正月ともなると、ちょいと気の利いたテレビ局なんてぇのは延々と寄席の中継なんざぁいたしやすが、観ている方の身にもなってほしいてぇもんですな。何がいけねえてぇと申しますと、酒に絡んだ噺が多すぎる。
「とぉとぉとぉ、もう結構!じゃ、ちょいと失礼して...ング、ング、ングッ」とかいうくだりがあると、聞いてるこっちまで飲みたくなりやす。
若手噺家ならまだしも、ちょいと年季の入った真打が高座にでてくりゃぁ、もういけやせん。噺の中の酒の肴がタクアンだろうと何だろうと、もう我慢ができなくなるてぇもんです。んでもって、落語観ながら酒をきゅーっとやりやすと、こいつがまた美味え。笑っちゃ飲んで、飲んじゃ笑う。酒の肴が落語になりやす。「毎度ばかばかしい」なんてぇもんじゃありません。

飲みっぱなしの正月休み。休肝日をこしらえようにも、こんな落語を見ていたもんだから、こちとら二日酔いどころか、正月四日まで酔い続けるてぇ始末。「かくばかりいつわり多き世の中に、酒の美味さはまことなりけり」なんてぇ申しますが、年明け早々、まことに肝臓にはよろしくないようで。