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2008.05.30
論理的整合性が取れる問題とそうでない問題
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中国が現在チベットに対して取っている政策的姿勢は、マスコミなどで与えられている普通の情報だけから考察しようとすると、その論理的整合性・すなわち「中国が正しい」という帰結を導くのは困難である。「中国は間違っている・けしからん」という結論を持っている日本人が大部分だろう。
マル激でも宮台真司氏が、素人の人たちが中国のとっている態度の合理性を理解するのは困難だというようなことを語っていた。それは、日本人にとっては、中国がやっていることがかつて日本軍国主義が中国に対してやっていたことと同じものに見えるからだ。
日本は、主観的にはアジアの解放をうたい文句にして、過渡的には侵略のように見えるかもしれないが、それは遅れたアジアの近代化を促進するために必要な行為であり、結果的にアジアを近代化して欧米列強の侵略を食い止めることが出来れば日本の行為は正当化されると考えていた。というのが、宮台氏が語る「アジア主義」の思想だと僕は理解している。
これは言葉だけで構築した論理としては正しいだろうと思う。しかし、実際に日本が中国で行った行為を振り返れば、そこにもともと住んでいた中国人の権利を侵害し、その土地から得られる利益を日本人が独占し、しかもその不当性を抗議するような中国人に対しては武力で弾圧をするというものだった。理念は立派かもしれないが、実際にやっていることがこんなことであれば、それは「侵略」だと非難されても仕方がないだろう。
日本は徹底的な敗戦によって、理念と違う現実の間違いを反省するきっかけを得、かつての戦争が「侵略」であったと捉えられる日本人が多くなった。感情的には「アジア主義」の理念が正しかったと思いたい人も、実際には違ってしまったことに対して間違いを認めている。宮台氏は、立派な理念が現実にはその正しさが大きい分だけ、目的のためには手段を選ばずという行き過ぎにたどり着く危険性を自覚すべきだろうと語っていた。
アジア主義の間違いは、日本は身にしみてそれを経験しただけに、ナショナリズムが高まり、正義の掛け声が高まってきたときにも、そこにブレーキをかけようとする人々が登場する。中国の現在のナショナリズムの高まりに対しては、果たしてそのようなブレーキをかける勢力が存在しているかどうか、多くの人が危惧するのはそこではないだろうか。
中国にも、かつての日本にあったこの「アジア主義」と同じような考え方があるなら、「遅れたチベットを近代化させることが中華人民共和国の神聖な義務である」というナショナリズムに結びつく可能性がある。中国の矛盾した態度を合理的に理解する前提とすることが出来るだろう。
中国の矛盾した態度というのは、かつての日本の行為を「侵略」として批判し、許せないものと結論しているのに、行為そのものは同じなのに、中国のチベットに対する行為を正当化することだ。同じ行為を一方では「侵略」と非難し、もう一方では正当化するというのは形式論理的な矛盾を引き起こす。これが日本人には理解できない「けしからん」事のように映る。
これを理解するには、外に現れた「行動」としては同じかもしれないが、そこに内在する意味を含んだ「行為」は違うのだと解釈しなければならないだろう。その一つの解釈は、かつての日本のように「アジア主義」に似た思想があったとするものだ。だがこれは解釈としては困った状況も引き起こす。その思想が「アジア主義」と同じものだということであれば、それによって中国が免罪されるなら、かつての日本も免罪されなければ論理的な整合性が取れない。日本は批判したいが、中国は正当化したいという時は、その前提となる思想は「アジア主義」ではまずいことになる。
こういう単純な理解ではなく、あくまでもそこに論理的な整合性があるという視点で見ていくなら、マスコミで与えられているような単純な情報だけでなく、専門家が持っているより複雑な情報を求めて、そこから論理的整合性を手繰っていく努力をしなければならない。そのような解釈として僕は3つのものを見つけた。それは簡単に表現すれば次のようなものになるだろうか。
1 中華思想 … 内田樹さんの主張。中国の行動の理解の前提に中華思想の要素を考えることで、その行為としての整合性が解釈できる。
2 共産主義イデオロギー … 佐佐木さんの主張。チベットに執着し、それを手放しがたいものとするのは、それを手放すことが共産主義イデオロギーの否定にまで行き着くという解釈。
3 清帝国からの歴史的背景(特に近代化の過程で受けた日本からの影響・日本軍国主義の考え方を一部取り入れた) … マル激での平野聡氏(東京大学大学院准教授)の主張。
これらを前提にして解釈をすれば、中国の矛盾した姿を整合的に説明できるのではないかということを考えたい。1の中華思想に関しては、内田さんが語る範囲での大雑把な理解が、今まで不合理だと思われていた現象を説明できるかということが重要ではないかと思う。このとき、内田さんが語る中華思想そのものの内容が、中華思想として正しいかどうかを議論するのは、目的とややずれる感じがする。中華思想の持っている一部の特徴が、現在中国の行為の理解に役立つという、考えるためのツールとして利用できるかという面を考えることが重要ではないかと思う。
内田さんが語ることが「中華思想を基礎にすればチベット問題が理解できる」という主張であれば、僕はそれにはちょっと違和感を感じる。疑問が生じてしまう。これはむしろ逆ではないかという印象を持つからだ。中華思想をチベット問題に対しても適用するなら、それを近代国家の内側に取り込むのではなく、周辺部の「グレーゾーン」のままにして・中国を立てて尊重するという関係を作ることこそが内田さんが言う中華思想にふさわしいのではないかと思えるからだ。
週刊現代の内田さんの文章では次のように書かれている。
「周辺に広くグレーゾーンが広がっていることを常態とし、その帰属をはっきりさせようとするすべての企て(たとえばチベットの独立)に激しくアレルギー反応を起こすのが中華思想の本義なのである。」
この括弧内の言葉(たとえばチベットの独立)というものに対して、佐佐木さんの
「(2)現代中国論は「なぜ中国を好きか嫌いか」の自己分析から始まる」
には「HPで「中華思想の本義」を説いた箇所には、その例証として「チベット独立」問題に言及した箇所があったと記憶しているが、HPにはなかった」という指摘がされている。この文章は、もともとの内田さんの文章にはなく、編集の段階で付け加えたものだと思われる。
なぜなら、佐佐木さんがここの部分に引っかかったように、僕も、これは論理矛盾ではないかという引っ掛かりを感じるからだ。内田さんがこのような論理矛盾を犯すだろうかということに疑問を感じる。
チベット問題に関しては、そこに中華思想が生きていないことが合理的な理解において重要なのではないだろうか。だから、内田さんはここにわざわざ括弧書きでチベットのことを書いたりしていないのではないだろうか。中華思想を基礎にして理解すべきは、具体的な例として提出している台湾や東シナ海のガス田の問題なのではないだろうか。
内田さんは、具体的にチベット問題に言及はしていない。だが、内田さんの主張を延長させてチベット問題にも考えを及ばせてみれば、そこには中華思想が生きていないから、チベットに対してあれだけの執着を見せるのだと解釈したほうがいいのではないだろうか。それでは中華思想に変わる、チベットに対する執着が生じるようなもう一つの思想は何だろうか。
それが共産主義イデオロギーではないかという佐佐木さんの主張は、今のところ僕にはまだ理解できていない。どのような論理を展開すればそのような帰結になるかがうまくつながらないのだ。むしろ、共産主義イデオロギーを一般的に捉えるならば、そのような具体的な帰結が生じるということに疑問を感じてしまう。また、それは中国共産党が現在持っている特質としての共産主義的イデオロギーなのだということであれば、それを正しく捉える必要がある。それが出来ない間は、この判断は正しいとも間違っているとも断定することが出来ない。
今の時点でもっとも整合性を感じる判断は、マル激で語られていたものだ。清帝国が崩壊する歴史的背景から、チベットを中国の中に取り入れなければならないという必然性が生まれてきたというのは、中国の近代化の歴史を求めることによって理解できるかもしれないという感じがする。そして、その近代化は、アジアで最も早く近代化をした日本の軍国主義に学んで行った面がかなりあるという指摘は、アジア主義に似た思想も取り込んでしまったのではないかということも予想させる。平野さんの話にはかなりの説得力を感じる。マル激をもう少し詳しく聞き込んで、この整合性をまとめることが出来ないかを考えてみようと思う。
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最終更新日 2008.05.30 10:31:38
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