ウンとかスンとか mamatamの日記

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2026.06.14
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カテゴリ: 文楽
引き続き生写朝顔話の話です。

第一部と第二部の間には今回上演されない段が何段かありますので、その間の経緯をご説明してから第二部のご紹介に移ります。
深雪は駒沢次郎左衛門との縁組が進み、阿曾次郎とは結婚できないことに 絶望し、縁談の相手が実は阿曾次郎で、鎌倉に下り遊興にふける主君 を諌めるために 伯父の家督を継いで 名を改めたのだと知らずに、家出してしまいます。
次郎左衛門は鎌倉での役目を全うしますが、深雪は山賊に捕えられ、危うく遊女にされかけます。曲輪勤めを激しく嫌ったためまた山賊の元に連れ戻されたものの、助けを得てなんとかそこから逃げ延びます。

薬売りの段
浜松の城下で幟を立てて「笑い薬」を売る桂庵。

入れ違いに輪抜吉兵衛がやって来て、山賊から逃げた深雪を探しているので見つけたら知らせろと桂庵に命令して去っていきます。

浜松小屋の段
深雪は苦労を重ねたせいで目を泣き潰して盲目となり、朝顔と名乗って粗末な小屋で暮らしています。街道筋で三味線を弾いて露命を繋ぐ身の上です。
深雪の乳母の朝香は深雪を探して諸国を回り歩き、浜松にやって来ます。道で行きあった朝顔に深雪のことを尋ねますが、朝顔はその娘は数日前に川へ身を投げて死んだと嘘を教え、小屋に入ってしまいます。
朝香は深雪の母が娘のことを気にかけながら亡くなったと独り言をいいながら物陰に身を潜めます。
それを聞いた朝顔が小屋から出てきて、親不孝を嘆き泣き崩れます。すると朝香が姿を現し、深雪を励まして宿屋へと向かおうとします。
そこへ深雪を探す輪抜吉兵衛が通りかかり、深雪に気づいて連れ去ろうとします。朝香は気丈に仕込み刀で吉兵衛に立ち向かい、討ち果たします。しかし、朝香自身もも深傷を負い、自分の父で古部三郎兵衛という者が島田宿にいるので訪ねるようにと言い遺して、深雪に守り刀を手渡すなり、息絶えてしまいます。

島田宿笑い薬の段
島田宿で戎屋徳右衛門が営む老舗の宿屋は繁盛しています。女中たちは主人と、彼が近頃よく世話をしている盲目の女芸人朝顔のことを噂しますが、それを聞いた主人に嗜められます。
泊まり客の萩の祐仙は、女中から同宿の武士が大内の家臣の駒沢次郎左衛門と岩代多喜太だと聞き出し、女中に頼んで旧知の岩代を呼び出します。
岩代は主君の大内義興に遊興を勧めた玄蕃の一味で、義興を諌めた駒沢を快く思っておらず、祐仙から、駒沢に毒薬入りの茶を飲ませた上で殺害することを持ちかけられて同意し、祐仙は沸かしている湯の中に痺れ薬を入れます。

外出先から駒沢が戻ると、岩代が茶を勧め、薬入りの湯で祐仙が点てた茶を飲ませようとしますが、徳右衛門が現れ、宿の主人として、毒見をした上でないと飲ませられないと言います。
岩代は激怒しますが、解毒薬を持っている祐仙は自分が毒見をすると申し出、岩代も納得します。祐仙は解毒薬を飲んでから茶を飲み干しますが、痺れ薬が笑い薬にすり替えられていたため笑いだして止まりません。最後は笑いすぎで苦しさのあまり医者を呼んでくれと言い出す始末。笑い止まなければ殺すと岩代に脅されて、なおも大笑いしながら祐仙は逃げていきました。
この段でも、笑い転げる祐仙を表情ひとつ変えずに遣う桐竹勘十郎さん、そして、祐仙の止まらない爆笑いと、その合間に、登場する全ての人物のセリフと情景の全部を、お一人で語る竹本千歳大夫さんの義太夫の素晴らしさに、大笑いしながらも感動したわたしでした。

宿屋の段
駒沢が部屋に戻ってふと衝立を見ると、宇治で深雪に与えた朝顔の歌が書かれた紙が貼ってあります。

現れた朝顔を見ればやはり深雪と思われ、歌や身の上話を聞いて駒沢は涙を堪えます。
深雪が去り、同席していた岩代が去ると、駒沢は徳右衛門を呼び、もう一度深雪を呼び寄せてくれるように頼みますが、深雪は清水に出かけていったので、今夜のうちには呼び戻せないと言われます。駒沢はすぐに出立しなくてはならないため、朝顔に渡してほしいと深雪が明石で投げ入れた扇に書き付けをし、多額のお金と薬を言付けました。薬は明国の目薬で、甲子の年に生まれた男の生血とともに飲めばどんな眼病も即座に治る秘薬でした。
やがて出立の時刻になり、駒沢と岩代は出ていきます。
そこへ朝顔が戻ってきました。徳右衛門が預かった品物や金を渡し、扇に書かれた文字を読み上げると、そこには朝顔の歌と宮城阿曾次郎こと駒沢次郎左衛門という名が書かれていました。次郎左衛門の声が阿曾次郎に似ているように思えて急いで戻ってきた深雪は、やはりあれは夫だったかと、雨も降り出し危ないと止めるのも聞かずに、闇の中へ一人で飛び出しました。

大井川の段
深雪が降りしきる雨の中大井川にたどり着くと、駒沢たち一行は川を渡った後で、しかも、大雨のため川止めになったのでこれから渡すことはできないと言われてしまいます。あまりの不運に深雪は川に身を投げようとしますが、深雪を追ってここまでやって来た秋月家の奴関助と徳右衛門に止められます。
深雪は関助に浅香の死と、死に際に守り刀を持って父古部三郎兵衛を訪ねるように言われたことを話します。
その話を聞いた徳右衛門は、突然その守り刀を自分の腹に突き立て、自分が朝香の父古部三郎兵衛であると名乗ります。三郎兵衛には、若い頃、奥女中と密会した咎で手討ちになるところを、秋月弓之助に命を助けられた恩があったのです。
三郎兵衛は、実は甲子年生まれなので、自分の生き血と共に駒沢の残した薬を深雪に飲ませるために腹を切ったのでした。
薬を飲むと深雪の両目はたちまちのうちに開き、それを見届けた三郎兵衛はこの世に心残りはないといって、命を断ちました。

上演された演目はここで終了です。
このあと、深雪は関助と共に上方に向かい、駒沢次郎左衛門と再会し、親の許しも得て夫婦になるという、ハッピーエンドになるそうです。





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最終更新日  2026.06.14 21:25:25
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