グランマの手料理レシピ

2023年03月02日
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カテゴリ: 豚肉料理
​ 千切りのねぎを豚肉で巻いてソーテーし、ポン酢でいただきます。
ご飯のおかずに、お酒のおつまみにもなります。

​​ 豚肉のねぎ巻き ​​


豚肉薄切     3枚
ねぎ       1/2本
小麦粉      少々
塩        少々
こしょう     少々
サラダ油     小さじ1/2
ポン酢      大さじ1
グリーンリーフ  2枚
プチトマト    4~5個

1.ねぎは半分に切って、千切りにする。

2.豚肉に、塩、こしょうをし、ねぎの千切りをのせて巻き、小麦粉を全体的にまぶす。

3.フライパンに油を熱し、豚肉に焼き色が付いたポン酢をかけ、フタをして弱火で焼く。
お皿にグリーンリーフを敷き、豚肉を盛り付け、プチトマトを添える。

​ ※ねぎがかたい場合は輪切りにすると食べやすいです。​



ブログ連載 長編時代小説 ​​ 密かごと ​​
​第5章 幕府水軍​

​1.伊豆船​

遠島送りの季節がやってくると、御船手の同心たちの間では誰が、その押送(護送)の役目につくかと戦々恐々とする。
毎年、春と秋の二回、御船手組頭の向井将監の配下の同心が、流人を新島や三宅島などに運ぶことになっていた。危険を伴うわりに手当が薄く、同心たちは「因果番」といって敬遠している。

向井将監は公正を期すため、祐筆、目付役、船頭役の同心の中から籤で三人を選ぶことにしていた。この春は祐筆から坂上進之助、目付役から古屋好太郎、船頭役から大野房二に決まった。三人とも遠島送りは初めてだった。
町奉行からはすでに流罪人は7人と御達しがきている。出帆の問い合わせが町奉行から来る前に、流人を運ぶ御用船の手配をしなくてはならない。流罪人は小伝馬町の牢屋敷に囚禁され、流人船に乗せられて遠島送りになるのを待っている。

坂上進之助は御用船となる雇い船の手配に、目付役の古屋好太郎、船頭役の大野房二と共に品川浦へ向かった。
御用船は遠島先に比較的近く、水主(かこ)たちも海路に通じている下田、網代、宇佐見などの伊豆船が使われる。伊豆船が江戸湊で船留めできるのは品川浦と決められていた。
進之助たち三人は、八ツ山下船着場から艀(はしけ)に乗り込み、沖に浮かぶ一艘の伊豆船に向かう。
「あの船か?」
目付役の古屋好太郎が、艀を漕いでいる水主にいった。
「へえー」
艀の水主に前もって目星をつけさせておいた伊豆船だ。

「おい、船頭(ふながしら)はおるか!」
古屋が伊豆船に向かって叫ぶと、
「手前が船頭の助次郎に御座いますが」
帆筒のところにいた男が答えた。
「御船手組だが、どの浦から来たのだ?」
船頭は御船手組と聞くと表情を強張らせ、
「下田ですが・・・・」
恐る恐る答えた。
「おお、それは好都合だ!」
古屋は笑みを浮かべ、進之助と大野を振り返える。
「上がるぞ!」
古屋を先頭に、進之助と大野も伊豆船に乗り移った。

「これからの廻船は、どうなっておる?」
古屋が尋ねると、
「荷を下ろし終えたら、すぐに下田に帰(けえ)りやすが」
船頭が答えた。
「そうか、ではこの伊豆船を遠島送りの御用船と定める」
古屋好太郎は有無を言わせずに申し渡す。
船手組が伊豆船を探しているといえば、流人を運ぶための御用船となることを船頭も知っていた。品川沖出航が他の伊豆船に遅れを取ったため、目星をつけられてしまったのだ。
遠島送りの御用船になるのは割の合わない仕事だった。暴れる罪人もいれば、海がしけると近くの島に船留めすることもある。御用船の手当は、廻船で得られる利得とは比較にならないほど少ないので、どの伊豆船も徴発されるのは避けたかった。

船頭の不満そうな表情を見て取ると、
「これは上意である」
目付役の古屋好太郎は透かさず申し立てる。そして、下田に戻ったら船中に仮牢をつくるようにと命じた。
伊豆船は遠島送りの御用船に決まると船牢をしつらえ、その中に便所もつくらなくてはならない。黙って従うしかないのだ。
祐筆役の坂上進之助は懐から二枚の書附けを出し、矢立と筆を使って船名と船頭の名を書き入れ、御用船に決まった伊豆船にその書附けの一枚を船頭の助次郎に渡した。
「仮牢が出来次第、即刻、江戸に戻ってくるように、出帆の日時などは、そのときに沙汰致す」
古屋が間髪を容れず申しつける。伊豆船は御用船となることを嫌うので、船手組では手際よく渡りをつけるようにと申し送りされていた。

進之助たちは艀に乗り移り、八ツ山下船着場へ戻ると日本橋方面に向かって歩き出した。
芝の増上寺の五重塔が見えたところで、目付役の古屋好太郎が足を止めた。
「此度の遠島送りに、凶悪な者はいないだろうな?」
古屋は5人の子持ちで、子煩悩で知られている。
「凶悪かどうかわからんが、人殺しを指図したという者はいる」
囚人の名前や年齢、罪状などが記された書附けは、町奉行所から祐筆の坂上進之助のもとに届いている。人殺しの手引きをしたり、人殺しを手伝ったり、いかさま賭博をした者など、死罪を免れた者が遠島送りとなった。

「ところで、坂上殿、此度は八丈島送りはいるのか?」
船頭役の大野房二が聞いた。
「ああ、1名いる」
町奉行所からの書附けには、新島に3名、三宅島に3名、八丈島に1名とあった。
「えっ、八丈島にも行くのか?」
古屋が顔をしかめた。
「いや、八丈島送りは三宅島の役人に托すのだそうだ」
三宅島で手続きが済めば、こっちの手は離れると進之助が説明した。
「無事に送り届けるまでは気が抜けんぞ!」
大野は空に浮かぶ綿雲を見上げ、船頭役としては囚人よりも天候の方が気掛かりだった。春船で遠島送りに行った連中が、秋まで船待ちさせられたこともあるからだ。
進之助も三宅島に着いたが半年の間、島に留まることになったという記録を読んでいる。
「因果番とはよく言ったもんだ」
古屋がぼやくと、
「一度行った者は、二度と行きたくないというのもわかるな」
進之助も調子を合わせた。
「風待ちも困るが、暴風に遭うともっと往生する。海に安心という文字はないんだ」
皆の命を預かる大野としては気が抜けないのだ。
「坂上殿は家族がおらぬので、水盃を交わすこともないな」
「古屋殿、それは拙者を羨んでいるのか、それとも憐れんでおられるのかな」
進之助は切り返したものの、古屋の言う通りだった。水盃をして別れを告げる家族はいなかった。

天保11年(1840)、幕府は跡取りのいない武家が、養子を迎えたり、婚姻関係を結ぶことを規制し、武士の人員削減がすでに始まっていた。(つづく)





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Last updated  2023年03月02日 08時50分05秒


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