スタッフのミスが発覚した。トラブルの報告を受けた。上司にとって、カチンとくる瞬間です。忙しいのに仕事が増えるし、後始末もしなければいけない。つい、イライラしてしまいます。スタッフを責める気持ちがこみあげてくることも少なくないでしょう。
しかし、感情にまかせて怒りをぶつけても、スタッフの成長には結びつきません。
失敗やトラブルの原因がなんだったのか、どこが悪かったのか、「スタッフ自身が」気づかなければ、同じ事の繰り返し。人間は身にしみないとわからないものです。本当に直したいと思わなければ、自分の欠点を克服し、改善することができないのです。
シバジムがプロデュースしたレストランで「接客が悪い」というクレームがついたことがありました。実際、出向いて見ると、なんとなく感じが悪い。スタッフに集中力がなく、サービスが行き届かない雰囲気で、お客様をあたたかくおもてなしする空気がありませんでした。
店長やチーフを読んで、いろいろと注意したのですが、ピンとこない様子です。私がめざすおもてなしやサービスがどういうものか、抽象的でわからないという反応でした。
こういうときに一番効果的なのは、いいお店に連れていくことです。私が素晴らしいサービスをしていると感じるお店に一緒に行って、「このお店、どう思いますか?」とたずねました。
すると「うちのお店に欠けていたものがわかりました。」と目からウロコが落ちたようで、次の日から明らかに対応が変わりました。百聞は一見にしかずで、私が言葉を尽くしてこんこんと説教するより、はるかに理解が早かったのです。
「なぜ」「どうして」と失敗の原因を質問攻めにして追求するだけでなく、本人が気づくきっかけを与える。これはリーダーが人材を育てていくうえで重要なポイントでしょう。
言葉で注意しただけでは、なかなか素直に聞き入れられないし、心の底までは響かないもの。足りない部分や反省する箇所を、みんなが自分自身で見つけられるように指導してください。
POINT 自ら気づかせるためには、あこがれとなるようなお手本を見せるのも一つの手。