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2022年01月25日
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加茂野の地理のお話【標高】

 美濃加茂市は木曽川と飛騨川の河岸段丘に発展してきた街です。

 今回は、美濃加茂市全体から見た加茂野町の地理について各所の標高を視点の中心にして紹介したいと思います。

 社会科の地理の授業で、「河岸段丘」という地形を学ぶと思います。これは、川の流れにより土砂の堆積と浸食が繰り返され、階段状の地形が形成されるものです。美濃加茂市民ミュージアムのデータベースによると、美濃加茂市は木曽川・飛騨川の流れによって3段(高位・中位・低位)の河岸段丘となっているということです。

 高位段丘は山之上の上野より北、中位段丘は加茂野町全体、低位段丘は太田町等の低地で、太田町西町の高山本線沿いの段丘崖が中位段丘と低位段丘を分ける典型的な地形であると説明されています。

 これについては、市民の方でも以前から太田や古井が低く、加茂野・蜂屋が中段で、山之上より北が高くなっているという漠然としたイメージを持っている方が多いと思います。



西町跨線橋と段丘崖(草笛町)

 しかし、国土地理院の標高データを見ると中位段丘とされている加茂野町のイメージが少し変わってきます。

データでは美濃加茂市役所の標高は約65mです。一方、加茂野交流センターは72mで7mほどの段差があるといえますが、実は旧248号線で西町から加茂野町に入った辺り(標高84m程)をピークに、関市方面に向かうほど標高が低くなっており、加茂野町市橋の市橋グラウンド周辺では、市役所周辺とほぼ同じ標高になっています。

 また、市役所のある太田町と同じく川に近い位置で発展してきた古井地区の上古井交流センターと比べると、加茂野町内の平地は10mほど低い土地となります。

 加茂野町内は大きな川も山も無いため、大雨の際の自然災害についても比較的心配の少ない地域ですが、低地となっている地区では小河川や農業用水が溢れるなどの影響が心配されることもあります。

以前に当ブログの「加茂野を歩こう」で紹介したため池は、農業用水としての役目を終えた現在でも、雨の影響を小さくする調整機能を担っています。また、農地は雨水を地下に浸みこませることで災害を防いでいます。

住宅が増え、賑やかになってきた加茂野町ですが、これまで守ってきた農業のおかげで自然と共生できていることも忘れてはいけないのではないでしょうか。

〈加茂野町内の標高〉

加茂野交流センター  72

富加駅  68

加茂野駅  76

あじさいエコパーク  67

市橋グラウンド  66

加茂野コミュニティセンター  79

稲葉池  73

最低地点(市橋)  63

最高地点(稲辺)  160

〈美濃加茂市内の標高〉

美濃加茂市役所  65

美濃太田駅  69

太田交流センター  64

上古井交流センター  85

山之上交流センター  133

蜂屋交流センター  86

伊深交流センター  100

三和交流センター  140

下米田交流センター  91

最低地点(草笛町)  59

最高地点(御殿山(三和町))  559




加茂野交流センター(72m)


加茂野町市橋の農業地帯(奥に向かって低くなる)


稲葉池(73m)と通称稲辺山(加茂野町内の最高地点)









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最終更新日  2022年01月25日 10時00分09秒
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