まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.10.20
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テーマ: 日本の歴史(1062)
NHK大河「青天を衝け」。
すでに第31話まで放送されましたが…

先週の第30話では、
廃藩置県のことが描かれていました。

わたしはかねてから、
廃藩置県が成功したのは大きな謎だと思ってたので、
ここで先週の内容をふりかえってみます。



なぜ廃藩置県は成功したのか。


織田・豊臣・徳川による天下統一という前提があり、
新旧勢力がぶつかりあう戊辰戦争を経たにしても、
わりにあっさり中央集権国家を樹立できたのは驚きです。

どの藩も、
新政府に抵抗するだけの経済力や軍事力がなかったわけですが、
それにしても、そんなに簡単に主権を手放すものでしょうか?

いまでいうなら、
さながら世界二百ほどの国々が一斉に主権を放棄して、
国連みたいな世界政府に譲渡してしまう …ってな感じです。

もちろん軍事的な主権も放棄しますから、武装解除を伴います。

日本は、

当時の海外メディアが騒いだのも頷けます。

じつは新政府の人たちも、
かなりの抵抗を予想していたらしいのですが、
やってみたら、意外に簡単に出来ちゃったのですね。


追記:
藩は形式的には主権と軍事力を有していたけれど、徳川時代の封鎖政策のなかで極限まで弱体化させられて、それが明治の廃藩の前提になったともいえる。

≫ 出る杭は100%打つ…家康が「無能なトップに忠誠を誓う部下」を大量生産するために考え出した驚きの屁理屈(童門冬二)






それまでの藩の借金を棒引きにしてやりました。

といっても、
べつに新政府が肩代わりをするのではなく、
ただ政治的に「踏み倒す」というだけのことです。

この結果、大損をしたのは大阪商人だといわれています。

今回のドラマでは、
イッセー尾形が三野村利左衛門を演じていますが、
多くの大阪商人が転落していくなかで、
三井のように新政府と結んだ商人だけが生き残るのです。

いわば廃藩置県というのは、
みんなで大阪商人の借金を踏み倒すための、
大掛かりで政治的な共犯だったのかもしれません。



今回のドラマを見ていると、
東京に西郷隆盛が来ていたことも大きかったようです。

西郷が東京に来たのは、
べつに廃藩置県を断行するためではなく、
たまたま岩倉具視が「新政府に協力しろよ」と言って、
島津久光の代わりに連れてきただけなのですが。

その時点では、岩倉も、
廃藩置県をやるとは知らなかったようです。
山内圭哉も「えええ~っっ?!」って驚いてましたよね。

https://www.kutv.co.jp/evening_kochi/evening_kochi-1122153/

新政府のメンバーも直前まで知らなかったし、
まして各藩に根回しをしていたわけでもなく、
むしろ不意打ちを食らわせて、天皇の詔を出してしまった。

しかし、結果として、
西郷隆盛に刃向かってくるような藩はありませんでした。

唯一、島津久光だけが、
いわば部下に裏切られた形だったので、
悔しまぎれに花火大会をやったりしたらしいですが(笑)。



今回のドラマを見ていても、
各藩主の受け止め方はよく分からなかったし、
日本中の藩士たちが、
廃藩の翌日からどんな風に過ごしたのかも分からなかった。

もしかしたら、
廃藩の意味をあんまり理解してなかったのかもしれない。
それとも、ちゃんと理解したうえで納得してたのか。
あるいは、納得できないまま我慢してただけなのか。

まあ、

このあと西郷自身が戦争を起こすことになるので、
きっとそこで藩士たちの気持ちも描かれるのかな、とは思います。




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最終更新日  2023.01.13 20:34:40


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