8.株式公開のデメリット
1.株主総会の運営対策
誰もが株式を買えるようになるので、特殊株主(総会屋)がやってきて株主総会を混乱させる可能性があるといわれています。株主総会の運営には、未公開のときよりはかなりの神経を使うことが必要となるでしょうが、普通の経営を行っている限り十分対応できます。ただ、外部株主が経営を見守っているという意識や責任の重さが増すことは事実でしょう。
2.株式の買い占め対策
巨額の資金を持つ大手企業、外貨、投機的投資家グループ(いわゆる「乗っ取り屋」)等が株式を買い占めて、経営権が奪われる恐れがあるといわれています。しかし、東証でも大株主等の少数特定者の持株比率は75%以下であればよく、事前に株主対策(資本政策)を行えばほとんど心配はいりません。ただし、会社の発展に伴って新株式を発行していけば、オーナーや大株主の特殊比率は下がっていきます。いずれ株式公開会社は個人の所有から多数の株主の所有へ変わっていき、経営者は企業価値を向上させなければ買収提案を受ける可能性があることを理解しておくべきでしょう。
3.企業内容の開示義務の増大
株式を公開すれば、企業内容を適時に開示する義務が生じます。株式を公開する以上、投資判断に必要な情報を提供することは当然の義務となります。有価証券報告書などにより、ある程度の企業秘密の公表を余儀なくされ、またこれに伴う事務上の負担が増します。四半期開示の義務も、管理人員の少ない小規模企業にとっては重い負担となるでしょう。
ただし、経営数値を公表することは、未公開会社につきものの、ある種の不透明さを取り除き、オープンな社風をイメージさせることにつながります。義務の増大と考えるのではなく、前向きに取り組むべきIR手段と考えるべきでしょう。
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