再出発日記

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2013年12月08日
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カテゴリ: 洋画(12~)
11月に観た作品は、9作品。今回は時間が無くて画像はありません。すみません。収穫はあまりありませんでした。1番良かったのは「かぐや姫の物語」でした。

「テッド」
Movixが年一回行う隠れた名作のワンコイン上映。(これは岡山では東宝では上映したけど、松竹ではやらなかったんです)

現代のハリウッドのコメディはこういうお下品作品しか出てこない。日本のテレビ事情と良く似ている。だから、基本的に好きではない系統なのだが、それを越えて随所に散りばめられた80-90年代映画作品への愛があり、テディベアベアに代表されるオタクから抜け出すことが出来ない若者の自立を(曲がりなりにも)テーマにしているので、見終わったあとのスッキリ感はある。

ロリーが傷心の時に「ブリジット・ジョーンズの日記」を観ているのが笑えた。ジョンたちの「フラッシュ・ゴードン」への愛は幅広くあるんだろうけど、その俳優を連れ出して、あそこまで薬漬けの設定にするなんて、ブラックを越えて何だかの事情があるとしか思えない。

(解説)
『ザ・ファイター』のマーク・ウォールバーグ主演のドタバタ異色コメディー。命が宿ったテディベアのテッドと自立しきれていない中年男のコンビが巻き起こす騒動を、にぎやかなタッチで映し出していく。監督とテッドの声を務めるのは、テレビアニメ「ファミリー・ガイ(原題) / Family Guy」などの製作に名を連ねるセス・マクファーレン。固い絆で結ばれたテッドと主人公に嫉妬するヒロインを、『ブラック・スワン』のミラ・クニスが演じる。かわいいルックスとは裏腹に、言動すべてがオッサンなテッドには爆笑必至だ。
in movix倉敷
2013年11月9日
★★★☆☆

「清須会議」


歴史オタクが「日本史上初めて会議で歴史が動いた」と言って嬉々として、トリビアな事実(明智光秀は年寄り、秀吉の耳の大きさ、3日めの旗とり競争)と、あり得ないセリフを積み重ねて作った映画。この中で積極的に歴史を動かそうとしたのは、秀吉とお市とお松ということになっている。歴史を動かすのは、個人のキャラであって、それに対していいとも悪いとも言わない。確かに、戦さバカで丹羽におんぶに抱っこの柴田、保身のために日和見を決め込む池田、頭が良すぎて揺れる丹羽、現代にも通じる会議の構造はわかった。しかし三谷幸喜はそういう会議のあり方に批判的視点は全くない。歴史が動けば、それでいいのだ、というのが、多分三谷幸喜史観である。面白ければいいのだ。合戦ではなく、会議で歴史がたまたま動いたのであって、これが日本の平和に貢献した、或いはしなかった、などとは間違っても思ってはいない。

三谷幸喜は日本の喜劇も壊してきたが、この作品で日本の時代劇も壊してしまったと言えるだろう。断じてこの作品を擁護しない所以である。

(解説)
数々のヒット作を作り出してきた三谷幸喜が、およそ17年ぶりに書き下ろした小説を自ら映画化した群像喜劇。本能寺の変で織田信長が亡くなった後、織田家後継者と領地配分を決めるために、柴田勝家や羽柴秀吉らが一堂に会した清須会議の全容を描く。役所広司演じる勝家と大泉洋ふんする秀吉の主導権争いを軸に、それぞれに思惑を秘めた登場人物たちが駆け引きを繰り広げていく。そのほか佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、西田敏行ら豪華キャストが勢ぞろいする。
in movix倉敷
2013年11月9日
★★☆☆☆

「四十九日のレシピ」
母親の遺した「四十九日のレシピ」に導かれて、継母だった母親の人生を旅する娘と夫。

一度NHKでドラマ化されて、粗筋に改変はなかったのに大いに笑い泣かされました。しかもテレビ版よりも良くなっている。作品の中では、少ししか顔を出さなくて、しかも有名俳優を使っていない晩年の母親の存在が、全編通じて暖かく登場人物全員を包み込む稀有な作品。「清須会議」のような「乾いた笑い」よりもよっぽど良質な喜劇がここにある。

二階堂ふみの初めての明るい役なのだけど、やっぱりどこか影がある。でも、あんまり外れがないのが凄いよ、この女優。永作博美は、人見知り努力家人生に自信がなくなっているアラフォー女性を丁寧に演じた。

「子どもがいなくても、空白のない人生は作れる」というメッセージが、私には嬉しい(^_^;)。

2013年11月10日
★★★★☆

「ルームメイト」
傑作になるのは、五分五分か少し可能性は低いと見て、臨んだ。しかし、北川景子も深川恭子も嫌いな女優じゃないし、こういう「匂い」が時に傑作になって時には見逃してきたこと(例えは「プライド(2008)」)を悔いていたので、とりあえず観たのである。

外れでした。残念。主な仕掛けは途中で見えてしまうし、よくある仕掛けを気にしたのか、余分なエピソードも最後に付け加えるという凡作でした。あとは2人の女優の演技合戦なのだが、深キョンに少し軍配は上がったけど、ドキッとするモノは終にみること叶わなかった。

(あらすじ)


監督 古澤健
出演 北川景子、深田恭子、高良健吾
in TOHOシネマズ岡南
2013年11月13日
★★★☆☆

「キャリー」
前作は観ていない。しかし、流石に大まかなあらすじはおろか、主演の彼女の雰囲気のこともわかっているから、前作が何を描きたかったのかさえも想像出来る。

だから、現代においてこれをリメイクする意味はなんなのだろう。CGで迫力を出すことは、果たしてこの作品のミッシングピースをはめることだったんだろうか。それよりも、前作の良いところを壊すことではなかったか。

あゝこの作品のあらすじがわからないで、次に何が起きるかわからないで観たなら、どんなにドキドキするかと思った。それでも、CGでハサミを飛ばすよりも一本のハサミを気持ちを込めて飛ばした方がよっぽど訴える力があるのに、と思った。

グレースちゃんは頑張っていた。彼女のためにはいい作品だった。

(解説)
1976年にブライアン・デ・パルマ監督の実写版もヒットした、人気ホラー作家スティーヴン・キングの代表作を再映画化。念動力の持ち主であるいじめられっ子の少女が、抑圧されていた怒りや苦しみを爆発させたことから起きる恐怖と悲劇を描く。『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツが、悲壮な運命をたどるヒロインを熱演。監督は、『ボーイズ・ドント・クライ』のキンバリー・ピアース。念動力がさく裂してプロムが地獄と化す悲惨なクライマックスには、ただただ圧倒される。
in movix倉敷
2013年11月19日
★★★☆☆

「悪の法則」
分かりにくかった。わからなくてもいいと思っているのか。結局、獲物たちが次々とハンターに落ちてゆくのを「愉しむ」作品なのか。

いっときの「欲」のために非日常的な犯罪(巨大麻薬取引?)に手を貸す「弁護士」、失敗したら仕方ないと達観している仲介屋、勝ち組だと思っているブローカー、何を考えているのか、よくわからない女2人。

その悪人たちの日常を描く作品なのかもしれない。地獄の上をすれすれで歩いている彼らが時に喋る「哲学的」みたいな言辞に、時に魅了されるが、それこそが「美しさ」の罠だと思う。

思わせぶりな脚本や、いかにも裏組織然とした映像は、魅力的ではあったが、これはテーマと、分かりにくさで評価すべきではない。

(解説)
マイケル・ファスベンダーにブラッド・ピット、ペネロペ・クルスにキャメロン・ディアスにハビエル・バルデムという豪華スターが共演した心理サスペンス。欲望に駆られて裏社会のビジネスに手を出した弁護士とその仲間たちが、危険なわなにハマり否応なく堕(お)ちて行く姿を描き出す。メガホンを取るのは『ブラックホーク・ダウン』などの巨匠リドリー・スコット。セレブリティーたちを破滅へと追い込む謎の黒幕の存在はもとより、予想だにしないラストに驚がくする。

(スタッフ)
監督:リドリー・スコット
脚本:コーマック・マッカーシー

(キャスト)
マイケル・ファスベンダー
ペネロペ・クルス
キャメロン・ディアス
ハビエル・バルデム
ブラッド・ピット
in movix倉敷
2013年11月20日
★★★☆☆

「晴れのち晴れ、ときどき晴れ」
典型的なご当地映画。牛窓という町は、そのまま撮っても充分に映画的な景観に耐え得る処だということを証明した。

せめて、題名の由来を台詞の中に入れて欲しかった。

(解説)
およそ16年振り帰郷した中年男を主人公に、娘だという17歳の少女との親子愛や、地域の結束力を描くヒューマンドラマ。人々の織り成すドラマと共に日本の豊かで心が落ち着く自然や、“うらじゃ”と呼ばれる祭りの音頭などを映し出す。主人公を演じるのは、EXILEのMATSUこと松本利夫。共演は、宮崎香蓮、白石美帆、綿引勝彦など。テレビドラマ「綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状」シリーズの内片輝がメガホンを取り、テレビドラマ「半沢直樹」の八津弘幸が脚本を担当する。お調子者を演じる松本の好演や、ハートウオーミングなストーリーが胸に迫る。
in movix倉敷
2013年11月20日
★★☆☆☆


「かぐや姫の物語」
あらすじは純粋に「竹取物語」だけれども、解釈によってこうも違う話になるのか。もともとが「今は昔」なのだから、あの絵柄でちょうど良かったと思う。

特に前半は素晴らしかった。後半に魅力がなくなるのは、かぐや姫が生きる世界そのものに魅力がないからに他ならない。

見る角度によって、いろいろ景色が変わる万華鏡のような、さまざまな模様を持った平安絵巻が出来上がった。

(解説)
数々の傑作を生み出してきたスタジオジブリの巨匠、高畑勲監督が手掛けた劇場アニメ。日本で最も古い物語といわれる「竹取物語」を題材に、かぐや姫はどうして地球に生まれやがて月へ帰っていったのか、知られざるかぐや姫の心情と謎めいた運命の物語を水彩画のようなタッチで描く。声優陣には、ヒロインかぐや姫にテレビドラマ「とめはねっ! 鈴里高校書道部」などの朝倉あき、その幼なじみを高良健吾が務めるほか、地井武男、宮本信子など多彩な面々がそろう。
監督・原案・脚本:高畑勲
製作:氏家齋一郎
製作名代:大久保好男
企画:鈴木敏夫
脚本:坂口理子
音楽:久石譲
主題歌:二階堂和美
人物造形・作画設計:田辺修
美術:男鹿和雄
作画監督:小西賢一
塗・模様作画:斉藤昌哉
動画検査:野上麻衣子
色指定:垣田由紀子
撮影監督:中村圭介
宣伝プロデューサー:高橋亜希人 / 細川朋子
(声の出演)
朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子、高畑淳子、田畑智子、立川志の輔、上川隆也、伊集院光、宇崎竜童、中村七之助、橋爪功、朝丘雪路、仲代達矢
in movix倉敷
2013年11月23日
★★★★☆

「ペコロスの母に会いに行く」
今、私は月に二回ぐらい86歳の叔母の処に会いに行っている。叔母は五年ほど前から認知症が急激に進み出した。今年の春にやっと施設に入れたのであるが、一緒に入った夫は半年で還らぬ人に。むつかしいことは、直ぐに「わからん」と投げたす叔母のことばかりを思いながら、クスクス笑ったり、大笑いしたり、泣いたりしながら見させてもらった。

介護問題を告発する作品でもなければ、特別な苦労をして何かを達成する作品でもない。男やもめのペコロス(玉ねぎ頭)岡野は、介護に困ると比較的すんなりと母親の施設入りを決め(普通も相談しないけど)母親に断りもなく施設に入れる。岡野の職業以外は、ホントに普通の介護の日々なのである。

それでも、これが映画になるのはなぜか。ひとえに、一人ひとりの人生には一人ひとりのドラマがあるからに他ならないからだろう。

若き日の母親に久しぶりの原田貴和子、その親友に原田知世を配したり、酒乱で愛すべき亡くなった父親に加瀬亮を配したり、岡野役の岩松了、母親役の赤木春恵が実に自然な演技を見せたりして、人情喜劇とはこうじゃなくちゃいけないという手本のような作品に仕上がった。流石ベテラン監督森崎東である。

私も叔母さんから、昔の話をもっともっと聞かなくちゃいけないと思っている。
inシネマクレール
2013年11月24日
★★★★☆





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最終更新日  2013年12月08日 07時34分56秒
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