まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2006.03.03
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日本の映画ってのは、

同時に、映画賞にもいろんなのがあって、

日本映画に歴史がある分だけ、
映画賞のほうにも、それなりの歴史と伝統がある。

いちばん古いのが、「キネ旬ベストテン」。



べつに、
キネ旬ベストテンに権威があるとも思わないし、

とりあえず過去のキネ旬ベストテンを見れば、
これまでに、さほど間違った選択はしていない。

選考に大胆さが欠けるところはあるし、
つまらないといえばつまらないけど、
洋画、邦画ともに、
まあまあ無難な選考をしてきてる。


一方で、
日テレ主催の「日本アカデミー賞」ってのはスゴイです。

堂々と間違えますから。(~~;

というか、
もはや間違うのが伝統なのかもしれません。




どの映画賞の選考委員も、
かりにもろもろの事情や好き嫌いがあったにせよ、
「とりあえず今年はこの映画にやっとかんとマズイでしょ」
みたいな配慮とか体裁って、最低限あると思うし、


そういうのって意識せざるをえないと思うんですけど、

日本アカデミー賞の場合、
まったくそういうことは意識すらしてないみたいで、

堂々たる間違えっぷりの上に、
平然と開き直ってます。
今さら間違うことなんか恐れてもないって感じ。
この際、映画賞としての信用を得ることなんか、
べつに望んでもいないのかもしれない。

しかも今年は、
身内が配給した映画に12部門を独占させるという、
ある意味快挙!!(笑)

これによって、
『ALWAYS三丁目の夕日』という映画の評価が定まったというより、
むしろ「日本アカデミー賞」という映画賞への評価が定まった、といっても過言じゃない。

表向きの「公平性」とか、
見た目の「バランス」とか、
映画賞としての「信用」や「権威」の保持とか、
そういうこと、全部かなぐり捨てて、
とにかく自分とこの作品が一番!!
12部門総なめ。
問答無用。
自分とこの映画で何が悪いんだ的大盤ぶる舞い。


・・まあ、
今年は日本アカデミー賞にとって、
ちょっと不運だったってのも確か。

『ALWAYS三丁目の夕日』という、
それなりに話題性もあって、目立った失敗作でもなく、
一般の人気と感動も得ることのできた映画を、
うまいこと自分の配給で作れたわけですから、
アカデミー賞選考サイドとしても、
これなら心おきなく手前ミソな選考をしても構わないはずだったし、
多少の大げさな評価をしたところで、
さほど文句も言われないで済むという目算だったと思う。

だけど、
今年は『パッチギ』があったせいで、
そういう手前ミソな選考ってのは、
映画賞そのものの信用を失うリスクを賭けてやるほどの、
思い切った独断的選考なしにはできなくなった。

『パッチギ』は、べつに映画史に残るような大傑作ではないけど、
とりあえず今年度の日本映画にかぎって見れば、
この映画を選んでおくというのが無難な選択なのは誰の目にも明らか。

今年の日アカ賞にとって、それが最大の不運だった。



今回の「ALWAYS12部門独占」と、
くわえて「パッチギはずし」という結果が、
はたして映画賞としての信用と権威をかなぐり捨てた結果なのか、
それとも、
他の映画賞がこぞって『パッチギ』に傾いてたので、
とりあえずアカデミー賞だけでも『ALWAYS』で独占させて、
全体としてかろうじてバランスをとろうとした結果なのか、
そのへんはよく分からないけど、


これだけ華々しく、
可もなく不可もないような映画に「12部門」もあげてしまったんなら、

この際、
そのことを、ある種“有終の美”にして、
この映画賞それじたい、一緒に華々しく散ってもよさそうなんだけど、


やっぱり、
来年もまたやるんでしょうか・・・

こうなると、貰うほうが恥ずかしいと思う。





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最終更新日  2024.06.22 17:59:40


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