どんぐり2のブログ

PR

×

プロフィール

どんぐり2

どんぐり2

カレンダー

バックナンバー

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04

カテゴリ

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2025.02.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類

ジャン・ピエール・プチの「双子の宇宙論」について

ジャン・ピエール・プチ( Jean-Pierre-Petit 1937 ~)について

フランスの国立科学研究庁(CNRS)主任研究員 理学博士

CNRSはヨーロッパ最大の基礎研究機関で自然科学のみならず人文・社会科学分野においてもノーベル賞受賞者を多数輩出している。

パリ国立高等航空宇宙学校で航空工学を専攻し、プリンストン大学留学後、固体燃料ロケット推進装置についての国家プロジェクトに勤務した。 1965 年より10年間国立科学研究庁でMHD発電の実験に従事した。マルセイユ天文台でスーパーコンピューターを駆使した宇宙構造の研究で斬新な発想と理論を多数発表した。近年はエクス・アン・プロヴァンス大学情報科学研究所設立初代所長の職にあり、科学知識普及のための著作多数 自然全科学・人文科学の両分野で豊富な学識を持つ。既存の理論を鵜呑みにすることを潔しとしないプチ博士は、 1960 年代のソ連が生んだ偉大な科学者アンドレイ・サハロフの理論にまで遡って、徹底的な検証の末に新たな宇宙論を構築した。その理論は、アカデミーフランセーズ科学部門はじめ、『モダンフィジクスレターズ』『アストロフィジックアンドスペースサイエンス』などの権威ある学術誌に多数の論文を発表された。既存の理論の欠陥を突きながら見事な新説を提唱していく姿勢には、敬意と困惑と批判が渦巻いているとされているが、とりわけ、「双子の宇宙論」は天文学者が依拠している標準理論を否定しているから大変な批判があることは想像できる。一般の人間にとっても、現代宇宙論といえば、ビッグバンであり、ブラックホールであり、暗黒物質である。けれども、プチは、この宇宙が高熱の火の玉の爆発で始まったというなら、それ以前はどうであったのかとか、無から有が始まったと言うなら,神が「光あれ」と言って世界を創造したといえないのか、いったいどこまでが科学でどこまでが宗教なのかととの疑問をもった。また、ブラックホールという、いったん入り込むと二度と抜け出せない穴のかなたに何があるのか、そして、ブラックホールの中で時間はどうなるのか、暗黒物質がなければ遠心力の作用で我々の太陽や地球は吹き飛ばされてしまっていただろうとされる暗黒物質とは一体なになのかといった未知の問題は、 1960 年末の段階では何も解決はされていなかったし。現代の様々な宇宙論でも、それらの疑問にビッグバン理論の枠組みで様々な回答が提唱されているが、あくまで「論」であって、「仮説」でしかない。大規模宇宙の構造は、現代においても未知だらけであって、様々な仮説が生まれては消えていく。ホーキングの説などは難解すぎて、本人しか理解できない仮説だとも言われる。プチの学説は、ヨーロッパ諸国にあっては、無視され続けてきたのだが、近年になって、学会の少数派の一部にはシャドーユニバース、つまり、陰の宇宙の存在が取りざ たされるようになってきている。

<プチ博士の「双子の宇宙論」に関する邦訳のある著作>

原文  Jean-Pierre-Petit ,Shocking Science;Twin Universes Cosmology

邦訳 ジャン・ピエール・プチ 中島弘二訳 竹内薫監修「ビッグバンには科学的根拠が何もなかった」 徳間書店 1996

邦訳本の(p 254 ~p 257 )に竹内薫の解説があり、その内容は次のようである。

 プチ博士によれば、われわれの宇宙は一つではない( 多次元宇宙論 )と主張する。

 プチ博士の 「双子の宇宙論」 は、多次元宇宙論と旧ソ連の物理学の重鎮サハロフ博士の流れを

 組む物理学宇宙論であり、邦訳の表題から表面的に想像されているような擬似科学的読み物

 ではなく、物理学の学術誌に投稿され、正式な査読を経て学術論文として受理された新理論

 である。つまり、プチ博士の「双子の宇宙論」は、アインシュタインに始まる一般相対性理論

 を用いており、現代宇宙論の傍流として位置づけられている多次元宇宙論の一角に位置づけ

 られるユニークな理論である。

邦訳書の 245 ページまでは、プチ博士の『ビッグバンには科学的根拠が何もなかった

Shocking Science Twin Universes Cosmology) 』というショッキングな表題になっているプ

チ博士の「双子の宇宙論」の発想の訳であるが、裏表紙から反転ページ( 125 ページ ) が付され

 解説部分は、「双子の宇宙論」の背景にある射影論的・数学的・物理学的考え方が記されている。

 本書全体の詳しい内容は記さないが,以下に目次を紹介することによりその概要がイメージ出

 来るであろう。

序文 パラダイムの大転換 :科学の終焉から新たなる出発へ

第一部 現代宇宙論はこうして崩壊する

 1、宇宙;今わかっていること。

   ①プチ星を語る ②銀河の発見と距離の計測 ③膨れあがり続ける宇宙 ④ 宇宙のも

   う半分はどこに ⑤ ハッブル望遠鏡は近眼だった。

 2、アインシュタイン宇宙モデルの破綻。

   ①宇宙論は数学的泥沼にはまり込んでしまった。②とっくの昔に爆発してしまったは

   ずの銀河 ③想像上の産物「暗黒物質」の 怪 士④ なぜ銀河は渦巻くのか ⑤謎だら

   け<クエーサー・重力蜃気楼・ガンマフラッシュ> ⑥ほころび始めたハッブルの法

   則 ⑦宇宙の年齢「ゼロの瞬間」まで時間を遡ると ⑧原初の宇宙の均一性をどう説

   明するのか ⑨存在しないブラックホールを崇めるのはもうやめましょう。⑩コラム

   <銀河の不思議・科学は多数決で決まる。>

   第一部 第一部の結語

第二部 双子の宇宙論で「標準モデル」の矛盾はすべて解決する

 3、進歩を望まなくなった科学者たち

   ①科学界は力の限り新説を潰しにかかる②学術論文こそ科学者の身分保証 ③仲間

   内の気晴らし:例えば超紐理論 ④コラム<学術論文はいかにして拒絶されるか>

 4、「一般相対性理論」と「超球の宇宙」

   ①曲がる空間 ②エネルギーとの関係 ③宇宙は閉じているか ④場の方程式

   ⑤コラム<地球はほんとに丸いのか>  

 5、われわれの宇宙は失われたもう一つの宇宙をもっていた。

   ①アインシュタインに代る新しい「場の方程式」 ②表宇宙と裏宇宙 ③これで宇宙

   の大規模構造は解釈できる ④反重力を及ぼしている双子物質 ⑤コラム<数学と

   物理の切っても切れない関係、アインシュタインのパラドックス>

 6、すべてが”二つの宇宙”の相互作用で進化する

   ①連動して変化する物理定数 ②膨張現象は「定数の変化する」宇宙で説明できる。

 7、双子の宇宙と 失われた原初の反物質

   ① 双子の宇宙は左右対称で時間の矢は逆向きになっている ②コラム<星から噴出

   したナトリウム>

 8、双子の宇宙論が科学の危機を救う

   ①(銀河は双子物質の斥力作用で閉じ込められている ②重力レンズ効果は反銀河に

   起因している ③渦巻き銀河と反銀河のコンピューターシミュレーション ④クエ

   ーサー現象はこうして起きる ⑤宇宙は本当のところ何歳なのか ⑥時間は本当に

   存在するか ⑦原初の宇宙の均一性はこうして説明がつく ⑧ブラックホールから

   超空間移動へ ⑨コラム<双子の宇宙と星間旅行>

 最後のまとめとして、次のように記されている。

本書では、第一部では、標準モデルの問題点を一つ一つ検討した。第二部では、それに代る

「双子の宇宙論モデル」を提唱した。それによって、従来の「暗黒物質」のような奇妙なから

くりの正体を看破し、次のことが提唱された。

光子のエネルギーは保存される。

物理学の諸定数(G,h,c,m)は不要となる。

宇宙の幾何学は根本的に修正される。それは「4次元のメービウスのリボン」、「射影の四次

元における二層の帯状のもの」に変わってしまう。

新しい「場の方程式」が提唱された。1915年にアインシュタインによって導入された「場

の方程式」は、あらゆる宇宙論研究の大黒柱だったが、それは、この新しい「双子の宇宙論モ

デル」の方程式の局所的近似値に過ぎない。新しい方程式が示唆してるものは、我々の「宇宙

の層」が、見えない双子宇宙の「隣接する」構造と、「反重力的に」相互作用していることであ

る。時空のトポロジーは変わることがあり、「球体」であることを止めて、局所的には、「超

トーラス」になる可能性を持つ。

 以上の新た提唱を支援するため次のことを行った。

原初の 「反物質」 の行方を説明した。

宇宙背景放射の分析から、宇宙の原初の均一性を裏付けた。

時間を解釈し直し、時間はエントロピーと同一視出来ることを証明した。

「最初の特異点」の存在を否定した。

宇宙の大規模構造に観測される空隙を解釈した。

銀河や銀河団の閉じ込めを裏付けた。

銀河や銀河団周辺の重力レンズ効果を解釈した。

銀河の回転曲線の形を説明した。

ブラックホールに代わるモデルを提唱した。

 表宇宙と裏宇宙

プチ博士宇宙観の根底には、宇宙の現在の物質が、宇宙創生時点で、物質と反物質の片割れ

 としての物質であることから、消滅した反物質はどのように陰に隠れたのかという発想がある。

 元々物質を構成する究極の単位としての素粒子には、その特徴として非局在性という興味深く

 奇怪な振る舞いが確認されている。人間自身も可視的な部分は物質であるから、その物質に対

 応する反物質としての人間が想定されるのではないかという発想は、著名な物理学者デビッ

 ド・ボームなどの発想にも見られるものであり、実証性を武器とする科学的思考からは、見向

 きもされないものとなっているが、科学的方法そのものが数万年後に、十分に発展し、現在よ

 り人間の心身の捉え方の裾野が十分に拡大され、包括的に心身を捉える方法論も進化した暁に

 は、碩学の頭脳によってだけではなく、一般人からも支持されていくのであろう。実は、日本

 にもプチ博士と類似する発想は存在した。東京帝国大学の物理学科の卒業生有志が戦前に創設

 した東京物理学校(現東京理科大学理学部)の出身である赤木望( 1926 生まれ)は、物理を

 学んだ後に実業界に身を投じたのであるが、その間、宇宙内存在としての人間存在について思

 索を蓄積し 1998 年に『心の生命科学( The Life science on Mind )』を自費上梓(たま出版 )

した。この書物は出版されてないが、物理学的人間論と精神科学的人間論の接点にある宗教的

 視点を考察したものとしてはユニークであり、プチ博士の発想と一脈通じる面がある。赤木は

 公的な研究機関と縁を持たない立場にあったが、素粒子論には通じていたと見られる。現代の

 物理学と精神科学には、方法論的に決定的に深い溝があり、人類はその溝を埋めるに必要な英

 知を持ってないため、大規模宇宙論から派生するあらゆる見解は、今後数万年は 仮説でしか

 ないことだけは確かであるが、我々が住む宇宙が今後人文科学・社会科学・純粋科学のあらゆ

 る発想から考究されることが不可避なほど深遠な存在論的な命題を含んでいることを無視で

 きないことは確かであろう。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.02.23 21:29:55コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: