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こんにちは、坂本です。いよいよ新年度がスタートしましたね。年度はじめ ということで、今日は「新出漢字の学習法」をテーマに書きたいとと思います。現在、小学校で学ぶ漢字は以下の通りです。 1年 80字 2年 160字 3年 200字 4年 200字 5年 185字 6年 181字 ---------------- 計 1006字5,6年生になると覚える漢字の量は減りますが、その分、熟語での応用範囲が広がっていきます。そのため、負担感としては、3年や4年よりも増え、語いの難易度も上がるのだということを覚えておいてください。■漢字はどのように覚えていくのがよいか─────────────────────────────さて、まずは「漢字を覚える3ステップ」から書いていこうと思います。漢字には1.読める2.書ける3.活用できるという3つのステップがあります。必ずこの3つの順番を意識して学習するようにしてください。まずは読めること。次に、その漢字の書き順を覚えて書けるようにする段階。ここまでは、学校の宿題でも出るところ。漢字学習の基本ですね。しかし、このあとにもう1つ大事なステップがあります。それが・・・3.活用できる「活用できる」とは、新出漢字を使った熟語の読み書き、そして意味を知り、文章や対話の中で使える、という段階です。「語い力」と考えていただいても構いません。特に高学年になるとこの部分がとても重要になります。では、私たちは家庭学習においてどうやって漢字を学習させていけばよいのでしょうか?いまからおすすめの方法を紹介したいと思います。■新出漢字 3か月速習法────────────────────────────私の推奨する漢字学習法は次の通り。「4・5・6月の3か月でその学年の漢字をひととおりマスターする」具体的に言うと、・最初の15日で、漢字の読みをすべて覚え、・次の50~80日で、漢字の書きを練習する。この方法により、1年かけて学ぶ新出漢字を約2~3か月で、ひととおり覚えてしまうのです。そしてさらに、ここで。・書きの学習が完了したら、 漢字検定を受検して活用力を磨いていくというステップを入れていきます。これにより、さらに語いが増え、熟語の理解が深まっていきます。学校では生徒数も多いため、サポートされるのは、・読み・書きの2ステップまでだと考えておくべきです。「学校+家庭」の連携でくりかえし漢字を学習していく。そして「活用できる段階」まで学力を伸ばしていく必要があるのです。■では具体的に、どう勉強すればいいの?────────────────────────────おすすめする方法と教材は以下の通りです。<1.漢字が読める(15日間)>・小学校で学習する1006字の漢字が読める! 名作物語集こちらを使い、最初の15日で、すべての新出漢字を読めるようにしていきます。毎日10分、声に出して上記の教材を読ませていきましょう。通して3~5回読めば、だいたい読み方は覚えられます。お子さんが低学年の場合、最初はお母さんが指で文字を追いながら、夜寝る前に読んであげるだけでも効果があります。慣れてきたら、1文ずつ交互に読むようにしましょう。<2.漢字が書ける(50~80日間)>・『新・書き順プリント』 小学校1・2・3年(小学館) ・『新・書き順プリント』 小学校4・5・6年(小学館)読みができたら次は書きです。1日2字~4字ずつ、漢字の書き順と練習を行います。たとえば、4年生なら200字の新出漢字があります。200字を2か月で終えるには、1日4字ずつ練習していく必要があります。月曜~土曜まで、毎日4字ずつ練習して、日曜日は予備日として、遅れを取り戻す日としておく。このペースで進めていけば、だいたい2か月で書きを終えることができます。漢字の読みと書きがひととおり学習できたら、あとは「活用できる」の段階です。漢字検定に申し込み、漢検専用の問題集で学習を進めていきましょう。オススメは、漢字検定協会から出ているものか、成美堂出版から出ているもの。この段階までくれば、私の推奨している「見るだけ暗記法」での学習が可能です。・見るだけ暗記法のやり方 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201206120000/見るだけ暗記法は、読み・書きの基本練習が終わった後の段階で活用することをオススメしています。こうして漢検対策を進めていくことで、学んだ漢字の使い方、語い力を伸ばしていくのです。---いかがでしたでしょうか?この流れで漢字学習を進めていけば、新出漢字をいち早く、そして確実に身につけることができます。小学校時代に学ぶ、漢字や計算は基本中の基本です。これらは「わかる→できる」で止まるのではなくて、そのあとの「すらすらできる(習熟)」の段階までできるように、家庭でフォローしてあげる必要があります。学校だけでは不十分な場合もありますので、この点はぜひしっかりフォローしてあげてください。それでは今年度もみなさまの家庭学習を応援させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。家庭学習コンサルタント坂本 七郎追伸:お子さんの中には、今日紹介した3か月で身につけるという方法がなじまない子もいると思います。たとえば学校で漢字の宿題が多く、宿題の他に、漢字を学習する余力がない場合もあると思います。そんなときは、量を調整したり、こんどの夏休みにまとめて学習するのもよいでしょう。または、学校の漢字の学習ペースに沿って、復習を厚くすることで、習熟度を上げていく方向でもよいです。大切なのは、いろいろ試しながらも、お子さんにあった方法を見つけることです。今日の方法は、その1つのアイデアだとお考え下さい。追伸2:小学漢字を「見るだけ暗記法」で覚えるなら、私がつくった専用問題集もあります。・小学漢字1006が5時間で覚えられる問題集(大和出版)つい先日、2万部を突破したそうです。皆さまのおかげです。ありがとうございます。追伸3:中学受験用をお探しならこちら。・出る順「中学受験」漢字1560が7時間で覚えられる問題集(大和出版)今年の中学入試では「これ一冊で漢字は全部できた」という声がたくさん届きました。入試対策の負担減に、役立つと思います。それでは、また次回。▽このような記事をあなたのメールボックスに無料で配信します。 詳しくはこちらをご覧ください。→ メールマガジン登録━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発 行 ドリームエデュケーション 坂本七郎 ホームページ http://www.dreameducation.co.jp━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2017/04/12
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こんにちは、坂本です。高校入試も終わり、私のもとにも少しずつ結果報告のメールが届くようになりました。さて、今日は、暗記の負担を減らす社会の勉強方法について書いてみたいと思います。私の新刊では「つながりメモ」という授業中のメモの取り方を分野別にくわしく解説しました。『中間・期末テストに強くなる勉強法(大和出版)』この「つながりメモ」もとても大切なのですが、今日はこの方法に関連して、もう1つの重要な勉強法について書いておきたいと思います。------※今日の記事はお子さんが読んでも理解できるように書きました。ぜひ、プリントアウトしてお子さんにも読ませてみて下さい。-------■社会は“調べたもん勝ち”の教科だ────────────────────────社会は代表的な暗記教科です。たくさんの用語を覚えれば得点につながる。知識問題が豊富な教科と言えます。だから多くの人は、「社会なんて楽勝!だって覚えるだけでしょ」と“勘違い”してしまいます。社会は「覚えるだけ」と思っていたら、テスト対策は間に合いません。まして、中学受験や高校受験、大学受験で膨大な知識を頭に入れるなんて無謀なこと。単に知識を詰め込むだけではない、“工夫”が必要なのです。では、社会の勉強では何が大切なのでしょうか?ひと言でいうと、「わかる」を軸に暗記の負担を減らすこと。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~このことを常に意識しなければなりません。キーワードは、「わかる」です。つまり理解。そう、英語や数学の勉強でも私が大事だと話している「わかる」の過程が社会でもまた大事になるのです。意外だなぁと思った人もいるかもしれません。では、どうして社会は覚えるだけではダメなのか、わかるが大切なのか。例を挙げてお話ししましょう。■「わかる」を軸に暗記の負担を減らす方法────────────────────────たとえば、歴史の教科書を見ると「明治政府は1873年、『地租改正(ちそかいせい)』という政策をおこなった」という記述があります。これを単純に暗記することもできますが、それだとスグに忘れてしまうでしょう。ところが、ここで「地租」という言葉が気になったとします。そこで、地租という言葉を調べてみると、辞書には次のように出ています。“地租とは、土地に対して課される租税(そぜい)のこと。”なるほど!土地の「地」と租税の「租」。そこから地租という言葉が生まれたのだなぁと「わかる」わけです。つまり、地租改正とは、「土地にかかる税金が、改められた」という意味になりますね。と、ここまで来ると、じゃあ明治政府は土地の税金をどうしたのか?上げたのか下げたのか?なぜそんなことをしたのか?という疑問がわいてきます。そこで、もう一歩踏み込んで調べてみるのです。こんどは、インターネットで、調べてみることにしましょう。検索ワードは「地租改正 なぜ」。これでググってみました。すると、こんな記述が見つかります。------------明治になっても,政府の財源の多くは農民がおさめる米にたよっていた。ところが,この租税は,地方によって税率がまちまちであり,また,おさめるものは米であったため,年によって収穫に差があり,政府の収入は安定しなかった。そこで政府は国庫収入安定のため,土地の所有者に地券(所有者の名前・面積・地価・地租額を記入した証書)を交付して土地の所有権をみとめ,1873(明治6)年から地租改正を行った。地租改正は,(1)米を現金にかえておさめさせる,(2)課税の基準を,収穫高から地価(土地のねだん)にあらためる,(3)税率を地価の3%とし,土地の所有者に税をおさめさせる,というものであった。そして地租改正の結果、政府の財政収入は安定した。------------ここまで調べると、「なるほど、そうだったのか!」となりますよね。政府はこれから国を発展させていくために、安定した収入(財源)が必要だったのです。こうやって自分で調べることで、理解がさらに深まります。こうして理解が深まれば、地租改正について問われてもすぐにピンとくるようになります。たとえば、定期テストなどで次のような応用問題があってもあわてずに対応できるようになります。-------問)1873年から行われた地租改正では、土地の所有者と地価を定め、地価に一定の税率を課して地租とし、土地の所有者に現金でおさめさせることにした。この改正が行われた目的を書け。-------この答えは何と書けばよいと思いますか?そうです。答えは、「政府(国)の財政収入を安定させるため」と書けばオーケーですね。このように、勉強というのは、理解(わかる)を深めることでとても強固な知識(覚える)を身につけることができます。また、単に「覚える」だけにとどまらずに、「応用問題にも答えられる力」を身につけることができるのです。ここでは歴史を例に挙げましたが、この「調べることの効果」は地理も公民も理科はもちろん、他の教科も同じです。積極的に疑問をもって、どんどん調べるくせをつけてみてください。勉強が今までよりもずっと楽しくなるはず。それでは今日の話を参考に、引き続き家庭学習を充実させていきましょう。坂本 七郎追伸:最近は「書く仕事」が多いですね。地味に忙しい日々を過ごしています。サクラサクシリーズも小さな改善を積み重ねつつ、さらによいものにしていきたいと考えています。すでにサクラサクに参加されている方は、今後、サクラサクの進化にご期待ください。追伸2:歴史的な事件や出来事を調べたいときは、今回のように「○○○○ なぜ」という検索ワードで調べるとよいですよ。そして、子どもの「調べるくせ」というのはじつは親御さんの行動からも影響を受けています。わからないことはすぐに調べる。そうした文化を家庭の中でも育てたいものです。追伸3:志望校に合格した人。そこで勉強をやめてはいけません。合格はおめでたいのですが、油断が生まれます。入学後に向けて、次の勉強をスタートしてください。ここで手を止めた人は、高校に入ってから苦労します。不合格だった人。いまは泣いてください、後悔してもよいです。けど、いつかその結果がよかったと思えるときが来ます。できるだけ早く、次の一歩を踏み出してください。「負けるが勝ち」ということわざがあります。長い目で見たとき、不合格だったことがプラスの経験として転じることがあるのです。■発行:ドリームエデュケーション
2015/03/03
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坂本です。前回の英文法の学習法につづいて、英単語学習についておすすめの方法をお伝えしたいと思います。英単語は基本的に次のような構造があります。基本動詞や前置詞といった基本語ほど、さまざまな意味を含んでおり、そこから離れれば離れるほど、意味が1つに近づいていくという仕組みです。これは基本語ほど意味があいまいで、さまざまな意味をとらえることができるということを示しています。たとえば、take という単語。辞書を開いてもアホかというほど意味が並べられています。goo辞書を見てもこれだけ意味があります。http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/ej3/84202/m0u/つまり、中1で学ぶような基本語ほど意味が取りにくく、高校で学ぶような難しい単語ほど、意味が1つに決まり、意味がとりやすくなるということです。であれば、どのように単語を学習すればいいのでしょうか。答えは、基本語を学ぶときは、その語がもっている核となるイメージを理解しておくこと。そして中心となる、よくある意味を1つ覚えておく。これでいいのです。これがもっともつぶしが効く学習法と言えます。そして、基本語以外の単語については、意味も1つか2つくらいしかありませんから、代表的な意味を1つ覚えておけばよいでしょう。つまり、英単語は2つの方向から学ぶことが大切になります。1つは、辞書に書いてあるような意味を1つ覚える方法。これは手持ちの辞書や単語帳で学ぶことが可能です。そしてもう1つは、核となるイメージを覚える方法。これはどのように勉強すれば良いのでしょうか?基本語のイメージを覚える方法をお教えします。これは、適切な本がありますので、こちらの本を利用すると良いでしょう。・『イメージでわかる単語帳』 http://goo.gl/vIUUtKこの本がいまのところベストな単語学習の教材となります。ここに書かれている基本語のイメージ図を見ながら、各単語が文章の中でどのような意味で使われているのか、どのように意味が変わっていくのかを読んで理解していきましょう。<まとめ>単語の勉強法は、2つの方向からおこなってください。1つは、1対1対応で辞書などを使って意味を覚えていく方法。もう1つは、基本語のイメージを理解していく方法です。中学生にも高校生にもこの方法はおすすめです。ぜひ、普段の英語学習に取り入れてみてください。
2014/10/31
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坂本です。今日は、英文法の学習方法について述べたいと思います。英文法はひとりの先生ではなく、ふたりの先生から学ぶようにしてください。「理解の深さ」が大きく違ってきます。英文法は教え方に差が出やすい特殊な分野です。文法をほとんど教えない先生、逆に文法用語を使ってくわしく教える先生、ネイティブの感覚やニュアンスから文法を教えていく先生というように、非常に個性が出やすい分野といえるのです。学校でもいつも同じ先生に教えてもらえば良いのですが、多くの場合1年ごとに先生は変わってしまいます。教え方が変われば、理解にも差が生まれます。つまずきの原因にもなりかねません。そうした理解の差を埋めていくために、2人の先生から文法を学ぶのです。そこで1つ良い方法があります。ひとりは学校の先生から英文法を学んでいくわけですが、もうひとりを、参考書から学ぶようにするという方法です。3年間通して教えてもらう先生ではなく、3年間使える参考書を1冊選んで、それを家庭学習に活用していくのです。3年間使える参考書をもっていれば、教え方にブレは出ません。いつも同じやり方で英文法をていねいに教えてくれます。わかりやすい1冊の参考書を座右の書として活用していく。これが英文法を学ぶ上で、大切なポイントになるのです。文法をやさしく解説している参考書を自宅学習用として1冊持っておくと、仮に学校の授業がよくわからなくても、くわしく教えてもらえなくても、参考書を読むことでカバーすることができます。また、学校の授業とは異なる切り口から文法の解説を聞くことでより多面的に、立体的に理解することも可能になります。書店に行くと分厚い英語の参考書がいくつか出ていますので、それらを比較して読んでみて、「なるほど!」と納得できる1冊を購入しておくとよいでしょう。自分の座右の参考書を見つける。文法を学ぶ中学生、そして親御さんはここをひとつ意識しておくとよいでしょう。坂本のおすすめ文法参考書はこちらです。わかりやすく対話形式で文法を学ぶことができます。・やさしい中学英語(学研) http://goo.gl/6HlUJW
2014/10/31
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こんにちは、坂本です。最近、下の子が生まれたこともあって、家族に料理を提供する機会が増えました。最近作ったのはこの2つ。・炊き込みごはん http://asahi.co.jp/oshaberi/recipe/20120402.html・和風チキンライス http://asahi.co.jp/oshaberi/recipe/20120326.html本格的にダシからつくったのですが、どちらもおいしくできました。ひとつ覚えれば、もう一方もレシピが似ているので覚えやすいですよ。さて、ここからが本題です。上記はお米3合、4人分のレシピですがうちは私と奥さんと上の子の2.5人分あればよいので、お米を2合ぶんとしてつくることにしました。お米3合のレシピを2合でつくるのですから、すべての材料を2/3にして作ることになります。ここで算数の登場です。それぞれの材料をどれだけ用意すればよいか。そこを計算してつくるだけで、ちょっとした算数の授業になります。親子で楽しく勉強したいときは、料理レシピを使った方法もおすすめです。ぜひお試しあれ。家庭学習コンサルタント坂本 七郎■発行:株式会社ドリームエデュケーション
2012/04/10
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───────────────────────■ 春夏秋冬の語源とは?───────────────────────私たちは毎日、ことばをつかい生活をしています。朝、目が覚めてから夜ふとんに入るまで、(あるいは夢の中まで)親子や友人とことばを交わし、新聞や雑誌で活字を読んだり、メールや日記を書いたり、ことばを使ってあれこれ考えたりしています。普段なにげなく使っている、そのことばのルーツをさかのぼっていくと、日本人の文化や考え方を示すあしあとを見つけることができるのです。ひとつ、例を紹介しましょう。「秋は、黄昏(たそがれ)どきが、美しい。」という文章があるとします。この文中で使われている、「秋」そして「黄昏」という語には、それぞれ興味ぶかいことばのルーツ、つまり語源が存在するのです。まずは「秋」の語源から。この「秋」という言葉の語源は「空き」という意味から来ています。秋は収穫が終わり、田畑に空白(あき)ができる時期。そう「空き」ができる季節、だから「秋」というのですね。対する季節、「春」の語源は「張る」。これは水田に水を「張る」時期というところから生まれたことばだと言われています。水の豊富な日本ではむかしから、稲作を中心とした農耕文化が盛んです。この「秋」と「春」の語源から、日本の文化的背景を知ることができます。(ちなみに、夏と冬の語源ですが、 夏は「暑い」の「あつ」、 冬は「冷(ひ)ゆ」の音韻変化から 派生した語と言われています。)一方、「黄昏」の語源ですが、こちらも興味深い語源を持つことばです。私は中学生のときに、このことばのルーツを知り、日本語の美しさに感動した記憶があります。この語源は、知っている方もいることでしょう。黄昏(たそがれ)は「あの人(彼)は誰だ」という意味の、「誰(た)そ彼」から来ています。夕方、あたりが暗くなってきて、数メートル先の人が誰なのか分かりにくくなるような、そんな時間帯。その風景・時間帯を、昔の日本人は、「黄昏(誰そ彼)どき」と呼んだのでした。極めて詩的で視覚的。なんとも美しい日本語です。この言葉ひとつで当時の日本人の豊かな感性を感じとることができます。言葉は、その国の文化や考え方、あるいは価値観をうつしだす鏡です。最近では、「もったいない」という言葉がノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんらの活動によって世界中に認知されるようになりました。日本以外の国では、「もったいない」という考え方を表現する「ひとつの言葉」は見当たらないそうです。語源から、そして言葉のルーツから、その国の文化や精神を知る手がかりを見つける。ありきたりの国語教育よりもずっと楽しく深い学びがえられるひとつの方法といえるのではないでしょうか。今日も、メールを読んでくれたあなたに感謝します。坂本 七郎より
2009/11/09
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今日は、前回のメルマガの話しの続きです。前回のメールって何? という場合は、以下のページから前回の記事を読んでください。- 前回の記事http://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/200901130000/────────────────────────────■英語学習における「重要パーツ」とは?────────────────────────────前回は、数学(算数)の勉強法について書きましたが、大切なのは、重要な「パーツ」を見極め、その穴を埋めていくことでしたね。この「パーツを意識しながら勉強すること」が数学(算数)の学力アップのカギでした。では、英語を勉強する時における「重要パーツ」とは何なのでしょうか・・・?これは、国語においても言えることですが、ここさえ押さえておけば、大丈夫というものがあるのです。 文 法 ?いいえ、違います。驚かれる人もいるかもしれませんが、文法を知らなくても、今の入試問題では高得点が取れます。入試問題では、長文読解問題とその内容把握が得点力アップのカギとなっているからです。『しかし、文法を知らなくては文の構造自体がつかめず、 結局、内容把握ができないのでは?』そう思うかもしれませんね。もちろん、英語であれば、 - 主語+動詞+その他 の順に言葉を並べていく言語 - 三単現のS、人称代名詞の活用 - 疑問文・否定分の作り方というような「文法の超・基礎知識」を知っておく必要はありますが、難しい文法知識を深く学ぶ必要はありません。現に、私たちは文法を意識しながら日本語を話しているわけではありませんし、文法を意識しながら、本や新聞を読んでいるわけでもないのです。では、何がカギなのか?勘の良い人はもう気づいていることでしょう。大切なのは、 「 単 語 力 」 です。特に、単語の【意味】を知っているかどうか。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~これが「超☆重要」なのです。日本語の文章を読むときにもこれは実感できます。新聞を例に挙げると、自分の興味のある記事、得意な分野の記事であれば、スラスラと読み進めていくことができます。しかし、苦手な分野(例:経済、政治、法律、哲学など)の記事では、難しい言葉や普段使わない言葉が多用されています。すると、読むのが一気につらくなります。では、実際に体感してもらいましょうか・・・(^◇^)意味のわからない単語ばかりだとどんな感覚になるのか。読んでみてください、こんな感覚です。 ↓-----------------------------------------二階述語論理より強い表現力をもつ公理系(これには算術体系が含まれる)においては、立証も反証もできない灰色の領域が必ず存在することが示された。------------------------------------------はぁ~?(◎o◎)?って感じですよね。同じ日本語でも、単語の意味がわからないと読むだけでストレスを感じます。つまり、長文を読み 内容把握するためには単語力の強化が最優先課題(=カギ)となるのです。────────────────────────────■しかし、単語力を身に付けるには・・・────────────────────────────単語の意味を覚えるような暗記学習は、学校や塾でやってくれるものなのでしょうか???答えは、【 N O 】。学校や塾ではやってくれません。暗記は、家庭でしかできない勉強なのです。その家庭でしかできない学習が大きなカギを握っているという事実。これは、重く受け止めるべきです。現在、都道府県ごとの学力格差が問題となり、どうすれば、学力アップにつながるかが議論されています。しかし、それを是正するのはそう難しいことではありません。要は、家庭でしかできない(学力に直結する)学習を宿題に出して、それを学校で確認・チェックするような仕組みを学校側が作れば良いのです。ただ単に、宿題を出し、チェックするだけでは不十分です。大切なのは、 ・「何を」宿題にするのか。 ・「どう」チェックするのか。ここにフォーカスしていけばよいのです。このポイントを見極め 仕組みを作っていけば、どの県でも、1年あれば秋田県並み、またはそれ以上の実績が出せるようになるでしょう。家庭学習を軸にした学力向上を目指していきたい学校関係者の方がいれば、ご相談ください。子供たちの学力アップにつながるのであれば、全国どこでも飛んで行きますよ~。・・・思わず脱線してしまいました(汗)話を戻しますと、暗記モノは、家庭でしかできない勉強です。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~英単語の意味を暗記することは、英語の学力アップに繋がります。これは、国語においても同様です。単語力(語彙力)を強化するための勉強をすれば良いのです。塾に行っても成績が上がらないその原因の一つがここにあります。家での地道なトレーニング、 つまり“家庭学習”こそが 学力アップのカギなのです。────────────────────────────■どれぐらいの単語力が必要なのか?────────────────────────────もし、現在中学生のお子さんがいるのであれば、中3までに「最低」1000語の【英単語の意味】を覚える必要があります。(難関校を目指すのであれば、1500語は必要)それも、英単語を見た瞬間に、その意味がすぐに頭に浮かぶくらいの状態が必要です。おすすめの単語帳は『高校入試ランク順 中学英単語1850』(学研)です。実際、私の指導で単語を覚えただけで、実力テストや模試の成績が突然上がったという生徒が続出しています。当時、奇跡の東大合格!と言われ、短期間で成績を上げた元ライブドア社長のホリエモン。彼の英語学習の秘訣もここにありました。彼は、文法をほとんど勉強せずに、ただひたすら英単語帳を丸暗記していたようです。彼は自分自身の頭で考え、英語入試攻略の秘訣が「単語」にあると気づいた一人なのでしょう。あなたのお子さんも家庭学習の重要性を理解し、これからの英語学習に生かしてもらえたらなぁと思います。勉強において、何が一番大切なのか。その部分にフォーカスをすればその答えがおのずと見えてくるのです。これからも、その核となる部分をこのメルマガを通してあなたに伝えしていけたらと思います。それでは、また。今日も最後まで読んでくれたあなたに感謝。家庭学習コンサルタント坂本七郎 ホームページ http://dreameducation.net
2009/01/19
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こんにちは、坂本です。まずは、お知らせです。先週告知した、『サクラサク高校受験勉強法』の発売ですが、「明日」4月9日(水)からの発売開始が決定しました。そう、「成績が良く(49)なる日」に発売となります^^早速、もうすでに、「この勉強法を使って頑張ります!」と意気込みをメールで送ってきてくれたお母さんが何人かいましたが(笑)発売は、明日になりましたので、手元に届くまでもうしばらくお待ちくださいね。この教材は、書店では手に入らない高校受験マニュアルです。これ一冊あれば、塾や家庭教師、通信教育がなくても、偏差値65くらいまで最短で引き上げてくれる内容の教材に仕上がりました。すべての中学生が欲しがる(もちろん中高一貫校の中学生にもためになる)最高の勉強マニュアルになったと自負しています。明日の正午、私からのメールを待っていてくださいね。(メルマガ読者限定ページを案内します。)メルマガの登録はこちらです。-------------------------------------------------さて、今日は「勉強のやり方がわからん!」というお子さんをお持ちの方のために理科・社会の「勉強のやり方」をお伝えしましょう。実は昨日、新中3生(女の子)のTさんから次のようなメールをもらいました。(私のメルマガを読んでくれているみたいです。)─────────────────────────────────こんにちは。いつもメールいただきありがとうございます。少しお聞きしたいしたいのですが・・・私は、2年生になってようやく5教科のなかで得意分野がでてきました!!それは英語です。 でも理科や社会がとても苦手なのです。そこで聞きたいのですが、理科や社会はどう勉強したらよいでしょうか?楽しみながらやりたいのですが、なかなか語句とかが覚えられないんです↓↓英語は先生の授業が楽しいので簡単に覚えられるんですが。。。社会や理科は授業自体がつまらなくて・・・どうすればいでしょうか?──────────────────────────────────実は、この子の今の状態というのは、ちょっと危険なのです。あなたは分かりますか・・・?それはなぜかというと、このTさんの成績は先生の影響を強く受けやすい状態にあるから。まだ新学期がこれから始まるところですから、中3になってどんな先生になるかは分かりません。子どもにとって、どんな先生が担当になるのかはとても重大な問題です。しかし、どんな先生に教わるのかは、こちらで決めることができない部分ですよね。だから、できればどんな先生になっても、「家庭学習」で確実な学力を身につける土台ができていれば成績はブレずに安定します。運良く、教え方の上手な先生に当たればラッキーと思いがちですが、その先生がいなくなっても確実に学力を伸ばせる環境づくりをしていくことが長い目で見た時には大切になってきます。そういうことを考えながら理科・社会の勉強のやり方を読んでみてください。------------------------------------------<理科・社会の勉強法>「理科・社会の語句が覚えられない・・・」と嘆く小中学生は多いですが、どんな勉強をやっているのかを聞くと、ほとんどの場合、1.教科書を読んで2.大事なところを線を引いて3.授業ノートを読み返しながら色ペンで書いてあるところを 頭の中で覚えていく・・・こんなやり方で勉強している子が非常に多いです。確かに、歴史などでは、「大まかな時代の流れ」を理解するために、教科書を読むことが推奨されていますよね。しかし、実際には・・・。私が中学生の頃、すでに同じようなことを言われていましたのでこの教科書を読む勉強をしていたことがあります。しかし、実際には教科書を読んだだけでは、時代の流れはゼンゼン見えてきませんでした(涙)。しかも、読み始めて10分後には、 まぶたが重くなっていき・・・φ(__)..zZ・・・といった状態でした。良く歴史の先生が言っている、 「教科書の中の「点と点」が読んでいるうちに、 線で結ばれ、やがてそれが面となり、どーのこーの・・・」といったことが当時の私にはまったく理解できませんでした。。。それから、先ほどの典型的な勉強パターンの中で授業ノートを読み返すというのは、定期テスト対策などでは、その担当の先生がテスト問題を作ることが多いので、ヤマを張るためには有効な方法だと言えます。しかし、理科・社会のテストでは語句をたくさん覚えなければ、高得点を取れません。つまり、ほとんどの中学生が自然に植えつけられてきた1.教科書を読んで2.大事なところを線を引いて3.授業ノートを読み返しながら色ペンで書いてあるところを チェックして頭の中で覚えていく・・・という勉強パターンではあまりにも効率が悪く、これではいくら勉強をしても高得点が取れない、つまり成功体験が生まれないのです。成功体験が生まれなければ、親としても褒める機会が少なくなるので、自信を育てることも難しくなっていきます。では、どうやって勉強をすればいいのか・・・?一言でいえば、【良い問題集を使って、適切な手順で、繰り返し勉強する。】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~これが、語句を覚えるための最高の勉強法です。問題集を使って勉強することで、【考える → 書く → 間違える → 覚える → 復習する → 自信になる】という「学力アップの流れ」を作り出すことができます。だから、確実に語句を覚えることができ、自信に繋がっていくのです。いいですか。理科・社会の語句を覚える問題の勉強法は、【良い問題集を使って、適切な手順で、繰り返し勉強する。】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~小中学生のお子さんをお持ちの場合は、この方法で語句を覚えさせてくださいね。それでは、また明日。坂本より▼中学生のお子さんをお持ちの場合はコチラをチェック 入り口はコチラ ⇒ >> 成績アップの無料情報を受け取りたい場合はコチラもご覧下さい
2008/04/08
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「国語の読解問題って勉強して、意味あるの??」こんにちは。坂本です。受験生はもう入試目前ですね。受験を目前に控えたお母さんお父さんにちょっとアドバイスを。この直前の時期に、考えるべきことは「体調管理」と「確認作業」です。「体調管理」は、日々の手洗いうがい。そして無理をしないということ。「確認作業」というのは特に算数(数学)や英語、国語なんかに言えることですがまだ理解できていない問題をできるように努力をするのではなく~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~もう既に理解している問題の確認作業に徹するということが大切です。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~この時期は特にできない問題ばかりを中心にやってしまうと「これもできていない」、「あれもできていない」というように【ないもの】ばかりに目がいってしまい自信喪失に繋がりかねません。特にスポーツなんかでは顕著ですが、試合前というのは、皆、「必ずできる」「私なら勝てる」というように自分をどんどん鼓舞して自信を高めていく工夫をしていますよね。自分の実力を100%発揮するためには「自信(自分を信じること)」がとっても大切なのです。なので、問題集なども新たなものを使用するのではなく今まで使ってきたものをもう一度やり直すようにしてください。そして、【ないもの】ではなく、もうすでに【あるもの】に目を向けていくようにしましょう。--------------------------------------それでは、今日のメインテーマに移っていきましょう♪さて、今日は前回に引き続き、読者さんからの相談をもとにあなたのお子さんの日々の学習のヒントになる勉強ノウハウをお伝えしていきたいと思います。今日の相談内容は、東京都にお住まいの小5のお子さんをお持ちのお父さんから、国語(読解問題)について質問がありました。> > 坂本様> > > > ユダヤ式を実践して4ヶ月が経ちました。息子の勉強に> > 向う意識が変りつつあります。小学校のあゆみ(昔の通知表)> > では、人の話を良く聞き意見を言えるようになったと評価> > されました。(両親が子供の話を聞くようになったことが原因か?)> > また、1/6の試験(塾の冬季講習後の確認試験)では、算数と国語> > の得点が上がった手ごたえがあったようです。満足そうに話してくれました。> > 1/19に塾の定例試験があり、猛勉強中です。> > (1/6と1/19の試験結果でクラス替えをするため)> > 先ずは、計画を立て算数は以前教えて頂いた方法> > (出来なかった問題チェックして翌日解く。)> > を実践するつもりです。> > 国語は漢字を完璧にすることしか、有効な方法がないと思いますが、> > 何かアドバイスを頂ければと思います。> > そして、私は次のようにアドバイスを差し上げました。------------------------------------------------------------------○○ ○○さんへこんばんは。坂本です。メールありがとうございました。ユダヤ学習法の実践、うまくいっているようですね。私もとても嬉しいです。> > 小学校のあゆみ(昔の通知表)> > では、人の話を良く聞き意見を言えるようになったと評価> > されました。(両親が子供の話を聞くようになったことが原因か?)そうですね。ユダヤ式は相手に話をすることで理解力とディベート力が高まる方法です。また、相手が話を聞いてくれることで他人の話をしっかり聞くことの大切さも学べるのですね。さて、国語の勉強に関してですがもし○○さんのお子さんが読解問題が思うような点が取れないのであれば読解問題の解き方をお子さんに教える必要があります。そのためには、1.文章を読んで理解する能力2.読解問題を解く際のコツこの2つを押さえていくことが重要です。まず、1番の「読んで理解する能力」は日々の読書習慣で育てていきます。毎日10~20分、時間をとって読書の時間を設けてください。その中で「読む→理解する」という力を無理なく育てることができます。それから次に2番の読解問題を解く際のコツなのですが一番大切なポイントだけお話しますね。それは、「文章に書いてあることから答えを導く」ということです。つまり、逆を言うと「文章に書いてあること以外は不正解になる」ということです。これは当たり前のようですが、実はとても大事なことなのです。よく、物語文などの問題では登場人物の心情を選ばせる問題などが出題されますよね。例えば、「まさおは花子を思い出すと、ふと視線を落とした」という文章があったとします。このときのまさおの心情を読み手が勝手に想像を膨らませて選択してしまうと間違えてしまうことが多いのです。そうではなく、文章中に必ずそのときの心情を表すヒントが書かれています。なので、自分で勝手に予想せずに文章の中から答えを導き出す必要があるのです。要するに「第3者の視点が必要になってくる」ということです。つまり、客観的な視点で登場人物の心情を読み解くという力が必要なのです。この部分を指導する際に教えていくときっと国語の読解問題の点数も上がってくると思います。がんばってください。ありがとうございました。坂本より---------------------------------------------------------------------------読解問題の成績は、一般に「子どもの時からの読書習慣(つまり読解力)で決まる」と言い切る人が多くですが、決してそうではありません。実はここでお話したように 国語の読解問題を解くために必要なのは 「読解力」プラス「解き方の理解」なのです。なので、「読書習慣があっても読解問題の成績が悪い」という場合は良い問題集を選び、正しい読解問題の解き方を学ぶ必要があります。また、「小さな頃から読書嫌い」というお子さんをお持ちの場合は、今回の相談のように、2つの能力を同時に育てていくことが大切になります。 あなたのお子さんはどちらのタイプですか?お子さんのタイプに合わせた勉強法を実践してくださいね。それでは、また次回。ありがとうございました。坂本より▼『奇跡のユダヤ学習法 ホームスタディ講座』 http://e-homeschooling.net/factop.htm
2008/01/18
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