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お正月が居残る1月の3連休、大阪・難波(なんば)界隈、今宮戎神社は
「えべっさん(十日戎)」で大賑わい。
お正月から始まる神事は、10日本戎に宝恵駕籠(ほえかご)行列で最高潮を迎えます。
元々は、南地(道頓堀周辺の花街)の綺麗どころが、参拝時に妍を競ったのが始まりとか。
今や芸妓さんも少なくて、蓮台に乗るのは、折しも初春公演真っ最中、
歌舞伎役者や文楽人形と人形遣い、ミス商店街に時の人。
「ほえかご、ほえかご、ほ~えかご」の掛け声も艶やかに、「打~ちましょ」で始まる、
伸びやかな大阪締めの発声も、行列時のあちこちで聞かれます。
この行列の道筋・通称ミナミの繁華街は、今宮戎神社の参道だったんですね。
道頓堀川にかかる橋(グリコの看板を眺める橋)は、だから、その名も「戎橋」。
別名「ひっかけ橋」(ナンパやキャッチがウロウロ)では、不敬もいいところ。
今では、南海なんば駅から神社に至る道を参道として、屋台が建ち並びます。
神社間近は縁起物を商う屋台がひしめき、真っ赤な張り幕、金色の縁起物で、
夜陰は、金と赤の目出度色に染め上げられます。
関西最強の花嫁道具、「福娘」(写真は2008年の方)。
千早(白い被布)の美姿のために、文庫結びの研究に余念がないとは、先輩師匠の弁。
狭い境内で最も人が行き交うのは、縁起物の授与所。
居並ぶ福娘、えびす娘に、縁起物を付けてもらおうと押すな押すなの人だかり。
笹に触り続けて指が切れるのか、可哀想に、福娘さんの指は絆創膏だらけです。
パンデミック大不況の今年だからこそ、真摯に祈願して、縁起物を授けてくれたことでしょう。
さて、「(自称)着付師」を表稼業で張っているくり乃々は、成人式の着付けと重なって、
大抵は、お参りも 宝恵駕籠行列も行けたことがありません。
毎年毎年毎年、稽古不足の不安から、年末年始は遊んでも家事しても何をしてても落ち着かない、
残ったままの宿題の重圧に脅えながら、だらける子供と一緒です。
じゃ、稽古に励めよって話なんですが、それが出来てりゃ、今頃は。
今年も、本戎の日が最終駆け込み稽古で、11日は朝から晩まで、着物をチェックしながら針仕事。
これが大変。予約を受けた美容室が、チェックリストを渡しても忘れ物はアタリマエ。
(帯を忘れたのは、さすがに。シンジラレナイ笑)
着物を着るご当人はモチロン、すでにお母様方さえ、着物のことはご存知ありません。
かく言う私も着付けを習うまでは、何もかも母がしてくれてアタリマエ、
そんな世代が母親で、「おばあちゃんやなかったら、解りません」もアタリマエ。
「風呂敷」もご存知ない、は、さすがに引っ繰り返りましたけど。
12日成人式当日は、早朝5時から着付けスタート。
お母様やお祖母様とお選びになったという着物は、柄を見ればすぐ解ります。
どうやら着付師の諸先生方の軍配は、私も含めて、古典柄お嬢様チックに上がりがち。
イマドキは、ポヤポヤ頭にネイルはズッシリ、つけまつげもバッサバサ。
おまけにレース流行りで、レースの重ね衿・帯揚げ、袖からもレースがこぼれ出て、
正直、苦笑いしきりなんですが、
これがまた着付けてみると、ヘア・メイクと相俟って可愛らしいったら。
個人的趣味はともあれ、女の数だけある着物姿に、道楽者は惚れ惚れします。
初めて着物を着たら、これからもまた着たい触りたい、着物好きが増えるといいなぁ。
それが本懐、他所さんのお宝さんの帯締めて、心を込めて飾りましょ。
今年の成人式用に、新たに教わった帯結び。
お稽古専用で、小物も着物も有り物ですが、こんな風に着つけます。
女性の皆様、年齢問わず「振袖秘密クラブ/Ver.オフ会」なんてのは、どぉお?
着付けは、くり乃々が責任を持って 格安で 承ります(笑)
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