晩春から初夏に、よく枝分かれして羽状の葉(奇数羽状複葉)を茂らせた枝先に、ほのかに香る白い5弁の小さな花が房状に咲き、秋に赤く熟した丸い実をつけます。
5月25日の誕生花は、房咲きバラの原種のノバラ(野薔薇)、ノイバラ(野茨)。
花の名は、野に咲くイバラ(茨、荊、棘)で、枝に鋭いトゲがあり、日当たりのよい野原に自生していることから名づけられました。
イバラはバラやカラタチなど、トゲのある低木の総称だったそうです。
ノイバラは山野に自生するバラ属の仲間の総称で、葉に艶のあるテリハノイバラ、フジイバラ、ツクシイバラ、ミヤコイバラなどがあります。
花言葉「素朴な愛」は、八重咲きの大輪の華やかなつる性のバラに比べて、野生のままで昔から変わらない一重の花の姿につけられています。
花言葉「詩」「才能」は、ゲーテが作詞し、シューベルトやウェルナーなどが作曲した野ばらから連想してつけられたのでしょう。
小学校でシューベルトの曲の野ばらを習ったとき、春に紅のノバラが咲いていないか、川岸をあちこち探しましたが、白い花だけでした。
童は見たり 野中のばら 清らに咲ける その色愛でつ あかず眺むる 紅におう 野中のばら
大きなプランターのトゲのないノイバラは隣が空き地だったときに咲いていたもので、トゲナシノイバラ(棘無し野薔薇)でしょう。
桃花のノイバラ(野薔薇)はかわいい一重の花を房状に咲かせ、江戸時代に中国から伝わったナニワノイバラ(浪花野茨)も大輪の一重の花を次々と咲かせます。
昔は近所の川辺の縁の日当たりのよい場所にたくさん自生しているのを見かけましたが、道路際のノイバラは年々切られて少なくなっています。
バラ科バラ属、耐寒性のつる性落葉低木、原産地:日本
ノイバラ(野茨)、ノバラ(野薔薇)の花言葉:素朴な愛、孤独、才能、詩、痛手からの回復。ノイバラ(野茨)、ノバラ(野薔薇)の誕生花:5月15日、5月25日、6月9日、10月27日
ノイバラ(野茨)、ノバラ(野薔薇)(実)の花言葉:無意識の美。ノイバラ(野茨)、ノバラ(野薔薇)(実)の誕生花:11月8日
流通時期:ポット苗を冬~春に、鉢花を春に見かけます。
花
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