ウンとかスンとか mamatamの日記

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2023.09.02
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カテゴリ: 文楽
9月になりましたね。2023年も残りあと3分の1になりました。さしもの暑さも少しだけ後退の気配が見えてきて、数日前までは朝目を覚まして寝室を出た瞬間にムワーッと耐え難い熱気に襲われた(寝室は一晩中エアコンが緩くだけど入っているので)ものだったけれど、ここ2ー3日はエアコンの効いていない部屋にも朝はほんの少し涼しい空気が流れているような気がします。

この公演が、今の国立劇場での最後の文楽公演になります。来月いよいよ再建のための解体が始まるそうで、そこから予定では6年余りは都内の色々な劇場での間借り公演となるようです。
初代国立劇場とのお別れを惜しむさよなら公演として、文楽を代表する作品のいくつかが上演されてきましたが、最後の公演では数十年ぶりに「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」が2公演にまたがって全段通しで上演されました。
今日はその最後の公演の第一部で、三段目全てと四段目の前半を観劇しました。

ー公演パンフレットより拝借ー
菅原道真が、左大臣藤原時平の讒言で九州の太宰府に配流された史実を元にした作品で、5月公演では 左大臣家、皇室、道真家にそれぞれ仕える三つ子の兄弟の争い、 道真の娘と帝の弟斎世宮(ときよのみや)との恋、それを利用して道真を追い落とそうとする藤原時平の策謀により道真は太宰府へと流されたことが描かれました。
今日は三段目の、車曳の段、茶筅酒の段、喧嘩の段、訴訟の段、桜丸切腹の段、そして四段目の天拝山の段の上演でした。


(HPより拝借ー天拝山の段、飛び梅が一夜にして太宰府の安楽寺に飛んできたエピソードを描くシーン。黒い牛の背に腰掛けてお寺に参る道真です。)
それまで、上の写真のような穏やかな人物として描かれていた道真が、藤原時平の帝位奪取のための謀略を知って別人の如く荒れ狂い、祟り神となっていく様が描かれており、吉田玉男さんの迫真の人形遣いが見られて、本当に感動しました。
車曳きの段では、お気に入りの人形遣い吉田玉志さんが藤原時平で登場。

(HPより拝借)
この写真は、三つ子の兄弟のうち道真に仕えていた梅王丸(右)と、斎世宮に仕えていた桜丸(左)が、主の恨みを晴らそうと藤原時平(中央)に殴りかかるけれど、時平の眼力に気圧されてスゴスゴと退散するシーンです。時平を遣っているのが玉志さんです。堂々たる貫禄の時平でした。
その後の桜丸切腹の段では、大好きな竹本千歳太夫さん(義太夫)と富澤富助さん(三味線)のコンビの名演に久しぶりに接し、至福のひと時を味わいました。
この公演でとても心に残ったことがもう一つ、それは若手の技芸員さんたちの成長でした。
元々、文楽の世界は世襲制ではなく、演者さんたちは文楽とは縁もゆかりもないお生まれで、物心ついてから文楽に興味を持ち、この世界に飛び込まれたという方がほとんどだそうで、今は技芸員の多くが養成所の出身だそうです。
今年はその養成所の新入生募集に応募がなかったというニュースが新聞にまで載って、それはコロナ禍の影響ということも聞いてはいたもののとても心配なことでした。
けれど、今回の公演では初めてお顔を見る人形遣いさんがいらしたり、義太夫の大夫さんも今までは大勢で並んでいた方がしっかり一段を語らせてもらっていたり。
プログラムで配役を見た時は大丈夫?と心配になりましたが、実際の舞台では大丈夫どころか大役に応えている姿が見られて、ちょっとうるうるしちゃいました。

他の出演者の皆さんも、どなたをとっても本当に熱演で、しかも大作で長丁場でしたから、見てるだけのわたしの方が、なんだかすっかり疲れてしまいました。
でも、来週はまた元気に第二部を拝見する予定。
まだまだお楽しみは続きます。
多分来週も仕事方面では恵まれない日々を過ごすことになると思いますが、その週末に控える至福の時を頼みに頑張ろうと思います。





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最終更新日  2023.09.03 22:58:42
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