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2009.12.01
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カテゴリ: 食べる


「カレーは好きですか」
出会った外国人労働者は、そう聞いてきた。
ベンガル人兄弟の部屋に立ち込める香辛料の香り、
厳かなコーランの響き、額に汗する労働の匂い、
東京暮らしの私の視界を、
南アジアのなま温かい風がよぎった。

…最近バングラデシュに気触れている私がダッカに行こうというんじゃありません。駒村吉重著 「ダッカへ帰る日」 の帯に書かれたこの文章にやられてしまいました。

著者が出会った、日本に出稼ぎに来たベンガル人・ハニィフとベラルのカン兄弟。貧困、オーバーステイ、文化風習の違い…色々出てきますが、著者のあとがきにある


どれも、平凡な日常の域を出ないものだった。
~自分でも気付かなかったが、私とカン兄弟は奇妙な関係だった。
友人でもなければ、取材対象者というわけでもない。
あえて言うならば、茶飲み仲間のような存在だったのだと思う。」

この言葉が熱すぎない、厚い友情を語っているように思えます。

「友人でもない、あえて言うなら茶飲み仲間」と言いながら、'00年の出会いから兄弟が其々の理由で帰国するまでの2年余りの月日を、「指の腹でカレーの辛さ、香辛料の按配が想像できる」程になるまで親身に付き合う著者と、一家眷属の為に異国の地で汗を流すカン兄弟との、親密であり時には素っ気ない日々のやりとり。

'03年に発行され第一回開高健ノンフィクション賞も受賞した作品なので、
時代背景も変わり過去に話題になった本と、今更なのかもしれませんが、バングラデシュの状況とベンガル人の気質を少しだけ理解出来たような気がして一気に読み終えてしまいました。


ごはん 825.jpgごはん 826.jpg

涙すら零れ落ちそうなほど感動的な本を読みつつも、今夜は名古屋めしの代表格?である豚ホルモンを赤味噌で甘辛く煮込んだ「どて煮」を作ってしまいました。酒も豚も好きだからムスリムには成れそうもありません。





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最終更新日  2009.12.02 02:23:46
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