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カテゴリ: 団塊党宣言
〔前回エドワード・ラジアー教授理論の要旨〕
・若いときは貢献ほどに賃金が支払われないが、
 ある一定年齢を超えると貢献以上に賃金が支払われる」
・「貢献と賃金の総額はほぼ一致する」
・この2つが年功賃金と終身雇用・定年制の特徴である。
・若いときに少なく支払われた賃金の残りは「人質」として企業に残り、
 これは定年まで働くことにより戻ってくる。


上の理論を日本の社会へ当てはめて考えるとき、


私が社会人になって勤め始めたとき、
会社はすでに60歳定年を約束していました。
しかし今、現実には50歳を境に役職定年、
関連企業への出向、賃金ダウンなど、
終身雇用における「定年」が実質的に前倒しされる傾向にあります。
これを団塊世代はまともに受けています。

この理論によれば会社は60歳定年を約束し、
60歳までは面倒見る約束をしたといえます。
社員は自分の賃金について、若いときは少ないが徐々に増えて行き、
60歳までは上向きカーブを描くと思っていました。
そして60歳で退職金をもらって年金生活に入るだろう。

漠然とは思っていたでしょう。私は思っていました。

会社はもともと、55歳定年でした。
それが、法改正で60歳に延ばされてしまった。
法律で強制的に延ばされてしまったので、
就業規則に仕方なく「60歳定年」と書かざるを得なかったのです。

年功序列制による5年延長分の賃金を用意できる企業は
ほとんどなかったのでしょう。
それで、この5年の延長期間は「いちおう在籍させておく」
という対処方法が精一杯だったと思います。

会社に籍はありますが、
組織のとしての仕事は55歳終了の予定だったので、
会社に55歳以後の仕事は実質的に用意されていませんでした。
このため、社員は55歳を過ぎると、
そのうち何人かは「窓際」へ追いやられました。

これがさらに50歳で仕事終了となり始めたのは、
バブルの崩壊で会社が人員過剰を感じはじめ、
人件費の抑制に向かうようになってからです。
リストラが始まりました。

このリストラはクビ切りではなく、
大部分が社内に子会社をつくったり、関連会社へ押し付けてたりして、
そこへの出向や転籍という形をとりました。
これらのリストラによって
「貢献以上に賃金が支払われる」期間がさらに5年間短くなりました。

一般的に企業は、
50歳からの10年間を次のように正当化していると思います。
「50歳までが約束の期間である。
60歳までの10年は法律が改正されて延びたオマケの期間だ。
オマケの雇用期間には貢献以上のものは出せない」

しかし、本当のところは55歳が定年でした。
各企業の古い就業規則を見ても、例外なく55歳と書かれています。
私たちはそこで
「会社が55歳定年を、法律で60歳に延ばされて、
仕方なく5年の猶予をあたえた」
という考え方を認めたとしましょう。
そう考えても50歳での実質的な正社員打切りは
5年の約束反故であると言えます。

私たちは「会社の経営状況が悪くなったから」
という理由で5年間のしわ寄せを受けています。
このしわ寄せを黙って受け入れたくはありません。
でも私たちは5年間の賃金差額をよこせという要求を
どこにも出せません。
勤め先にこの要求をしたら、鼻先で笑われて
さらに閑職部門へ追いやられるのがオチでしょう
かといって
「団塊世代は団結し、かつての春闘のような闘争を展開しよう!」
というのは非現実的です。

それより、考え方をガラリと変えて
「私たちは日本の産業界に5年間の貸しがある」
という認識を持って社会に臨むのはどうでしょう。
「この貸しは、ニクソンショック、オイルショック以後の
日本を支えた企業戦士の債権である。」という考え方です。

これからの人生を設計するときに、
団塊世代の精神を支えるゆとりと自信になるのではないでしょうか。
これからの人生を生きる上で、
社会にたいして大いに発言し存在を示すための要素になると考えます。


※ =定年制の意味(その2)=の修正はこれまでとします

次は「団塊世代の債権と、これからの団塊世代の社会参加」
というテーマで考えようと思います。





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最終更新日  2005年02月05日 11時49分56秒
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