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フランス語のいわゆるaudio book、フランス語ではlivres à écouterなどと呼びますが、ダウンロード購入できるサイト、audible.frに登録すると、最新作や人気作品などを案内するメールが来ます。もちろん、実際にダウンロード購入しても構わないし、事実、私も定額コースに申し込んでいますが、それ以外に、このサイトの少し変わった使い方(?)を紹介します。たいていの日本人にとってオーディオブックというのは、一度は読んだことのある古典的な名作を名優の朗読で、、、というイメージが強いのですが、実際にオーディオブックが広く普及しているアメリカでは、通勤の自動車の中で聞いたりするケースが多いようで、この傾向はフランスでもそれほど変わりはありません。名作をじっくり鑑賞するという姿勢からはほど遠く、いきおい、選ばれる作品も古典ではなく、最新の軽い読み物、あるいは実用書などになります。古典的名作の朗読が欲しい人には不満かもしれませんが、私はそこを逆手にとって、今、フランスで一般的に広く読まれている小説の情報を得るのに使っています。もちろん、フランスで大ヒットしたそれなりに立派な作家の作品の情報は、日本にいてもフランス語の本を扱っている書店やサイトなどに行けば入手できるし、翻訳が刊行されることもあります。しかし、そこまではいかない中途半端と言っては語弊がありますが、本国ではそこそこ人気があるものの、わざわざ海外で紹介するほどではない作家というのは山ほどいるわけです。そういった作家の本はたいてい Collection J'ai lu や Collection Pocket から出ていたりするのですが (念のため言っておきますが、私の失礼極まりない偏見です)、なかなか本屋に行ってもそういうところまでは見ない、Collection Folio や Livres de Poche あたりで終わってしまうので、すでに十冊位出しているのに名前さえ知らないということになります。で、もろちん、そういう作家の作品こそが軽く聞き流すオーディオブックには最適なわけで (本当かどうか知りませんが)、audible.frでは人気作品になっていたりします。そんなふうにして、私が名前を知った作家にはGuillaume MussoやFrançoise Bourdinなどがいます。もちろん、実はすでに有名な作家で、私が無知をさらけ出しているだけなのかもしれませんが。
2007年12月27日
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ヘルマン・ヘッセの『車輪の下で』、「またこれかよ」と文句を言いながらも、読み始めてみると、古典新訳文庫の特徴でもある読みやすい文体と相まって、久々にヘッセの世界にはまっています。ところで、途中まで読んだところで、少し気になる点があって訳者の後書きを見たのですが、なんとこの古典新訳文庫版『車輪の下で』は、底本としてズーアカンプ社から出ている初稿版を使っているのです。そのせいで、登場人物の名前などをはじめ、細部がこれまで翻訳されてきたものとは異なっています。もちろん、初稿版の翻訳が出るのは初めてのことだと思うのですが、正に恐るべし古典新訳文庫といったところです。『車輪の下で』
2007年12月21日
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月に二度位オンラインで適当に大量に本を購入するのですが、これは先月注文して、そのまま開封さえしてなかった購入分の中から、本日救われた(?)一冊です。牧野武文 『萌えで読みとく名作文学案内』 インフォレスト古典作品と萌え、組み合わせとしてはそれほど斬新という気もしませんが、少なくとも、新しい視点からの文芸批評、あわよくば文明批評かもしれないと思い、少し読み始めてみました。が、、、ただの名作案内でした、ちょっとだけ毛色の違う。基本路線は、こんな偉い文学の先生がこんな萌えなこと書いてるんですよ、の繰り返し。別に志賀直哉なんて偉くもないし、どうでもいいし、などと思いながら読んでいたら、もうどうでもよくなり、最初の数章だけで人にあげてしまいました。この本と最後までつきあう方法はただ一つ、だまされたと思って無心で読むことです。まあ、その結果、多分、だまされますが。ああ、そう言えば、この本、タイトルからして名作案内でした。文明批評かもなんて思ったのは、こちらの勝手な思い込みでした。
2007年12月20日
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光文社古典新訳文庫の今月の新刊は、上巻を買ったものの下巻が出るまで読まずに待っていた『赤と黒(下)』と、ヘルマン・ヘッセの『車輪の下で』です。ドストエフスキーで大成功した古典新訳文庫ですが、ヘルマン・ヘッセは出ないのだろうかとずっと心待ちにしていたところ、やっと出たのが今回の『車輪の下で』でした。これまでは『車輪の下』という邦題が一般的であったので、微妙に違っていますが、まあ本文はもっと違うことでしょう。ところで、日本では青春文学の代表作のような感じで『車輪の下で』は受けとめられていて、ヘルマン・ヘッセもそういう作家として語られることが多いようですが、ヘルマン・ヘッセはいやしくもノーベル賞受賞者なのです。その真価は『デーミアン』、『シッダールタ』、『荒野のオオカミ』、そしてなかんずく『ガラス玉遊戯』といった中・後期の作品にあると思います。まあ、この辺りの作品を出してもセールス的には辛いと思うので、『車輪の下で』は妥当な選択ではあるのですが、個人的には「またこれか」という感じです。そうは言いながらも、もちろんのこと何のためらいもなしに購入しました。いったい、我が家に『車輪の下』は何冊あるんだろう?車輪の下で
2007年12月14日
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前にも取り上げた、Anna GavaldaのEnsemble, c'est toutですが、フランスでは八十万部以上のベストセラー、オドレイ・トトゥがCamille訳で映画化もされた話題作で、日本語訳もそのうちに出るのかなと思っていたら、すでに出ていました。アンナ・ガヴァルダ 『恋するよりも素敵なこと』 全二巻 学習研究社 2007 恋するよりも素敵なこと(上) 恋するよりも素敵なこと(下)それにしてもなんという邦題でしょうか。元のタイトルは、 一緒にいる、ただそれだけ、それ以上でもそれ以下でないけれど、、、と、若干含みのある、確かにぴしっと決まった訳は難しいものですが、それにしても甘ったるい、ということは安っぽいタイトルにしたものです。サブタイトルに至っては「パリ七区のお伽話」ですから噴飯ものです。せめてもの救いは、この踏み込みすぎのタイトルが一応小説の内容に沿っており、その意味ではちゃんと考えられたものであることです。でも、最近、日本で売れている小説って、こういうオセンチ系のタイトルが多いですね。くさいというか安っぽいというか。ところで、フランスでは3月に公開済の映画は日本公開されるのでしょうか?映画の公式サイト(フランス語)はこちらから
2007年12月09日
死ぬまでにしてみたいことの一つに、Georges Simenonの全作品を読んでみたいというのがあります。Simenonといえば、Maigretシリーズがあまりにも有名ですが、それ以外のものも含めて、創作全部ということです。どれくらいの分量になるのかというと、以前、Tout Simenonという廉価版の全集(Omnibusというシリーズ)が出ていて、一冊平均900頁で全27巻だったと思います。ざっと24,000頁です。しかも、ポケット版ではない普通の単行本サイズのフォーマットなので、しかし、頁を開くとポケット版並みの字の詰まりようなので、まあ、ものすごい分量ということです。残念ながら、このTout Simenonは全巻揃わないうちに入手できなくなってしまいました。同じ出版社(Press de la Cité)から、同じタイトルだがまったく別の装丁のものが出版されているようなのですが、Maigretだけを選んだTout Maigretなんてのもあったりして、果たして、なにをどう買い足してゆけばいいのか、真剣に考えないと重複が出てしまいそうです。まあ、今のところ、そんなに暇じゃないというか、他にも読むものはたくさんあるので、Simenonはあくまでも老後の楽しみなんですが。
2007年12月07日
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