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2025.10.15
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 次のコーナーは「日本島」の氷河期である。
 今の石器の証拠では、日本島に初めて人類が来たのは、3万8000年前頃である。それ以前のものという石器の報告もあるが、多くの研究者の一致した賛同を得ていない。

​◎氷期でも本州、四国、九州の古本州島は大陸とつながらず​
 「日本島」と書いたが、氷期には最大で130メートルも海面が低下していたから、北海道は樺太島と合体していて、それはシベリア大陸とも陸続きとなっていた。
 そして本州、四国、九州とその間の島々は、一体化していて古本州島になっていた。もちろん瀬戸内海もなかった。
 ただ、古本州島は、大陸と一体化していた北海道と朝鮮半島とは、狭い水道で隔てられ、大陸と陸続きになっていたことはなかった。
 氷河期の古本州島と「北海道半島」は、最終氷期の以前のいつの日か、大陸からメガファウナが渡来していた。

​◎ナウマンゾウは北海道半島に渡ったが、マンモスは古本州島にはいなかった​
​ 古本州島にいた最大の哺乳類はナウマンゾウだ( 写真 )。彼らは、北海道半島にも進出していた。北海道半島には、マンモスもいたから、そこでは2種の古代ゾウが共存していた。マンモスよりは一回り小さいが、それでも他を圧するほどの大きさだ。



​◎岩手県花泉遺跡から大量出土したハナイズミモリウシ​
​ その隣には、ナウマンゾウと並ぶ日本の3大メガファウナであるハナイズミモリウシの骨格と部分骨が並んでいる( 写真 )。​





 ハナイズミモリウシという名のように、岩手県の花泉遺跡から骨が大量に出土している。
 第1回で紹介したステップバイソンと同一種らしい(10月2日付日記:「上野の国立科学博物館、『氷河期展』を観に行く(1):圧巻のメガファウナのジオラマ」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202510020000/を参照)。ただし、ステップバイソンと同一種だとすれば、ハナイズミモリウシの年代は大幅に若い。せいぜい2万年前くらいだ。狭い中期更新世に渡来したまま古日本島に閉じ込められたから、生き残ったとも考えられる。
 花泉遺跡からは、ハナイズミモリウシを初め、後述のヤベオオツノジカ、ヘラジカ、ナウマンゾウなどのメガファウナが大量に発掘されているので、同遺跡は日本では数少ないキルサイト(狩猟解体遺跡)だと考えられている。
​ それを裏付けるかもしれない骨器らしい動物骨片もある( 写真 )。説明によると、自然成因の可能性もある、とある。キルサイトでは、ヨーロッパも含めてほとんど石器が出土しないので、解体した動物の骨の一部で道具を作るという可能性も考えておきたい。​



​◎ヤベオオツノジカ、ヨーロッパのオオツノジカとは別種​
 もう1つのヤベオオツノジカ( 写真 )は、第1回で述べたヨーロッパのオオツノジカ(ギガンテエスオオツノジカ)とは別種だ。



 古本州島の旧石器人は、オオツノジカも積極的に狩ったらしく、他に長野県野尻湖の立が鼻遺跡では、三日月形のナウマンゾウの門歯とオオツノジカの掌状角が隣り合って発見され、「月と星」の愛称で呼ばれる。ただし「月と星」( 写真 )については、人為的なものという見方には疑問もあることを付け加えておきたい。


昨年の今日の日記 :「驚異! アリが負傷した仲間の脚を切断して『外科手術』していた;成功率は9割超」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202410150000/​





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Last updated  2025.10.15 06:01:10


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