まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.08.13
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吊り橋や覚悟を決める鰯雲 夏空の青だけ見てと手を引く君よ 秋麗や五十鈴の緒の手光射す 高秋の吊り橋ややにしがみつき かなかなの遠のいてゆくかずら橋 秋光の跳ね橋ドローン追うチワワ 吊橋に四つの碇鰯雲
プレバト俳句。
お題は「吊り橋」。




ぼる塾田辺。
吊り橋や 覚悟を決める鰯雲


芭蕉の「古池や」と同様に、
季語以外のものを主題にしてる気もするし、
上五で切って二句一章にする必要があるのか?
って問題もあるけど、

…その議論をはじめると面倒なのよねw
↓くわしくはこちら。
https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202211110000/



「吊り橋に覚悟を決める」ではなく、
「鰯雲に覚悟を決める」ことの説得力があるので、
結果オーライなのかもしれません。

でも、本来なら、
吊り橋に覚悟を決めて鰯雲

ぐらいが常道だと思います。



オズワルド伊藤。
夏空の青だけ見てと手を引く君よ
夏空の青だけ見てと手を引く君
(添削後)

下7の字余り。

先生も「写真俳句なら…」と言ってましたが、
字面だけだと吊り橋の場面には見えません。
どちらかというと、土手の上って感じw


個人的には、
下五を 「手を引かれ」 に収めるほうがいいかな。



アインシュタイン河井。
秋麗や 五十鈴 いすず の緒の手 光射す
秋麗や ひかりに揺るる五十鈴の緒
(添削後)



とくに添削に異論があるわけじゃないけど、
村上が「秋麗」と「光」の重複を指摘したので、

ためしに、
五十鈴の緒ひく手に秋の陽の柔し

としてみました。



さや香新山。
高秋の吊り橋 ややにしがみつき
高秋の吊り橋 赤子ぎゅっと抱く
(添削後)

添削句は、
たんに赤子を守ってるようにも見えてしまう。
もちろん客観写生としては、それで正解ですが。

とはいえ、
「しがみつく」という比喩表現はそのままに、
「稚児」 と書いて「やや」と読ませてもいいのでは?
という気がしなくもない。



馬場典子。
かなかなの遠のいてゆくかずら橋


オノマトペ的な名詞を使うと、
かえって音が "聞こえすぎる" 気がするので、

ふつうに、
蜩の遠のいてゆくかずら橋

と書いたほうが、
音が離れていく印象は強まると思います。



キスマイ横尾。
秋光の跳ね橋 ドローン追うチワワ


いつもどおり「AのB/CのD」という対句なので、
4つの名詞が出てくるわけですが、
ここでは前段と後段の取り合わせの是非が問われる。

取り合わせの基本は"対比"ですが、
秋光へと上がっていく「跳ね橋」も、
ドローンを追いかける「チワワ」も、
同じくベクトルが上を向いているので、

対比というより反複のようになってるし、
主役もいまいち散漫になってる気がします。

そして、
「チワワがドローンを追う」という光景にも、
あまり現実性を感じません。
チワワって、そこまで視線を上げたりします?

かりに、
高いほうから順に視線を下げていくなら、
秋光のドローン 跳ね橋のチワワ

とするほうがまだマシかなあ。
それなら「高い/低い」の対比と言えなくもないし。



フルポン村上。
吊橋に四つの碇 鰯雲


わたしは、てっきり、
ケーブルを吊るす4つの塔が、
碇のように鰯雲の海へ落ちていく様を、
上下を逆さまにして詠んだのかと思ったのですが、

…そうではなくて、
地面でケーブルを押さえているアンカーブロックを、
そのまま「碇(anchor)」と呼んだのですね。

つまり、
海面では鰯の群れが泳いでいて、
海底では碇が沈んでいるということ。

…ちょっと分かりにくかったです(笑)。





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最終更新日  2023.08.13 18:03:12


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