初夏に、幹先の大きな羽状の葉(3回3出羽状複葉)の間から伸びた円錐状の花穂(円錐花序)に、黄色いおしべがよく目立つ小さな白い6弁花が群れて咲きます。
12月5日の誕生花は、難を転じて福を招く縁起のよい木、ナンテン(南天)。
花の名は、漢名の南天竹(なんてんちく)、南天燭(なんてんしょく)が簡略化したもので、南天竹は株立ちが竹に似ていることに、南天燭は実が灯火(燭)のように赤いことに由来します。
昔の家のお手洗い(厠)は家の外にあり、お手洗いの周りに南天の木を植えて、手を洗うための手水鉢(チョウズバチ)に水がないとき、南天の葉で手を清めたそうです。
お祝いのお赤飯には、厄除けと葉に腐敗を抑える作用があることから南天の葉が添えられています。
花言葉「私の愛は増すばかり」は、白い花のあと、葉が少しずつ赤く染まり、晩秋から初冬につぶらな実が真っ赤に色づいていく様子を愛が深まったことにたとえたのでしょう。
花言葉「福をなす」は、ナンテンの音が難転(難を転じる)、成天(家庭円満、願望成就の吉祥)に通じ、縁起のよいことからきています。
畑の道沿いに植えられたナンテンは根元から細い幹がたくさんまっすぐ伸び、ほとんど枝をほとんど出さず、直立状の株立ちになっています。
ナンテンの仲間には、白い実をつけるシロミナンテン、葉が細く糸状のキンシナンテン、丸みを帯びた葉が新芽や初冬に紅く染まる矮性品種のオタフクナンテンなどがあります。
メギ科ナンテン属、常緑低木、原産地:日本、中国、インド
ナンテン(南天)の花言葉:機知に富む、福をなす、よい家庭、私の愛は増すばかり。
ナンテン(南天)の誕生花:1月9日、11月25日、12月5日、12月8日、12月27日、12月29日
ナンテン(南天)の赤い実の花言葉:幸せ、私の愛は増すばかり、よい家庭。
ナンテン(南天)の白い実の花言葉:深すぎる愛、つのる愛。
流通時期:色づいた実つきの鉢植えを秋~冬に見かけます。
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