うたたねの店

うたたねの店

2003/09/03
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昨日は書道のお稽古でした。

今月の字は、お盆休みにずっと書いていたので、気分的に完成させることができた。

お盆休み(8月9日~17日)は書道をせずにはいられない気分だった。人と別れたので、何かに向かっていないと、自分を傷つけそうだった。一日中書道をしていた。朝7時くらいから夜の12時くらいまで。

4日間くらい、ご飯を食べる以外はずっと部屋にこもって書いていた。姉には「すごいねぇ。頑張るね」と言われた。
事情を話していないので、彼女の目にはただ書道に目覚めた人のように映ったのに違いない。結局4日目くらいに、自分で納得をしてやっと筆を置いた。かなり肩が痛いことに気付いた。部屋は半紙で一杯で、黒々としていた。

お盆休み明けに先生に字を見てもらったら、とても驚かれた。
「ずいぶん頑張られたでしょう。」
気付かないうちに上達していたらしい。

それでも書道に情熱をかたむけたことは確かだった。

昨日は提出日だった。
お稽古の一時間、集中して清書する。
一本一本の線がとても書きやすい。随分たくさん書いたので手が覚えているのだ。それはとても気持ちがいいことだった。
懐かしいやらしみじみとした気持ちでお手本を見る。その時の気持ちを改めて思い出す。4つの字は、私の思いが染み込んでいる。紙を切ると血がドクドクと出てきそう。

先生は言う。
「書道は、道です。4字、それぞれ隣り合う字が互いに際立たせるように書くのです。一つの字を見ているだけで、人生がわかる気がするのです。ああそうだったのかと。」
先生の字は一つ一つの線がとても自然である。生きているみたいに。無駄な力が入っていない。筆が向かいたい方向に手を添えていくかんじ。

いつも書道をし終えると、
幸福感と同時にとてもせつない気分になる。
墨が半紙に吸い込まれる時に、自分の中の様々な感情が一緒に吸い込まれていくような気がする。悲しみも喜びも何もかも。


何かが上達する時というのは、気持ちが尋常ではないときだと思う。必死で何かをつかもうとして走りつづける時。思考回路が停止して、足がもつれてこけそうになりながらも走りつづける。
やがて出口が見える。それは入り口なのかもしれない。





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最終更新日  2003/09/03 01:41:57 PM
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