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1年前から、気になっていること。南海トラフで、メタンハイドレートを掘削してもよいのでしょうか。メタンハイドレートの掘削で、圧力バランスの変わる南海トラフ。減圧するのだから、地震のエネルギーを下げると説明されますが、地震自体は起きやすくなるように思えます。メタンハイドレート掘削は、世界初の試み。世界初は、それだけ危険ということでもあります。今回は、圧力を下げ、メタンガスを連続的に取り出す減圧法。制御を誤れば、連鎖的なメタンガスの噴出事故につながります。連想するのは、制御を失った原子力発電所。連鎖爆発、メタンガス噴出・爆発的燃焼による、無酸素状態の発生。かつて、地球上の生物の95%が死に絶えた大絶滅の一つは、メタンハイドレートの噴出による、地球の無酸素化にあったとも言われます。事実、大絶滅の時、地球は無酸素状態になっています。大地震、連鎖爆発、無酸素化。危険に満ちたメタンハイドレートの掘削。ついに私たちは、パンドラの箱を開けてしまったのかもしれません。「メタンハイドレート掘削場所」
2013.03.09
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今から6年前、黄砂の日記を書きました。当時は黄砂の危険性について、認識はまだまだでしたが、今では「黄砂が危険」は広く知られる様になりました。今では、SPRINTARSによる、大気汚染粒子や黄砂観測も公開されています。SPRINTARSは、Spectral Radiation-Transport Model for Aerosol Species。次の図は、2月2日12時の大気汚染物質の飛散状況。下記のリンクには、大気汚染粒子や黄砂に関する、飛散予測結果の動画があります。【SPRINTARS】 「大気汚染粒子予測(動画)」SPRINTARSからは、日本に高濃度の汚染物質が飛来しているのが分かります。呼吸器系が弱い方は、今の中国同様に、マスクが必要となります。西風吹かば、雨が降れば、酸性雨。文化財の、建築物、車両などの腐食劣化も進みます。恐ろしい時代になりました。今一度、繰り返します。黄砂を浴びては、なりません。【2007年の日記】 「黄砂を浴びてはなりません」
2013.02.03
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石油,石炭などは、化石燃料と呼ばれます。植物プランクトンなどの生物の死骸から、石油が作られると考えられるから。しかし、それは本当でしょうか?石油が生物からできたとする考えは、有機起源説。それに対し、19世紀のロシアのメンデレーエフは、炭化水素を原料とする無機起源説を唱えています。メンデレーエフは、化学周期表の考案者で有名な科学者。無機起源説の根拠には、いつつかの根拠があります。たとえば、化石の分布と石油の石油の分布が一致しないこと。あるいは、枯れた油田もしばらくすれば採掘可能となることなど。無機起源説は、東側諸国では定説でした。それに対し、日本などの西側諸国では無視されてきました。しかし、近年、生物由来が考えにくい、地下の超深層からも石油が発掘され始めました。これに伴い、21世紀になって、石油の無機起源説が再検討され始めています。もし無機起源説が本当なら、超深層掘削さえすれば、世界の各地で油田発見の可能性が出てきます。当然、日本が産油国になることも、不可能ではありません。さらに無機起源説なら、石油ができるのに長い時間も不要になります。超深層の、高温高圧があれば良いのです。そしてその時、石油枯渇の恐れも回避されるでしょう。「20世紀の人々は、石油が生物からできると信じ、化石燃料と呼んでいた。」いつの日か、歴史の教科書に、私たちの過ちが記されるかもしれません。
2012.11.24
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使用済み使い捨てカイロ、有効活用法がありました。●「鉄炭団子」使用済みカイロの中身を、水に浸すとクエン酸鉄ができます。クエン酸鉄にはプランクトンを活性化し、水質を改善する作用があります。このため、カイロの中味を「鉄炭団子」にして、河川に入れると水質改善に役立ちます。 【りそな中小企業振興財団】 「鉄炭団子」●「藻場再生」鉄炭団子同様に、使用済み使い捨てカイロは、藻場の再生にも使われ始めています。クエン酸鉄を浸み込ませた珪藻土で、藻場の成長を促進します。 【北日本新聞】 「魚津漁協がカイロ回収」上記の効果を裏付ける様に、鉄粉は漁業にも使われます。魚は鉄粉を好みます。そこで鉄粉をまいて魚を集め、そこを網で捕えます。また貝類も、鉄分を好みます。三陸海岸のカキは、フルボ酸鉄を養分とします。フルボ酸鉄は、山から流れてきます。そのため、カキの養殖のために「植林」をしています。漁業のために、植林をするのです。あなたのそばに、いるものたち。厄介者と、見捨てないで。見方を変えれば、役立つのだから。
2012.11.13
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使い捨てカイロの初の商品は「アッタカサン」。アッタカサンは、旭化成工業の商品ですが、今は見かけることはありません。1975年、九州限定発売の商品だったようです。私はあまり、使い捨てカイロを使いません。理由は、廃却に困るから。鉄がさびる反応熱(酸化熱)を使う、使い捨てカイロ。その中身は、発熱体の鉄粉,酸素を通す活性炭,酸化を促進する食塩など。酸化鉄と食塩などを含む使い捨てカイロは、多くの地域では「燃えないゴミ」。燃えないごみを増やしたくないので、なるべく使い捨てカイロを使っていません。みなさんは、使用後の使い捨てカイロ、どのようにされていますか?
2012.11.12
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全人類の女系遺伝子が、一人の女性に帰着する、ミトコンドリア・イブ。現生の人類には、約70種類の遺伝的痕跡しかありません。これは、7万5000年前、人類が大絶滅を経験したためと言われます。人類以外の生物も、この時期に大幅に減少しました。全人類が、約1万人に減少したこの大絶滅。これを、ボトルネック効果と呼びます。この大絶滅は、火山の噴火という説があります。インドネシア、スマトラ島のトバ火山。この火山の大噴火による火山灰で、気候が寒冷化。多くの生物が激減したという。1万人以下に減った人類。しかし再び立ち上がり、今では70億人を越えました。火山の噴火など、わずかなきっかけで、生物は滅びます。自然災害、気候変動。ましてや、原子力という悪魔の火を持つ現人類が、今すぐに滅んでも、異常ではありません。【過去の日記】 「わたしたちは いつ滅ぶのでしょう -大量絶滅-」 ※ その他に生物が経験した11回の大絶滅は、上記の日記に書きました。
2012.04.22
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グリムスの植林状況を確認しました。登録すれば、ブログの更新だけで実際に植林ができる”グリムス”。楽天ブログはパーツを貼れませんが、グリムスさんの配慮で、楽天ブログのユーザは、登録と日記更新のみで木が成長します。大人の木になれば、実際に植林されます。「mamatamさん」のグリムスの話をきっかけに、私のグリムスの現状を確認しました。私も11本目の木が成長中。現在、9本目までが植林されました。最近は、内モンゴル自治区が多いですね。このブログのワンクリック募金でも植林はされます。それでも、日記更新お励みにもなるグリムスはお勧めです。楽天ブログの「ガーデニング」も消えました。リアルな植林ができる「グリムス」、いかがでしょうか?【gremzリンク】 「グリムス 植林活動」
2012.01.18
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微弱な放射線を浴び続けた時の影響。ICRP(国際放射線防護委員会)のデータをもとに、下記の表を作成しました。この表は、18歳から65歳まで、放射線を浴びた時の年齢別死亡率を示しています。皆さんが各地の放射線量から読み取れるように、ICRPの毎年被ばく量を、毎時の単位に換算しました。表中の数字は、百万人あたりの死亡者数。先日の福島の公園の値、1.5μSv/時(1.5μSv/h)で説明します。1.5μSv/時は表にありませんので、黄色の1.7μSv/時の欄を横にご覧ください。例えば、18歳から1.7μSv/時を被ばくし、30歳になるとします。すると30歳での死亡者数は、百万人中13人と推定されます。さらに65歳まで被ばくすると、650人。被ばく開始が18歳以下の場合、さらにリスクが増します。この数字の大きいとみるかは、個人の判断かと思います。確かなのは、微弱な放射線も、被ばく年数が長いほどにリスクが増すということ。できるだけ早期に、放射線量を下げる努力が望まれます。・・・・・・・放射線については、先回の日記でも書きました。下記もご参照ください。【先回の日記】 「健康の 特別管理を - 放射線 -」【表の参照元】 「ICRP勧告」今回の日記は、死亡率など、配慮を欠く表現をさせて頂いています。これは表現をオブラートに包むことによって、事実が伝わり難くなるのを恐れ、あえて直接的な表現とした結果です。福島を初めとした、放射線検出地域の皆様、御理解頂けますと幸いです。皆様の放射線への対処のご参考となりますように。
2011.10.24
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各地で検出される放射線。パニックを恐れ、公の見解は極めて楽観的なものになっています。そこで、あらためて、安全性について考察します。管理基準値として、考えなくてはならないもの。(1)年間 100mSv これを超えると、発がん率が被ばく量に比例して増加します。 この被ばく量で、100人に1人が発がん。 発がん率は、6%増加します。 ただしこの福島原発事故以降、明確な根拠もなく、年間250mSvに引き上げられています。(2)5年間で 100mSv(1年で 20mSv) 放射線従事者の管理基準。 被ばく検知用のフィルムバッチを付け、定期的に血液検査などを受ける専任者のみに適用される基準値。 特別の管理を受ける人のみの基準で、一般人には適用されません。 私も一時期、この管理下にありました。(3)年間 1mSv 上記(2)以外の一般人の管理値。 また継続的に被ばくするなら、この値以下の管理が推奨されています。 つまり、永住するなら、この値以下が望まれます。では、よく報道される地域の放射線量○○μSv/hで考えます。(1)年間 100mSv: 1年は、24時間/日×365日=8760時間。 100mSv/年÷8760時間=0.0114mSv/h=11.4μSv/h つまり11.4μSv/h以上の地域は、発がんのリスクが明らか。(2)年間 20mSv: 20mSv/年÷8760時間=0.0023mSv/h=2.3μSv/h 2.3μSv/h以上の地域は、専任従事者の管理基準を越えます。 放射線フォルムバッジ着用、血液検査などの定期健康診断が必要となります。(3)年間 1mSv: 1mSv/年÷8760時間=0.00011mSv/h=0.11μSv/h 0.11μSv/h以上の地域は、従来の一般人の管理基準を越えます。 これを超える場合は、要注意な地域です。原発事故以前の日本では、自然界から多い地域で1.4mSv/年(0.16μSv/h)程度の放射線量がありました。上記(1)~(3)は、この自然界からの値にプラスしての被ばく量です。福島の「marnon1104さん」の日記を拝見しました。美術館のある公園で、放射線量1.5μSv/hの表示があったとのこと。この値は、上記(3)の一般人の管理値の10倍。自然界の放射線量から見ても、10倍になります。1.5μSv/hは、上記(2)の専任作業者の管理基準値2.3μSv/hも越えそうな値。放射線フォルムバッジ着用、定期健康診断などがあってしかるべき。また継続的に浴びるべき値ではないとも言えます。ただし発がん性については、上記(1)の約1/7だから、発がん率は1000人に1~2人とはなりません。100mSv/年以下の被ばくでは、発がん性と被ばくの関係が明らかになっていないためです。一般人の管理基準値の10倍、自然界の10倍の放射線量がある福島。住民の被ばく検知用フォルムバッチの着用と、定期健康診断を求めたく思います。またこの値が長期的に続くなら、より大きな対応が必要となります。子供や妊婦も住んでいますから。住民の皆様への更なる説明と、適切な対応を望みます。皆さんも、下記で放射線量をご確認ください。【日記1】 「みんなでつくる放射線量マップ 」
2011.10.17
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土砂降り。今年は何度も、土砂降りの日がありました。It rains cats and dogs.猫と犬が降る。土砂降りを示す、前述の英語の慣用句を、習った方も多いでしょう。なぜ、土砂降りで、猫と犬が降るのか。その由来のひとつに、悲しい話があります。街の排水整備の悪い頃、土砂降りになると、たちまち街が冠水しました。その被害を受けたのは、街に住む野良猫と野良犬。街の冠水でおぼれた、野良猫、野良犬。土砂降り後の街には、猫と犬の亡骸が散乱したと言います。人々はその亡骸を見て、猫と犬が雨とともに降ってきたと考えました。It rains cats and dogs.猫と犬が降る街。今年は何度も、土砂降りがありました。それはあまりに悲しくて、今年はその光景を思うことすら、つらくてなりません。
2011.10.07
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環境にやさしい、太陽光発電。これからの発電方式として期待される、太陽光発電。自然に、人にやさしい発電と、その期待は高まります。発電にやさしい、太陽光発電。しかし、そのソーラーパネルの下は、光の届かない暗い闇。パネルの下に、緑が育つことはありません。屋上の緑が広がる、都市のビル。その屋上にソーラーパネルを置けば、都市の緑はまた減ります。太陽光発電が排除するのは、ヒートアイランドを防ぐ、都市の緑化。人にやさしい、太陽光発電。その発電コストは、原子力の数倍から十倍強。太陽光発電に変われば、電気代は数倍に跳ね上がります。太陽光発電が排除するのは、日々の生活に頭を悩ます、庶民の生活。原子力の数倍の収益を生む、太陽光発電。発電の利権に群がり、発電ビジネスが動き始めました。太陽光発電は、”誰に”やさしい発電なのでしょう。人間に火を与えた、プロメテウス。パンドラの箱が開くきっかけを作ったプロメテウスには、「先見の明」の力がありました。原子力発電の「火」。なぜ、プロメテウスは「火」を与え、「やさしい光」を与えなかったのか。その答えは、「先見の明」を持つ、プロメテウスにしかわかりません。
2011.07.17
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パンドラの箱が開けられた、電力供給。プロメテウスは、人間に火を与えました。しかし、火を取り戻した人間に、ゼウスは激怒します。パンドラの箱は、ゼウスが人間に与えた罰。パンドラの箱から飛び出した、様々な苦しみ。病気、悪徳、狂気、・・・。原子力という、火を手にした、わたしたち。わたしたちは、同時に、現代のパンドラの箱も手にしていました。この箱からも、様々な苦しみが飛び立ちました。これから長く、わたしたちは、苦しまなくてはなりません。でも、苦しいけれど、この箱も、いつかは開けられるべきでした。箱の中の苦しみが、これ以上増える、その前に。語りましょう、これからを。さがしましょう、箱の中を。あのパンドラの、箱の中にも、きっと、希望があると信じて。
2011.07.15
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昨日は、有名な写真の場所にいました。チタン合金の、この建物。140トンものチタン合金が使われています。チタンは錆びず、腐食されないから。高価なのが欠点の、チタン合金。最近のレアメタルの価格上昇で、さらに高価格に。レアメタルの価格上昇の原因は、新興国の消費拡大。昨日の先端技術の展示会にも、多くのアジアからの参加者が見えました。アジアの力を実感します。さらに価格が上がる、レアメタル。この建物を解体し、そのチタンを再利用する日が来るかもしれません。かつての戦時中の日本の、金属の供出の様に。以前、上野公園で見た、上野の大仏。戦時中、大仏様は体を供出され、顔だけが残りました。教えてください、大仏様。あなたと同じ悲劇を、どうすれば繰り返さずにすむのでしょうか。
2011.02.19
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届かない、エコポイントの商品。昨年8月に、エコポイントを申請。エアコン故障、地デジ化などが重なり、3件のエコポイントをほぼ同時申請しました。11月に、商品2点が到着。しかし同時に申請したはずの、もう1点が届きません。待ちましたが、不審に思い、1月16日にエコポイント事務局に電話問い合わせ。発行処理待ちになっているとの回答でした。そして督促後間もなく、1月20日、最後の商品が届きました。申請から、5ヶ月後の到着。電話確認しなければ、忘れられていたかもしれません。皆さんも、届かないエコポイントの商品、電話確認してはいかがでしょうか。「エコポイント事務局 連絡先」 0570-064-322 受付時間 9:00~17:00(土日祝日含む) ※ ただし時間に応じて課金されるとのメッセージが流れます
2011.01.22
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カブトエビの季節です。水面近くで腹を上に向けて泳ぐ、今日のカブトエビ。謎の背面泳ぎは、水温が高い日に見られます。水中が酸欠状態で、大気中の酸素を得るためとも言われます。宅地化で、広範囲のたんぼが消えました。しかしその他のたんぼでは、まだ彼ら彼女らは生きています。無農薬のたんぼでしか、カブトエビは生きられません。しかし化学物質廃止の声のみでは、生態系は守ることができません。理想論では、人が生きる術さえ失われます。名著「沈黙の春」が、今なお毎年1,000万人の命を奪っているように。環境保護は、より身近にその答えがあります。むやみな宅地化は、カブトエビの住む場所を奪います。洗剤の乱用は、アメンボを水中に沈めてしまいます。環境保護のために私たちができることは、もっと身近で、簡単なことかもしれません。【過去の日記1】 「沈黙の春」が奪った命 ― DDT ―【過去の日記2】 あたりまえではなくなる絶望 ― アメンボ ―
2010.06.27
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真実が何かは、まだ分かりません。生物の大絶滅の原因に、海洋無酸素事変があります。海水中の酸素がなくなる異変です。生物は死に絶え、死体さえも分解されません。その結果、有機物が黒色の地層となって堆積します。それが黒色頁岩層。愛知県、犬山などでもみられます。海洋中の酸素がなくなった原因は不明です。温暖化による、メタンハイドレートの放出とも言われます。温暖化。現在、本当に温暖化は進んでいるのでしょうか。温暖化が疑わしいデータばかりが増えてきました。もし温暖化が嘘とすれば、これほど翻弄された私たちは何でしょう。情報操作。今、人を苦しめるもの。それは人の流す情報だと、思えてなりません。【過去の日記1】 わたしたちは いつ滅ぶのでしょう -大量絶滅-【過去の日記2】 滅ぶには命が短すぎて ―恐竜VSほ乳類―
2010.02.08
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毎月5日は、ノー・レジ袋の日。今日は全国的にノー・レジ袋に日ですが、レジ袋を使うことは本当に悪でしょうか。多くの人は、レジ袋をゴミ袋として使っていたかと思います。レジ袋自体、自治体指定の半透明などに作られて、ゴミ袋への流用が可能です。レジ袋を使わなくなり、自治体指定のゴミ袋に切り替えた人は多くいます。しかし、よく考えてみましょう。レジ袋は、非常に薄く、しかも丈夫。買い物袋に使った後に、ゴミ袋に使うことができる丈夫さからも分かります。薄さから原油の使用量もあまりありません。年間で一人が使うレジ袋の原油換算量は、1時間車で走ったガソリン量でしかありません。車通勤などで毎日1時間車に乗る人は、それだけで年間365人分のレジ袋を使ったことになります。それに対し、自治体指定のゴミ袋は厚くて丈夫。材質もレジ袋と同じポリエチレンで、原油使用量はむしろ多くなります。しかも再使用するレジ袋と違い、新品のゴミ袋をそのまま捨てています。お金を出して購入してまで、新品のゴミ袋を廃却する。専用ゴミ袋の意味とは、そういうことなのです。正しいエコ生活とは、専用ゴミ袋を購入することではありません。これを歓迎するのは、ゴミ袋メーカとレジ袋代を削減できたスーパー。薄くて丈夫なレジ袋を再利用し、最終的にはゴミ袋に流用するのが正しい選択。ただし注意点もあるかと思います。かつて、いつもレジ袋をもらっていた私は、あまったレジ袋を捨てていました。またレジ袋には、ゴミ袋に使えないものもあります。ただ捨てるだけのレジ袋は、もうらうべきではないでしょう。有効活用できるだけのレジ袋を適量もらう。捨てるだけのレジ袋、過剰量のレジ袋については、マイバッグを活用してもらわない。新品なのに捨てるだけの専用ゴミ袋も購入しない。それが正しいノー・レジ袋の姿でしょう。【参考】 武田邦彦,「完全理解版 家庭で行う正しいエコ生活」,講談社,2009年,240P※上記の本はエコについて考えさせられますが,その内容が正しいかは皆さんでよく考えてください。
2009.09.05
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なぜ狂牛病は、沈静化しているのでしょうか。世界を震撼させた狂牛病。その恐怖は終わっていませんが、耳にすることも減りました。脳が海綿化する狂牛病。人に感染し、クロイツフェルト・ヤコブ病として恐れられたにも関わらず。狂牛病の原因は、その餌と考えられます。飼料に骨肉粉を混ぜて与えた牛から、狂牛病が発生したため。草食の牛の飼料に、屠殺した牛肉などの肉を混ぜる。それは、人が強制した牛同士の「共食い」でした。ニューギニアの人の風土病に、クールー病がありました。これも狂牛病に似た症状の病気。その原因は、家族が故人の肉を食う、食人の風習が原因でした。共食いにより、起きる脳の海綿化。それが狂牛病や、クールー病の原因。そして病気の直接の原因は、異常プリオン蛋白。異常プリオンの発生が、共食いにあるのと考えられています。飼料への屠殺肉の混入が原因と考えられた狂牛病。事実、狂牛病の発生は、飼料への肉の混入中止で激減しました。しかし根絶されてはいません。先日、日本では賞味期限切れの食品の廃却が問題と書きました。今、リサイクルの名のもと、コンビニ弁当等を家畜の飼料にする計画が進んでいます。牛肉が牛の餌に、豚肉が豚の餌に、鶏肉が鳥の餌となろうとしています。リサイクルの名の下に進むのは、繰り返される「共食い」の悲劇。恐れなくてはなりません。また、新たな狂牛病が、生まれるかもしれないのですから。あの“世界を救う”、リサイクルの名のもとに。【畜産技術協会 報告】 「食品廃棄物を利用した豚の飼育試験」
2009.08.27
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エコロジーについて、数値で考えましょう。【紙】私も反省しなくてはなりませんが、日本人の紙の使用量は世界第4位。一人当たり年間247kg。世界平均58kgの4倍。【食料】賞味期限切れなどで捨てられる食料。日本の食品廃棄物は年間2100万トン。これは日本人の3000万人分の年間食料に匹敵します。家庭では作りすぎが、商品廃棄の最大の原因。【電池】日本の乾電池の廃棄量は、年間44億個。繰り返し使える充電式電池の活用が望まれます。【気温】もし東京23区の40%の面積で打ち水すれば、気温は2℃低下。もちろん打ち水は、風呂の残り水などで。【エアコン】エアコン設定温度を1℃下げれば、1世帯だけで500mLペットボトル1万3千本分の二酸化炭素を削減できます。【森林・水】森林の減少。このままでは、世界の熱帯雨林は100年後には消滅するペース。今も世界の1/4の面積で、砂漠化の影響が深刻。地球上でわずか0.76%しかない、飲用可能な水も減りつつあります。【絶滅のシナリオ】100年以内に、1万6000種の生物の絶滅が予想される現在。もし日本人と同等の生活をするなら、地球は18億人の人類しか支えられません。現在67億人の世界人口は、2050年には92億人へ。地球はまさに、人類に蝕まれ、悲鳴を上げています。やるべきことはあるはず。たとえわずかなことでも。それが、地球を、無数の命を救うのだから。 【参考】 左巻健男,地球を救うエコ数学,小学館,2008年,127P
2009.08.24
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ますます盛んなリサイクル。アルミ缶には、日本のアルミニウムの約1割が使われています。そのうちアルミ缶のうち、80%以上が回収されています。アルミ缶は日本のアルミニウムの貴重な資源。さらにスチール缶は、90%近くがリサイクルされています。そのリサイクルされた鋼材の量は、東京タワー1基を1日半で作る量になります。年間では、東京タワー230基分。PETボトルのリサイクル。再資源化による劣化もなく、技術的には100%リサイクルが可能。さらに日本では、世界初のPETを石油に戻す技術も開発されています。しかしリサイクル率は、50%と低く残念。その他にも、食品トレーのリサイクル率30%と、改善が期待されるものもあります。逆に日本の紙原料は、60%以上が古紙の再生。古紙のリサイクルは、世界トップレベルです。資源の少ない日本では、リサイクルは必須です。しかし街には様々な製品として、多くの資源の元があふれています。回収コストがかかっても、街に眠る資源を回収したい。明日のために、未来のために。【参考】 エコビジネスネットワーク編,新版絵で見てわかるリサイクル事典,2005年,159P
2009.05.16
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人類がいつ滅ぶか、調べてみました。これは、生物の絶滅の記録。1)4億3,800万年前 オルドビス紀末: サンゴ、三葉虫、オウムガイ、コケムシ、筆石等絶滅。 原因 氷河発達、海水低下、 絶滅率22%2)3億6,000万年前 デボン紀後期: サンゴ、腕足類、三葉虫、コノドント、アンモナイト、板皮類等絶滅。 原因 海水低下、氷河発達、 絶滅率21%3)2億5,000万年前 ペルム紀末: サンゴ、フズリナ、腕足類、ウミユリ、コケムシ、アンモナイト、哺乳類型爬虫類等絶滅。 原因 海水低下、寒冷化、 絶滅率53%4)2億500万年前 三畳紀後期: コノドント、アンモナイト、腕足類、両生類等絶滅。原因 海水低下、 絶滅率39%5)1億8,800万年前 ジュラ紀前期: 斧足類絶滅。 原因 無酸素事変、 絶滅率15%6)1億3,500万年前 ジュラ紀末: 斧足類、アンモナイト、竜脚類恐竜、剣竜絶滅。 原因 海水低下、気候変動、 絶滅率20%7)1億700万年前 白亜紀前期: 斧足類絶滅。 原因 無酸素事変、 絶滅率12%8)9,100万年前 白亜紀後期: アンモナイト、斧足類絶滅。 原因 無酸素事変、 絶滅率19%9)6,500万年前 白亜紀末: 浮遊性有孔虫、斧足類、アンモナイト、べレムナイト、恐竜(鳥盤類、竜盤類)絶滅。 原因 海水低下、寒冷化、隕石衝突、 絶滅率66%10)3,650万年前 始新世後期: 軟体動物絶滅。 原因 海水低下、 絶滅率46%11)1,500万年前 中新世中期: 軟体動物絶滅。 原因 寒冷化、 絶滅率25%海水が低下し、浅瀬に住む生物が絶滅した例が、意外に多くあります。また寒冷化は、絶滅の大きな原因。ちなみに、白亜紀の大気は現代の4~8倍の二酸化炭素濃度で、平均気温も8℃も高い時代でした。現代の温暖化どころではありません。海水中の酸素がなくなる、無酸素事変も起きています。多量絶滅の発生は、2,600万年周期という説があります。そうすると、次の多量絶滅は1,100万年後。なるほど、わかりました。この絶滅周期説を狂わすのは、人類ですね。あと1,100万年も、人類は生き延びられませんから。
2009.03.12
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過去50年間で、最悪の旱魃に苦しむ中国。中国の旱魃は深刻ですが、日本も含めて、少雨化、乾燥化は進んでいます。温暖化より、はるかに目の前に危機が迫っている乾燥化。地球上で、その領域を拡大しつつある砂漠。その原因は、少雨化にもありますが、人による原因がより深刻。森林の木を切りすぎる、過伐採。増えすぎた家畜が草を食べる、過放牧。田畑を休ませずやせさせる、過耕作。過剰灌漑で塩類が堆積する、塩害。砂漠化を加速するのは、自然ではなく人のおこない。長江流域を犠牲にした「南水北調」に代表される、国家的な水資源の乱用。中国の旱魃も、人の要因は無視できないことでしょう。枯れてゆくのは、自然の恵み。それとも枯れてゆくのは、人のこころでしょうか。****幾人かのかたとの出会いのきっかけとなった、過去の関連日記を紹介します。【過去の日記】 黄砂を浴びてはなりません・ この日記へは22人のかたからコメント頂きましたが、亡くなった北猫さんを初めとして、多くのかたがブログを去りました。今もご訪問頂いているのはこのうちの6人のかたのみということに、あらためて驚きます。長くブログを続けるのは、難しいことです。【中国の旱魃】 中国北部の旱魃:カラカラの農地【参考】 赤木祥彦,砂漠への招待,河出書房新社,1998年,127P
2009.03.03
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もはや戦争と化した、世界各国の金属資源の奪い合い。わずか15年で、10倍に増えた中国の鉄の消費量。高度経済成長中の中国は、世界の資源を食いつくし始めました。まず中国は、自国の金属資源輸出を制限しました。レアアース、ウラニウムへの海外資本参入禁止などで、海外に資源が流出しないようにしました。そして次は、海外鉱山の買収を始めます。中国がチベットに引いた1,145kmもの長さの青蔵鉄道。これは鉄道沿いの銅、鉄、鉛、亜鉛などの資源を運ぶため。チベットでの資源開発は、現在の中国-チベット対立の原因でもあります。アフリカに進出する中国。これは資源確保だけではなく、中国からアフリカへの移民活動となっています。増えすぎた人口の移動も兼ねているのです。激しすぎる鉱山買収では、日本は次々敗北しています。例えばニッケル。住友金属鉱山は、長年自社の6割の量のニッケルをオーストラリアから購入していました。しかしその全てを中国に奪われます。次に中国は、パプア・ニューギニアのニッケル鉱山の85%の権利を独占。瞬く間に日本のニッケルは枯渇し、ニッケルを使うステンレスの価格が急上昇しました。チリの国営銅鉱山コデルコさえも買収しようとした中国。もはや日本が購入できる世界資源は、限られるつつあります。日本はものづくりのための、金属資源を失っています。メタル・ウォーズで敗戦した日本ができることは残りわずか。金属を使わないものづくり技術の開発。日本周辺の海底鉱山の開発。そしてリサイクルによる都市鉱山からの資源確保。この危機を乗り切るための時間は、もうわずかしかありません。【参考図書】谷口正次:「メタル・ウォーズ」,東洋経済新報社,2008年,235P
2008.11.08
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間もなく、掘りつくされるレアメタル。価格が急騰するレアメタル。それらの微量金属が、地球から掘り出せる年月は残りわずか。液晶テレビに必要な、インジウム。数年で価格が8倍に上がりました。そして、あとわずか6年でインジウムは掘りつくされます。このままでは、液晶テレビの買い替えも難しい。プラスチックの難燃剤、合金として必要な、アンチモン。プラチナより高くなったこの金属。掘りつくすまで、あと13年。鉄鋼、ステンレスに不可欠な、ニッケルはあと43年。マンガンも42年。モリブデンも46年で掘りつくされます。資源のない、日本の将来はとても暗い。ゴールドマンサックスの予想では、日本のGNP成長は横ばい。そして、2016年頃、中国のGNPに抜かれ、2030年頃には、インドにも抜かれます。そしてその頃、日本のGNPは、中国の1/3、アメリカの1/4に。日本では、レアメタルを使わない技術開発が不可欠です。そして、レアメタルのリサイクルもとても重要。レアメタル。それは、日本の生命線。レアメタルと共に消え去らぬよう、日本は努力しなくてはなりません。【参考】 「レアメタル」、産業技術研究所編、工業調査会、2007年、208P
2008.07.16
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日本が上陸を恐れる伝染病のひとつ、西ナイル熱。中東、北アフリカの風土病だった西ナイル熱は、1999年にアメリカに上陸しました。そしてわずか3年で、アメリカのほぼ全土に伝染しました。西ナイル熱は、蚊によって伝染。そして、蚊から鳥にうつり、さらに別に蚊に広がります。アメリカの急速な感染地域の拡大は、この鳥によるウイルスの拡大によります。感染しても80%は発症せず、重症となるのは1%。しかしそれでも、2002年のアメリカでは、284人が死亡しました。また死者の大半は、50歳以上でした。恐ろしいのは、まだワクチンがないこと。また日本脳炎の様に特定の蚊を駆除すればよいのではなく、イエカ,ヤブカの多くの種類がウイルスを運びえること。日本でも12種類の蚊が、西ナイル熱のウイルスを媒介します。さらにウイルスを運ぶ鳥は、カラス,スズメなどの220種類。しかも鳥は感染しても無症状なので、元気なまま広範囲にウイルスを運びます。日本でも2005年に、海外旅行者で発症が確認されました。ワクチンがなく、急速な感染力を持つ伝染病の上陸は、時間の問題です。蚊に刺されることを恐れない日本人。かつては、平清盛や藤原道長が日本でもマラリアで亡くなっています。蚊を恐れた昔の日本に、また戻ってしまうのかもしれません。【過去の日記】 「沈黙の春」が奪った命 ― DDT ―
2008.07.13
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冷たい水が、おいしい季節。ウィスキーの水割りには、おいしい水が肝心です。厚生労働省「おいしい水研究会」の資料を見ていました。おいしい水とは、ミネラル、硬度、炭酸ガス、酸素を適度に含む水とのこと。当然、カルキを多く含む水は、おいしくありません。人工10万人以上で、水道水のおいしい都市は次のとおり。北海道:帯広,苫小牧、 青森県:青森,弘前、 秋田県:秋田、栃木県:宇都宮,小山、 群馬県:前橋、 埼玉県:熊谷、富山県:富山、高岡、 石川県:金沢、 福井県:福井、山梨県:甲府、 長野県:松本、 岐阜県:岐阜,大垣、静岡県:静岡,沼津,富士宮、 愛知県:名古屋,豊橋、 三重県:津,松坂、 鳥取県:鳥取,米子、岡山県:岡山、 広島県:広島、 山口県:山口、高知県:高知、 熊本県:熊本、 宮崎県:都城なるほど。では、ウィスキーの水割りを。ところで、近畿地方は・・・・。
2008.07.09
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45億年前から、人類が使い続けてきた炭。その防腐剤としての作用は珍重され、古墳にも入れられました。しかし、炭の優れた吸湿性を保つには、炭の定期交換が必要です。炭が吸った水分で、かえって物を腐らせてしまうから。日本の炭焼き技術は、弘法大師が指導したと言われます。そのため、炭焼き窯の排煙穴は、今でも「弘法の穴」、「大師穴」と呼ばれます。炭には、たくさんの穴があります。それを使った消臭剤、カルキ抜きは、ご存知のとおり。また通気性の良さは、土壌改良にも使われます。排水浄化への採用は、特に盛んです。炭焼きの肉や魚は、美味しいもの。料理に大切な火加減を、うちわ1枚で調整できるのが理由です。その温度範囲は、400~1000℃。漆器を磨く研磨炭。炊飯時に入れて、木炭飯。お風呂に入れて、木炭風呂。枕に入れて、木炭枕。その用途には、枚挙にいとまがありません。資源が貴重な時代です。廃材を木炭に焼き、様々な活用が進められています。身近な木炭の活用法を、見直しても良いのかもしれません。
2008.04.06
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近所の、100均のお店に立ち寄りました。100均の陶磁器やガラス類、さらにはカトラリーも、かなり良いものがあります。しばらく見ないうちに、どのぐらい品質が向上したかを確かめるのが面白い。100均も外観はかなり良くなりましたが、問題は品質。今日のお店にも、品質問題の貼紙がありました。それは昨年12月の、メラミン樹脂製茶碗の問題。ダイソー製「クマのぷーさん、メラミン樹脂製茶碗」からの、ホルムアルデヒドの発生は記憶に新しいかと思います。メラミン樹脂は、その製造でホルムアルデヒドを反応させます。その反応が不十分ですと、樹脂中に未反応のホルムアルデヒドが残留します。日本のメーカでは考えられませんが、粗悪品ではあり得ること。メラミン樹脂は、熱湯中ではホルムアルデヒドを発生しやすくなります。また酸との接触に弱い樹脂。熱湯の長時間保存や、酢などを保存するのは避けるべき。ホルムアルデヒドは劇薬ですが、樹脂から出る量は微量でしょう。しかしシックハウスなどの恐れはあります。中国製品も、安価であることよりも、品質の信頼性が求められる時代でしょう。私は、今日の下中央のヘレンド フォーシーズンが欲しい…。*皆さんのおかげで、11万5千ヒットを迎えることが出来ました。アクセス数は重要ではありませんが、これからも続けてゆくための目安です。これからも、休憩しつつも、長く続けてゆくつもりです。よろしくお願いします。
2008.03.31
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日本の最大の資源。それは水。地球は、急激な乾燥化を迎えています。2050年には、世界人口の半数が深刻な水不足に苦しむという。今日でもナイル川の水は、あまりに広範囲の灌漑に使われ、地中海に流れ込む水はほとんどありません。WHOの発表では、今でも1時間あたり200人も汚水が原因の病気などで命を落とします。年間では、毎年170万人も。中国の長江には、毎日4,000万トンの産廃物と未処理汚水が流れ込む。北京の地下水中の、硝酸塩濃度は50mg/リットル。これは日本の1,000倍の汚染度。汚水で有名なインドは、ヤムナ川に年間2億リットルの未処理汚水が流れ込む。しかしカナダの汚水流入量は、1兆リットル。一見綺麗なカナダは、非常に汚い水の国。地下水のくみあげで、地盤沈下が進みます。カリフォルニアは、既に10m沈下しました。また地下水が減ると、塩水が流入し、残った地下水も使えなくなります。2025年には危機的な状況となり、恐ろしい水の争いが始まるとされます。21世紀の戦争のひとつは、水の争い。現実にセルビアでは、NATO軍もダムや水源を攻撃目標にしました。トルコは現在、タンカーで水をイスラエルに輸出。トルコの水の輸出はさらに、キプロス、マルタ、クレタ、ヨルダンにも。その見返りに、トルコはイスラエルから武器を購入します。水が戦車に変わる時代になりました。あらゆる統計から、日本ほど水の豊かな国はありません。しかも浄水設備もよく、とても綺麗な水。あまりに豊かな資源に、私たちは水のありがたさを忘れています。世界最高レベルの、綺麗で豊富な水の保有国。その本当の価値に、私たちは一刻も早く気づかなくてはなりません。40億人の人々が、水に餓え、奪い合う。それはわずか、50年後の世界なのです。
2008.03.18
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黄砂が訪れました。昨年は、黄砂の危険性を日記に書きました。そして、この日記からお友達になれたかたもいらっしゃいます。過去の日記のコメントを訪問していて、ある不幸な出来事を知りました。長くお会いできない間に、苦しんでおられたのですね。日々の忙しさから、応援できずすみませんでした。それでも、今年の黄砂は違った気持ちで迎えることができます。昨年は否定的だった黄砂。それが、今年は純粋に春の訪れに思えます。何が違うかは、私にも分かりません。デメテルの喜びを感じる春。今年は、すばらしい春になる気がしてなりません。時の流れを、実感できる。ブログを続けていて、本当に良かったと思います。【過去の日記】 「黄砂を浴びてはなりません」【過去の日記2】 デメテルの微笑み ― ベルセポネが帰る日を待ちわびて ―
2008.03.03
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92気圧、460℃の気温。濃硫酸の雲が浮かび、水は蒸発してほとんど大気中にも存在しない。大気の大部分は、二酸化炭素。それが金星の姿。金星には、温暖化の究極の姿を見ることができます。大気中の二酸化炭素は、温暖化を招き、水の蒸発を促進しました。二酸化炭素と硫化鉄は、濃硫酸の雲を作り出します。上空には、自転速度の60倍もの速度の風が吹きます。この謎の高速の風は、スーパーローテーション。地球には、水があります。二酸化炭素の大半は、海に溶けています。さらに二酸化炭素はサンゴによって、石灰岩に閉じ込められます。もし地球に水がなかったら、生物がいなかったら、大気中の二酸化炭素濃度は、金星に匹敵するといわれます。金星は、水が蒸発し、生物が死に絶えた後の、地球の姿でもあるのです。もし地球に生物がいなかったら、大気中に酸素はありません。これほど高濃度の酸素がある惑星は、太陽系で地球のみです。もし酸素がなかったら、オゾン層も作られません。オゾン層がなければ紫外線が地上を照らし、生物は死に絶え、濃硫酸の雲も生じ得ます。地球は、水と、酸素が作り出す、奇跡の星。金星は、温暖化の暴走が導いた、死の星。わたしたちは、知らなくてはなりません。このふたつの星の差は、わずかであるということを。そしてそのわずかな差が、致命的であるといういことを。
2008.02.29
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しずかに、おだやかに、何かが変わってゆきます。気温は上がり、温暖化が進みます。気温の上昇は、昆虫たちの助けになると思いがち。しかし、それは違うのです。カイコは卵で越冬します。卵には工夫があります。卵が凍りつかないために。それは卵中のグリコーゲンを、不凍液に変えるしくみ。そしてそのグリコーゲンの分解には、秋の暖かさが必要です。その後の厳しい冬。寒さの中で、不凍液はふたたびグリコーゲンに戻ります。そして春を迎えると、カイコの幼虫が孵ります。そのグリコーゲンを栄養にして。このグリコーゲンの再合成には、厳しい冬の寒さが必要です。秋のやさしい暖かさと、冬のきびしい寒さ。ともになくては、カイコは生まれません。暖冬はカイコには、むしろ残酷な仕打ちなのです。やさしさと、きびしさ。それは、人も求めています。うけとめなくては、なりません。やさしい光のもとで、生のよろこびを。厳しい寒さのなかで、生きることの奇跡を。そして春には、おだやかな風がふきますように。世界が、やすらぎでみたされますように。
2008.01.20
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好き嫌いはあるでしょうが、アメリカ元副大統領のアル・ゴア氏の本をご紹介します。2007年6月出版。内容は地球の温暖化です。北極の氷は意外と薄い。暑さはわずかに3m。その氷が解けて割れ、ホッキョクグマが溺れ始めている。南極の氷は厚く、3000m。しかし学者が100年は融けるのにかかると予想した氷壁が、わずか35日で融けて崩壊した。2002年のこと。氷の上にできた水溜りが、異常に早く氷を溶かしたため。グリーンランドの氷は、厚さ1500m。この氷が融ければ、6mも平均海面が上昇する。そして今、その氷は急激に融け始めている。世界のツンドラは、1万年融けていない。そこには700億トンもの炭酸ガスが封じ込められていて、融ければ温室効果が急激に促進される。温室効果ガスは、アメリカから世界の30.3%も排出されている。ヨーロッパから27.7%、ロシア13.7%、東南アジア・中国から12.2%、そして日本は3.7%。アフリカは2.5%だから、如何にアメリカが多いか分かる。日本は例えば自動車の燃費規制で、温室効果ガスを低減している。アメリカもカリフォルニア州で燃費規準を制定しようとした。しかしアメリカの自動車メーカは、なんと州に対して訴訟を起こしその規制を排除した。その結果、燃費の悪いアメリカ車は競争力を失い、世界中で売れない車に変わりつつある。この本では、アメリカが変わるべきと訴えます。様々な企業の思惑から、いつまでも変われない国、アメリカ。しかしアメリカが変わらなければ、世界は危機に瀕するかもしれません。アメリカ、そこは反映を謳歌する国。そして、私たちの運命を左右する国。
2007.11.24
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2007年7月出版の「世界の黄砂・風成塵」を読みました。日本の黄砂は、平均粒径10マイクロメートル。国際法の規定で、「砂」とは大きさ20マイクロメートルから2mmまでのものを呼びます。つまり、日本の黄砂は「砂」ではなく、「泥」なのです。「黄泥」と言われますと、とても汚く感じます。実際、過去の日記で書いたとおり、中国の大気汚染で汚染されているのですが。この本では、黄砂が日本の土地に長く積み重なったと述べています。鳥取砂丘などには、黄砂の層が確認できるとのこと。さらに世界各地でも、雪などに取り込まれた黄砂が堆積した地層が厚く残されています。黄砂で土地が作られているのです。しかし過去の文明も、黄砂で埋もれていきました。また黄砂の発生源では、農耕用の土も奪われてしまうのです。今後、砂漠化が世界的に進めば、多くの土地が風にとばされ、そし埋もれて失われることでしょう。急激に乾燥化が進む世界。キリスト教では、神は塵から人を創世したと言います。塵から生まれた人類は、黄砂とともに生き、そして塵に戻るのです。
2007.11.23
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見えない光、放射線。この放射線照射による食品の殺菌処理について、私はあまりに何も知らない。放射線照射は殺菌作用があるものの、1968年にアメリカでもハムなどへの照射が禁じられます。動物実験で繁殖能力低下と死亡率増加が認められたため。しかし1999年からアメリカは、牛肉への放射線照射を再開します。食品の殺菌コストが低下するから。しかしアメリカ国内でも、放射線照射した肉は売れません。そこでアメリカは、食品輸入大国の日本を狙います。日本はジャガイモだけは、1967年から放射線照射が認められています。放射線照射で、ジャガイモの芽が出なくなるから。しかし続いて認可されるはずのタマネギの動物実験で、奇形が発生。認可済みのジャガイモのみを残し、1978年、放射線照射は禁止されます。アメリカの食品戦略に従い、2000年に全日本スパイス協会は、唐辛子など94品目への放射線照射を申請します。その放射線の強さは、タマネギの動物実験で奇形が発生した強度のなんと200倍。そして日本原子力委員会での、放射線照射スパイス認可の動きが2005年から推進中です。食品への照射放射線量の検査法がない現状。そして予測できない遺伝子レベルの放射線損傷の危険性。何もかもが見えない、放射線照射がもたらす結果。しかし曖昧な判断で、照射され続けるジャガイモへの放射線。私たちは、今までそのジャガイモを食べ続けてきました。そしてさらに、200倍の放射線を浴びた食品を、94種も食べる特権が与えられるかもしれません。見えない放射線。そして見えない遺伝子の破壊。その予測不能な効果は、やがて日本人の体で証明されるでしょう。いや正しくは、もうすでに、証明されつつあるのかもしれません。ジャガイモによって。少子化という形で。
2007.11.21
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原油の高騰で、ガソリンも値上げ。今更ながら、未発見の石油資源がないかを考えたくなりました。今日の本には、石油が生物起源ではないという説も紹介されています。もし生物起源でなければ、地下深くにも石油があることになります。結論としては、どう贔屓目に考えても、石油は生物起源。ただしメタンは、バクテリアの分解による生物起源と、地下深くでの熱分解起源があります。地下1km深くなると、地温は15℃上昇します。この高温で、メタンが生成しているというのです。このことから、メタンは地下深くにもあることになります。その総量は天然ガスの数十倍で、多量のエネルギー源となり得ます。日本の周辺の海底にも、多くのメタンが眠っています。このメタンの積極的な利用を始める時も近い。度重なるガソリンの値上げに、そう実感するkopanda06でした。
2007.11.17
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携帯電話の基盤には、多くの金が使われています。そのため携帯電話1トンからは、150gもの金が回収できるのです。南アフリカの優秀な金の鉱山でも、鉱石1トンからは5~8gの金しか回収できません。つまり携帯電話からは、南アフリカの30倍もの金が回収できます。まさに世界最大の金鉱脈です。日本は電子機器を、非常に多く使う国です。パソコン、携帯電話などで、1年に255トンもの金が流通しています。その量は、世界の金産出量の10%。その他にも、銀、プラチナ、パラジウムなども多く流通。日本は、「都市鉱脈」の豊かな「資源国家」なのです。今日も携帯電話35,000台から1kgの金が回収されています。リサイクル費用低減のため、携帯電話の分解は障害を持つ人が雇われます。それは人件費低減のみでなく、障害を持つ人の雇用の確保にもなっています。パソコンはハードディスクの機密情報流出のため、服役中の受刑者が分解します。刑務所の中での作業からは、機密情報が流出することは決してありません。リサイクルは、これらの人々の力で支えられています。都市鉱脈の豊かな国、日本。リサイクルは、日本の未来を変えるかもしれません。
2007.10.27
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日本人は豊かな生活を営んでいます。それを示すには、エコロジカル・フットプリントという指標によるのが分かりやすいでしょう。自然が1ヘクタールの面積で生み出すエネルギーを、1グローバルヘクタールと呼びます。日本人は4.77グローバルヘクタールのエネルギーを消費して生活しています。つまり地球の生産能力の4.77倍のエネルギーを消費しているのです。しかし日本の土地の生産力は0.7グローバルヘクタール。日本の土地の7倍も消費して、日本人は生きています。アメリカも9.7グローバルヘクタールですが、アメリカの生産力の2倍弱です。いかに日本人が消費しているか分かるでしょう。今、世界の平均は2.28ローバルヘクタール。地球の生産力を超え、徐々に地球は枯れつつあります。もし、世界中が日本人と同じ生活を始めたら、地球は2倍以上の負荷で破綻します。もし、中国が日本と同レベルに成長したら・・・。豊かな日本。このままで、私たちの未来はあるのでしょうか。
2007.10.26
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先日の陶器の釉薬に含まれる鉛についてのお話が、意外に大きな反響がありました。そこでもう少し、身の回りの鉛についてお話します。【水道管】私がもっとも懸念する身の回りの鉛は水道管です。古い水道管、家庭への引き込み管は鉛管が使われています。市町村も交換を急いでいますが、まだ多くの家庭への引き込み管は鉛管です。そのため、日本の水道水には鉛が多く含まれる地域もあります。十分に通水してから使用すれば良いという意見もありますが、水と時間が無駄になります。水道管の交換を急ぐのが良いでしょう。各市町村は、水道管の交換に様々な対応をしています。例えば奈良県も、水道局に問い合わせれば、各家庭の引き込み管が鉛管か否かを教えてくれます。また平成18年から、引き込み管の交換を順次進めています。皆さんもご確認されてはいかがでしょうか。【缶詰】また私は子供の頃から、缶詰を開封後は直ちに容器に中味を移すように言われてきました。みかん缶などでは、缶詰から鉛が溶出するからです。最近の缶詰の内面は、錫めっきまたは樹脂コートに変わりました。それは下記の法律によります。つまりは錫めっきも、5%未満の鉛の含有は許可されています。実際は1%鉛の錫めっきが多く、学会でも鉛溶出の報告例は今もあります。「鉛を0.5ppm以上含む食品」を見ますと、やはりみかんの缶詰は0.4mg/kgと高い鉛の含有量があります。開封後は、それ以上の鉛の溶出を抑えるために、直ちに容器に移しましょう。ご紹介のように、身の回りは重金属に囲まれています。西洋陶器の釉薬からの溶出は、それらに比べると小さなものでしょう。特に小児では知能低下の恐れもある鉛。小さなお子さんのいる御家庭ではご注意を。【関連する日記】「レモンティーに注がれた毒」*「器具及び容器包装」(厚生省告示第370号 食品、添加物等の規格基準より抜粋)1 器具は,銅若しくは鉛又はこれらの合金が削り取られるおそれのある構造であつてはならない。2 メッキ用スズは,鉛を5%以上含有してはならない。3 鉛を10%以上又はアンチモンを5%以上含む金属をもつて器具及び容器包装を製造又は修理してはならない。4 器具若しくは容器包装の製造又は修理に用いるハンダは,鉛を20%以上含有してはならない。ただし,缶詰用の缶の外部に用いるハンダについては,サニタリー缶にあつては鉛を98%,サニタリー缶以外の缶にあつては鉛を60%まで含有することは差し支えない。
2007.10.22
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食器に使われることが多い、西洋陶器。その陶器に毒性があったとしたら。現代でも生産国によっては、陶器の釉薬は必ずしも無毒ではありません。1960年代にも、陶器の釉薬で鉛中毒を起こした人はいます。それは、手製の陶器に炭酸水をいれて飲んだ人。あるいは、りんご酒を陶器の食器で飲み続けた人です。1970年代にも、陶製の容器でりんごジュースを飲んだカナダの子供が死亡しました。鉛酸化物や鉛炭酸塩を含む釉薬は、融解温度が低くなります。しかし酸に触れると鉛が溶け出す欠点があります。ジョサイア・ウェッジウッドは、無鉛の釉薬の開発に熱心でした。しかしジョサイア・ウェッジウッド2世は、残念ながら鉛には無関心でした。最近では鉛が溶け出し難い珪酸鉛の釉薬,無鉛の釉薬が開発済み。そしてイギリスで鉛釉薬の使用が制限されたのは、1913年になってからでした。1950年代には、さらに使用が制限されます。スッタフォードの陶工の鉛中毒の死亡者は、それまでは年平均7人でした。それが1953年以降は、ゼロになったのです。現在、法律で制限しているのは、イギリスなど数カ国です。中近東諸国は鉛を含む釉薬の陶器で、鉛を溶かす酢を使った伝統料理を食べているのです。最近も中国製土鍋からの、鉛の溶出が確認されています。あなたは毒入りのカップを、お使いになっていませんか?*【鉛に関する過去の日記】:運命は鉛とともに ― ベートーベン ―】【 栗パイ 】 < ↓ ランキングクリックはこちらから > にほんブログ村
2007.10.20
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DDT、日本人の多くがその毒性を恐れる薬品。レイチェル・カーソンの名著「沈黙の春」は、DDTによる環境破壊の危険性を世に広めました。しかし2000年の国際環境計画の協定会議でも、DDTは非合法化されませんでした。それはなぜでしょうか。DDTは殺虫剤として、魔法の薬です。効力が強く、安く、長く効果が持続する。特に壁にDDTを噴霧すると、壁にとまったマラリア蚊を駆除できます。DDTを越える魔法の殺虫剤はないのです。アメリカは、DDTでマラリア蚊を撲滅しました。さらにラテンアメリカ、東南アジア、アフリカも、魔法の薬DDTでマラリアに勝利を収めつつありました。まさにその時、レイチェル・カーソンは、「沈黙の春」でDDTの使用禁止を求めます。この意見は、特にマラリアが撲滅したアメリカでもてはやされ、正当な声として広まります。「アメリカで60万トンのDDTが使われているが、死者はひとりもいない。」その声は、世論の前にかき消されます。そして、ラテンアメリカ等の多く人々は、最高の武器DDTを奪われます。マラリアを撲滅寸前だったこれらの国々。悲しいことに、これらの国の人々は、マラリアへの免疫を失っていたのです。DDTという武器も、免疫という防具も奪われて、マラリアとの争いの最前線に放置された人々。その悲劇的な状況は、歴然とした結果として現れます。マラリアの死者は、一気に8万倍にも跳ね上がりました。今、世界で1,000万人の人々が、毎年、マラリアで命を落としています。一方で、DDTによる発がん性や環境ホルモンとしての作用は、否定されつつあります。しかし神格化されたレイチェル・カーソンの「沈黙の春」に、異論を唱える人は少数です。終戦直後は、日本人も頭からDDTを浴びました。それで寄生虫を撲滅してゆきました。今は多くの国々が、使うべきところに最小限のDDTを使うことで、マラリアと戦っています。しかしマラリア蚊の繁殖力は強く、8万倍に増えた死者はまだ減りません。むしろ中途半端なDDTの使用は、DDTでも死なない抗体をもったマラリア蚊を生み出したのです。レイチェル・カーソンの環境問題への貢献は、非常に大きい。讃えられて然るべき偉業です。しかし自然を愛する彼女の目は、豊かな家に住む女性の目。毎晩100箇所以上をマラリア蚊に刺され、高熱を出し死にゆく我が子を見る、その貧しい母親の目ではありませんでした。忘れてはなりません。私たちには不要となったものも、なくては生きてはゆけない人たちがいることを。そして今も、それが使えない悔しさに、涙する人たちがいることを。
2007.09.15
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スマトラ島で地震がありました。偶然にも私は、2007年発行の「地震予知の科学」を読んでいました。実は津波予報は、日本とハワイ以外にはありません。日本は津波予報の先進国。そして地震予知も同様です。地震が起きはじめてから、その先行するP波を捕らえて地震到達を知らせる緊急地震速報は、P波観測から10秒以内に家庭に届きます。中長期予報でも、地震は起こる地域を予測はできますが、その時期と規模を予測するのは困難です。特に規模は要注意。震度6の予知をして、震度5の地震が起きても安心してはなりません。なぜなら、震度は1違えば、エネルギーは10倍だから。つまり震度5の地震は、10回起きて震度6相当。あと9回は、震度5の地震が起きる恐れがあるのです。時期については、日本人は敏感。駅のホームに1分の遅れもなく着く電車。それを見た、海外からの来日者はこう言います。“Crazy enough!”(変だ!)日本人の時間に対する感覚は、もはやマニアの領域。そのマニアックな感覚は、世界最高レベルにある日本の地震予知に対しても時間の精度を求めます。30年以内に10%の確率で発生します、では日本人は容赦しません。地震の性質上、これは最高の中長期予報にも関わらず。駅のホームを見ながら思います。そのうちTVで、この様な放送が流れるかもしれません。「まもなく○○地震は、予報より2分遅れて到着します。皆さん、一歩下がってお待ちください。」
2007.09.14
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ついに最高気温40.9℃が記録される地域も出た暑い夏。これはやはり温暖化と関係あるのでしょうか。北極の氷河は、今年、近年最小規模に融解しています。北極の氷河が融けると、海洋コンベア停止が起きると言われます。これは氷河期につながる大規模な異常気象のきっかけ。そして大規模な異常気象の前には、ハインリッヒ事象での、気候の脈動が観測されるとのこと。小さな気候の変動は、大規模な異常気象の前兆です。ただし、マスコミの報道はあまりに過剰です。2020年に氷河が消滅するという、行き過ぎた報道もあります。またエコバッグ騒動の様な、環境問題への営利的な思惑も。データに基づいて、気候変動を冷静に見極めることが大切です。温暖海外にも、砂漠化も、異常気象と大きな関連があるでしょう。氷河の縮小も、乾燥化による降雪量の減少が影響しているといわれます。今年、日本に飛来した黄砂も、乾燥化の影響と考えられ、さらに環境汚染も関係します。そして、乾燥化での文明滅亡があるように、異常気象は私たちの将来に関わる問題です。これからもデータに基づいて、冷静に温暖化などの異常気象を考察することが必要でしょう。
2007.08.17
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2007年発行の「温暖化の世界地図」で、温暖化の影響の最新データを確認しました。少しずつですが、確実に地球環境は温暖化に向っている様です。今の地球は過去1000年で、最も暖かくなっています。南極半島の氷河は、すでに85%も後退。北極海の海氷面積は、1970年に比べても14%減少。キリマンジャロの山頂の雪も2025年までには消滅すると予想されています。グリーンランドは場所によっては、3.2kmの深さの氷床があります。これが融けるとどうなるでしょう。温暖化の影響と思われるもので、記憶に新しいところでは2003年の欧州の熱波があります。この熱波では35,000人が亡くなりました。炭酸ガスと温暖化の関連は、まだ分かりません。しかし現在の炭酸ガス増加率は、過去65万年のいかなる時よりも200倍も高いのです。14日、「アニヤ・ハインドマーチ」の綿製エコバッグが銀座で売り出され、警官隊も出動する混乱となりました。エコバッグが奪い合いとなったのですが、エコロジーへの関心が高いからとは言えないでしょう。このバッグはイギリスでは1時間で2万個が売れ、オークションで定価の10倍の値がつくプレミアム品。ここにあったのは、「エコ」より、まさに「エゴ」。製造元のレナウンは喜びましたが。身近なエコは簡単です。エアコンを少し控える。近距離の車の移動を控える。タイヤ圧も高めにセットし、スピードも控える。電球ではなく、蛍光灯を多用するなど。私も近距離の移動は自転車に代えています。もし温暖化で海面が1m上昇すると、港の修理費だけで日本は1300兆円を失います。もう少し、温暖化対策に費用をかけても良いのかもしれません。
2007.07.16
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古代文明は、しばしば突然に滅亡しました。その原因は不明でしたが、最近判明した理由のひとつは異常気象。それは紀元前2200年ごろに、突然滅亡したメソポタミアのアッカド帝国。ティグリス、ユーフラテス川の源流の湖の水位が60mも下がる旱魃が起き、それは300年間も続きました。その頃の地層は砂ばかりが60cmもあり、水生生物や水の痕跡がありません。人々は南部に難民となり移動。その結果、食糧難はさらに悪化し、帝国は暴力と無秩序により崩壊しました。その旱魃はエジプト文明も襲い、凶作と飢饉の記録が残されました。わずか20年で19人の王が交代する混乱が起き、エジプト古王国は弱体化します。異常気象は、文明の崩壊を招く。これほど単純な事実が、ごく最近まで見逃されてきました。それは、気候学と考古学の連携が悪かったため。乾燥化は突然に起こります。海流の流れとの関係も調査中ですが、まだ原因は確定しません。ただ温暖化と乾燥化の関連は深いと推定されます。マヤ文明も乾燥化によって崩壊したと言われるのです。温暖化より懸念されている乾燥化。私たちの文明は、300年間の飢饉に、耐えることができるでしょうか。
2007.06.05
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アフガニスタン バーミヤンに住むハザラ人の難民。彼らは宗派の違うタリバンの迫害を恐れ、バーミヤンの石窟に住みました。そこの岩壁には、巨大な2体の石仏がありました。それは630年に、玄奘三蔵も褒め称えた仏教遺跡。東の仏像はマーダル(お母さん)。西の仏像はパーダル(お父さん)。イスラム教のハザラ人は、異教の仏像をこう呼び、慕いました。大仏も異教の彼らをやさしく見守ってきました。1999年、タリバンはバーミヤンに進攻。1000以上のハザル人を即時に虐殺。町を焼き払います。そして2001年3月、タリバンは2体の大仏を破壊します。連日に渡る100発以上の砲撃でも崩れなかった大仏。タリバンは、大仏に爆弾を埋め込み、公開の上で砲撃して破壊。そして美しい壁画の80%を剥ぎ取り、営利目的で売却。さらにタイヤを燃やし煤で壁画を塗りつぶし、靴で踏みにじりました。石を置いただけの墓で埋め尽くされ、白骨が散乱する死の谷バーミヤン。その谷も、今は復興に向けて動き始めています。青空教室の子供達は、授業が受けられる幸せに、歓喜の声を上げます。大仏も壁画も失われたバーミヤン。そこは、子供達が新たな世界遺産を作り出す、これからの町です。
2007.05.14
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東海地震、東南海地震と南海地震を昨日ご紹介しましたが、肝心の参考資料のご紹介を忘れていました。2006年9月刊行の「最新日本の地震地図」です。過去の地震発生マップ、活断層マップ、地震資料が掲載されていて、とても分かりやすく地域の地震情報を知ることができます。今日は、関東の地震もご紹介します。関東の海溝型巨大地震のサイクルは200年周期。100年の静緩期と100年の活動期があります。1923年の関東大震災から80年が経過し、そろそろ活動期に入ってきました。次回の海溝型地震そのものは22世紀の予想ですが、(安政)江戸地震の様なM7級の直下型地震は警戒期に入っています。「南関東地域直下の地震対策に関する大綱」が平成4年に出されたのもそのためです。1万人の死傷者を出した1855年の(安政)江戸地震では、地震の前兆が観測されています。「観測された前兆」○ 各地で発光現象の観測○ 神田などで湧水○ 深川の井戸の底で地鳴り○ 浅草の磁石に付けた金属が地面に落下発光現象などの前兆は、地震の予知になるでしょうか。東海地震や関東直下型地震。他にも北海道の30年以内の巨大地震の発生確率も90%以上です。2040~2050年頃の日本は、大きく揺れ動くかもしれません。
2007.05.09
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活断層マップを調べていましたが、あらためて東南海地震と南海地震の関連に驚きます。【近年の東南海地震,南海地震】1605年(慶長) M7.9 東南海地震、南海地震 同時発生1707年(宝永) M8.4 同時発生。日本最大級1854年12月(安政) M8.4 東海地震の32時間後に南海地震1944年12月 M7.9 東南海地震。2年後の1946年12月にM8.0の南海地震つまり東南海地震、南海地震は100~150年間隔で発生します。また東南海地震と南海地震は同時発生することが多くあります。時期がずれても2年で、東南海地震がやや先行します。東海地震は先回から150年経過。東南海地震も60年経過しており、このままでは東海地震、東南海地震が同時発生する可能性が高くなっています。そして更に南海地震も同時に。近代日本最大の地震が、ほぼ確実に起きると思うと寒気がします。皆さんも、活断層マップや地震マップの確認をされてはいかがでしょうか。
2007.05.08
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昨日、2020年夏には北極圏の氷が消滅するとの報道がありました。北極圏の氷の消滅により起きることは、過去の日記1、日記2のとおりです。そこで今日は2006年12月発行の「北極圏のサイエンス」で、昨日の報道を検証しましょう。たしかに今も氷河に関しては、1年に100m以上も後退しています。ただしこの原因には降雪量の減少、乾燥化の影響があります。また北極の海氷も減少しつつありますが、これは北大西洋の暖流が流れ込むことによります。北大西洋振動という自然現象で、温室効果とは無関係な現象です。たしかに北極の気温は100年で0.6℃上昇していますが、これは自然現象としての地球の温暖化の要素が大きいのです。この自然での温暖化に加えて、“人類による”温暖化がどれだけプラスされているかはまだ不明なのです。また温暖化は北極の降雪量を増加させ、氷河の増加につながります。温暖化で、北極の氷が減るとは限りません。大切なのは、人類による温暖化への影響量を把握することです。むやみな温暖化抑制策、二酸化炭素削減は、産業活動を停滞させるデメリットも大きいのです。2020年に北極の氷が消滅するとの意見は、「温暖化」=「氷が融ける」というやや安直な発想に思われます。氷河の増減運動、海流運動、間氷期の地球の自然温暖化等、多くの現象が無視されています。私たちの環境負荷抑制の動きは大切です。しかしあと十数年で危機が起きるから、産業活動を停止しなくてはならないという意見は極論過ぎます。私たちには、環境保護は意識しつつ、しかしあわてず着実な動きが求められています。ところで、今日の本、実は別なことが気になっていました。-40℃のアラスカでシャボン玉を作ると、瞬時に凍結して氷の玉になるのです。今日の本にはその写真もあり、つい氷のシャボン玉遊びがしたくなりました。そのぐらいの余裕は、人類にもまだ残されているのではないでしょうか。
2007.05.03
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今年のひどい黄砂の原因、砂漠化。地球上の陸地で人の住める乾燥地は40%しかありません。しかもその7割が砂漠化の影響を受けています。そして毎年消えてゆく熱帯雨林は、日本の面積の40%の広さです。私たちの住める土地は、年々少なくなっています。地球がもし1mの球だったら、淡水は17ccしかありません。そのうち12ccは氷河です。飲める水はわずかに5cc。地球がもし1mの球だったら、大気層はわずかに厚さ1mmです。しかし南極には、直径40cmのオゾンホールが開いています。地球には、144万種もの生物がいます。そのうち60%は昆虫です。脊椎動物はわずかに3%。そしてたった1種の生物が、人類が、地球環境を狂わせています。熱帯雨林は、急速に消えています。わずか1mmの大気層に、酸素を供給するはずなのに。温暖化による海面上昇で住める土地は更に狭く、そして氷河を融かし、淡水は更に減ってゆきます。スプーン一杯もない5ccの飲料水は砂漠化で消え、オゾンホールは生物の遺伝子に、深い傷を残します。すべてがたった一種の生物のために。144万分の1の生物のために。黄砂
2007.04.05
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