マックの文弊録

マックの文弊録

2005.11.02
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カテゴリ: 小言こうべえ
◇水曜日:旧十月大の月一日 庚寅; 朔、庄内百万石祭、唐津おくんち
ご近所の紅葉
今 日から旧暦の十月に入った。全国的に「秋晴れ」の日数は神無月に多いとされるが、今週末にかけて、段々お天気は悪くなりそうだ。

毎 週読んでいる週刊朝日の11/11号の冒頭に「東大をめざすなら公立高校に入れなさい。という記事が出ていた。最近までの「常識」は東大生の親は高所得者が圧倒的に多く、灘、ラサール、開成など中高一貫教育の私立の高校が、圧倒的な合格率を誇ってきたと言うものであった。

しかし、21世紀に入ってから徐々に公立高校の出身者の割合が増え始め、今では東大生の33~34%は公立高校の出身者で占められているのだそうだ。
それと共に、東大生の親の所帯の年収額も徐々に減少して来ている。1994年には年収一千万円未満の親の占める割合は57.6.4%だったが、2003年ではこれが72.7%になっている。特に年収450万円未満の層は、1995年の5.7%から2003年には13.9%と2倍以上の増加を示している。
要するに「東大はビンボー人の星になる」傾向だと言うのだ。

掲げられた表によると、上記と共に東京都及び首都圏出身者の数が増え、地方出身者の数は少しづつ減少しているように見える。つまりは、「東大は地方大学化しつつある」?

最 近出版された「下流社会」という本 ※ によると若者の間で階層格差、希望格差が拡がっているのだという。簡単に云うと少数の「ホリエモン」又は「ホリエモンになってやろう」という層と、「ホリエモンになんかならなくてもいいや」又は「所詮ホリエモンなんかにはなれないよ」という層が、徐々に乖離し始め、後者の層の人数がどんどん増えている、というのである。


この団塊ジュニアの「下流」民の三種の神器は3P、つまりパソコン、ケータイ(Pager)、プレステなんだそうで、男は引きこもり、女はサブカルチャー系の趣味が多く、要するに歌ったり踊ったりしているのだという。

この世代の下流層が、要するに「自分らしく生きたい」と「主張」する連中である。「じゃぁあなたの“自分”とは何だ」と聞かれれば分からなくなってしまい、単に規則や規律に縛られたり、競争したりするのが厭だという情けない怠惰さを露呈してしまう。挙句の果てに「自分探しの旅」に勝手に出かけてしまうのだから、始末に終えない。
引きこもりや、フリーターなどの温床であり、我国の少子化の「牽引層」でもあるといえそうだ。

団 塊の世代ジュニア以降の世代は、親の世代からの影響で、郊外定住型の傾向が圧倒的に強いのだそうだ。本の中には、練馬区のある大学で聞き取り調査をしたら、学生の居住地は殆ど埼玉県内の西武線沿線に限定されていたのだそうだ。要するに各私鉄沿線には同じような偏差値の大学があるので、わざわざ遠くまで「越境」する必要がない。二流以下の大学だと、わざわざ地方から進学してくる学生など居ないから、大学に近接した居住地の学生ばかりが集まってきて固着してしまうのだというから、恐ろしい。そうして大学を卒業しても、果敢に「外地」に出て行くことなど望むべくもないから、やがては日本は、インターネットとケータイのみで相互に結ばれた、閉鎖的な村ばかりが増えていくんじゃないか?

何 だか、全体に覇気の感じられないこと夥しく、我国の将来が不安になってくる。
そこで東大の地方大学化である。
昔僕が受験生だった頃、地元に近接する旧帝国大学は、他の七つの旧帝大に較べて、学生の出身地が異常なほどに近隣に限定され、卒業生の就職先も地場に集中しているというので問題になった事があった。(今はどうだか知らない)
同じ傾向が我国屈指の「一流大学」とされる東大にも生じているのだとすれば、いよいよ由々しき事態だ。東大が「近隣のビンボー人の星」になってしまい、我国は閉鎖的なムラ社会の集合体になってしまう日が来るのだろうか?

※「下流社会 - 新たな階層集団の出現」三浦展著 光文社新書2005年9月 ISBN4-334-03321-0





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最終更新日  2005.11.03 18:49:37
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