弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」

早春から、まだ葉の出ない木の幹や枝にびっしりとつぼみをつけ、春めいてくると紅紫色の蝶形の小花が群がるように咲き、秋から冬に、黒褐色に熟した豆果が鈴なりに枝にぶら下がります。

４月６日の誕生花は、春色の蝶形花が美しい花木、ハナズオウ（花蘇芳）。

花（木）の名は、花の色がスオウ（蘇芳）の木を用いた染料の蘇芳の色に似ていることから名づけられました。

近縁種のセイヨウハナズオウ（西洋花蘇芳）はユダがイエスを裏切ったことを後悔して首をくくった木とされていることから、ヨーロッパではユダの木（Judas tree）とも呼ばれています。

花言葉「裏切り」は、新約聖書の十二人の使徒の一人ユダがイエスを殺そうとしていた祭司長たちに、銀貨３０枚でイエスの居所を教えたという聖書のユダの行為からつけられています。

花言葉「豊かな生涯」は、春先に花を枝いっぱいに咲かせ、ハート形でつやのある葉の下に、秋に熟す実をたくさんつけて、晩秋に葉を落とす花木の一年を人の一生にたとえたのでしょう。

ハナズオウは濃い紅紫のつぼみが次々開いて、枝が明るい紅紫色の花で埋めつくされると、ご近所のあちこちの庭が華やぎ、人目を引きます。

植物園でも、黄色いレンギョウやサクラを背景に咲き誇っています。

ジャケツイバラ科ハナズオウ属、耐寒性落葉小高木、原産地：中国別名：スオウバナ（蘇芳花）

ハナズオウ（花蘇芳）の花言葉：豊かな生涯、裏切り、不信仰、疑惑、人のおだてに乗りやすい、高貴、質素。

ハナズオウ（花蘇芳）の誕生花：３月１６日、３月２８日、４月６日、４月１８日

流通時期：苗木を秋～春に見かけます。
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