪しい。書き分けが若干弱く思いました。途中でこのひとが犯人だろうな、原因もこれなんだろうな、と思ったらやはり、という感じでした。でも、イギリスの村の家庭生活などよくわかるし、なかなか楽しい小説でした。 それにしてもシングル女性が警官と恋に落ちるラストのミステリ、多いですね。
2023.02.12
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ほんとうに大切なこと緊迫感のある冒頭から始まり、主人公ジェニファーと祖母ギャビーの生活が始まる。ユニークな軽快な会話、2人が素晴らしい。ラストもとても素敵。ただ、ただこれは個人的にギャビーを「ばあば」と訳されたのが無念。他にいい日本語がないのかもしれないけど、幼稚な感じがしてしまって個人的にですが残念。とてもいいお話でした。
2023.02.11
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フレンズ・フォー・ライフフレンズ・フォー・ライフ。メグ・ウォリッツァー作。1996年に購入以来、何度か読んでいる。もともとは4人だった女友達。1人が転校してしまい3人グループになる。大人になっても親友でいつづけたのだが・・全く性格の違う3人の女性の個性が素敵。この気持ちわかる!という言葉がたくさん。暖かな物語。
2023.01.29
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迷惑なんだけど?迷惑なんだけど?カール・ハイアセン作。ドタバタ、でも楽しい。とてもとてもらしい本。
2023.01.29
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ささやかな頼み「ささやかな頼み」ダーシー・ベル作。主な登場人物3人の視点から語られるミステリ。彼女ら彼らの思惑が入り乱れ、秘密を持つ人物たちの過去が現在に現れて・・途中で、もしかして、という伏線があり、めでたく回収。「うーん、なるほど!」というラストでした。 ちなみに私の持ってる初版の249ページ、誤訳。エミリーの回想シーンで、「ステファニー」と訳するところを「エミリー」と訳している。こういうの、ほんとに滅多にないから見つけると嬉しい。絶対大事にとっておこうと思う。
2023.01.29
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本を読んでいて、楽しいのが誤植や誤訳。次の印刷からは校正されてるのかな?とか、想像したり。これは、人物が入れ替わってしまっています。ステファニーであるところが、エミリーになっている。ちなみにこの本は「ささやかな頼み」ダーシー・ベル。2017年初版。249ページです。
2023.01.28
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2日で1冊くらいのペースで本を読む。読んでいる。最近はほぼ海外ミステリ。ほぼ、というか全てだ。昔は純文学にどっぷり浸り、そこから派生して日本の作家も読んで。でも何年もずっと読んでいるのは、海外ミステリだ。なぜ日本のミステリが苦手なのか、日本の現代文学を読めないのか、不思議だ。現在な日本作家さんの本はほぼ読めない。なぜか嫌だ。読みたいのだけれど。
2023.01.26
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