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2010年03月19日
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カテゴリ: 旅行記&里帰り
今回は、以前書いた、 楽しいレバノン (2009/9/1)、 楽しいフィリピン (2010/2/2)に続く、楽しいシリーズ第三弾になります。舞台は、


米国南東部のノースカロライナ州!!


きっかけは、あの マイケル・ジョーダン 氏が、NBA(全米プロバスケットボール協会)チーム・ シャーロット・ボブキャッツ のオーナーになったことです。このチームは、ノースカロライナ州にありますが、私もこの州に、長期出張で2~3ヶ月滞在したことがあり、これを機に、ノースカロライナをもっとメジャーにしたい。認知度を少しでも高めたいと思います。


アメリカ合衆国は、日本人にとって身近な国ですが、その関心は、ニューヨーク、カリフォルニア州、ハワイなどに集中し、東南部にある、ちょっと(かなり?)田舎なノースカロライナ州が話題に上ることは滅多にありません。

私自身、この地に長期出張が決まるまで、「ノースカロライナ」と聞いても、何のイメージも湧きませんでした。でも、来てみると、なかなか面白い土地でしたよ。


1.気候や植生が、関東地方とほぼ同じ

ノースカロライナの州都・ローリー(Raleigh)へ向かうフライトから下界を眺めると、いかにも温暖な土地らしく、ほっこりと「美味しそうな」大地が広がっています。どことなく、成田空港に似ています。



地面をみると、タンポポ、オオイヌノフグリ、カラスノエンドウ・・・関東地方で、3月下旬~4月上旬にかけて見られる野草が、ここにもありました。

この地で、4月、5月と、時が過ぎていくと、関東地方と同じく、どんどん気温が上がって、日差しも強く、やや汗ばむ陽気になります。ちなみに、この地の冬は寒く、降雪もあるそうで、四季がはっきりしています。

あとで調べると、ローリーは東京と同緯度にあることが分かりました。多くの日本人にとって、過ごしやすい気候だと思います。


2.何事にもトロい、だるい

ノースカロライナには、NYやLAのような大都会はありません。基本的に田舎な州なので、人々があくせくしておらず、時間がゆっくり、のんびり流れていきます。

人々の話し言葉もテンポが遅く、お店や銀行、郵便局に行ってもサービスが遅い、トロい!職員が時に大あくびしながら、だるそうに仕事しています。

とはいえ、皆がそうというわけではなく、ITや大学教育(特にMBA)の世界では、全米でも先進的な州なので、そこにいるエリートな方々(インド人など、外国人が多い)は、いつも忙しそうに、キビキビと立ち回っていますが、大学や会社を一歩出ると、途端に「だるい」、「トロい」世界に早変わり。


3.歩けない!!超クルマ社会

ノースカロライナでは、州都ローリーといえども、ろくな公共交通機関がありません。
一方で、フリーウェイは超・充実しています。渋滞もほとんど皆無で、クルマがあれば、それなりに便利な土地です。

誰もがクルマで移動することを前提に都市設計されているので、この街を歩いて移動することは、まず不可能。だいいち横断歩道がないから、道を向こうに渡れないし、首尾良く渡れても、フリーウェイの入口や出口に阻まれて、先に進めない。一方で、駐車場はバカでかい。そんなアメリカンな土地です。


4.みんな「南部人」

ノースカロライナで育った人は、自分は米国「南部」の人間である、というアイデンティティを持つようです。

この国における「南部」の意味は、南北戦争(1861~65)で南軍に属し、北軍に敗れた11の州を指します。その中に、ノースカロライナも含まれています。




5.食にこだわる♪

超大国でありながら、食文化に恵まれず、「アンチ・グルメの国」呼ばわりされる米国ですが、ここ「南部」は違います。彼らは、まるでアジア人のように、食にこだわるのです。

南部ではどの州にも、どの地域にも「名物料理」があって、レシピ本も多く出版され、人々は「俺たちの料理こそが一番美味い」と信じています。

南部で、メシが美味い土地として、まず思い浮かぶのがニューオーリンズ。フランスの影響を受けて独自の食文化が発達し、何を食べても感動的に美味しい。そしてテネシー州。ここも、他州の人から一目おかれるほどの、美味天国として有名です。

ノースカロライナにも、土地自慢の料理がたくさんあります。残念ながら、私の口には合いませんでしたが・・・。



6.軍人天国?

私はノースカロライナで、ITの現場で仕事したのですが、ここで知り合ったアメリカ人の同僚のなかで、もと軍隊経験者だった者の多さに驚きました。同じチームのなかに、ベトナム戦役に参加した者が二人いたりする位。




7.白と黒の世界?

ノースカロライナの人種構成は、欧米系白人(ヒスパニック含む)が60%強、アフリカ系黒人が35%程度、アジア人はほとんどいません。

私の率直な印象で言うと、人種間の貧富の差はたしかにありました。たとえば、ローリー近郊にCaryという、お金持ちの街があるのですが、そこはほぼ全部白人で占められていましたし、一方で寂れた田舎町とか、単純労働の現場に行くほど黒人が多くなる。

マクドナルドのアルバイトなどは、ほとんど黒人のお姉さんで占められていました。訛りもきつくて、「ビッグマック」を頼むのに「ビッグ・ メア ック!」と言わないと通じないとか・・・。

それでも、ノースカロライナは南部のなかで、一番マシな部類に入るようです。


8.スペイン語の地位

米国の共通語はもちろん英語。そして、スペイン語はすでに、この国の第二言語としての地位を確立しているようです。

・ノースカロライナのATMでお金を下ろすと、表示されるのは英語とスペイン語だし・・・
・またプリペイドの携帯電話を買っても、ついてくるマニュアルは英語とスペイン語だし・・・
・「セサミストリート」、「ドラ」など子供向け番組を見ても、英語版とスペイン語版が必ずある!


さらに面白いのは、レストランのメニューに使われる言語。

インド料理、中華料理、日本料理といったアジアの料理は、メニューが英語で書いてあります。そうしないと、地元民が理解できないから・・・。

でもメキシコ料理とかに行くと、メニューはたいていスペイン語のみ。英語が書いてないぞ!!ということは、地元民は誰でも、料理をオーダーするだけのスペイン語能力を持っているのかな?あるいは、スペイン語を読める客しか相手にしてないのかな?


9.最後に、忘れえぬ人・・・

ローリー近郊の、中華料理屋のバイキングに行った時のことです。

私は料理置き場から中華風の焼きそばを取り、そのまま、自分一人で食べていました。
その後、とても立派な体格(ウェスト120cmくらい?)をした、中年の黒人女性が中華風焼きそばを取り、私の近くの席に座りました。

その女性はとてもフレンドリーで、この辺では珍しいアジア系の顔をした私に「Hi」と、親しげに声をかけ、楽しい雑談がはじまりました。しかし次の瞬間、私は目を疑いました。例の女性が、

焼きそばにサウザンアイランド・ドレッシングをかけている!!

しかも、ドボドボと注いで、最後にはドレッシングの海のなかに、焼きそばが浮いてる状態に!!



その女性はにっこり笑いながら、「こうやって食べると、美味しいのよね♪」と言いながら、完食。

その無邪気なスマイルを見て、私はアメリカという国が、以前より好きになりました(味覚は信じ難いけどね・・・)。ノースカロライナに来て良かった♪


おしまい





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最終更新日  2010年03月19日 08時06分26秒
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Re:楽しいノースカロライナ(03/19)  
junshi.yaginuma  さん
いつの間にかホーネッツがなくなってボブキャッツになっていたんですね・・・

僕はバスケ部だったので学生時代はNBAもよく観ていたんですが、最近はすっかりご無沙汰です。
ブルズが最強で、ジャズにジョン・ストックトンとカール・マローンがいて、マジックにシャックとペニーがいて、そんな時代のまま止まっています。 (2010年03月19日 13時15分44秒)

Re[1]:楽しいノースカロライナ(03/19)  
manachan2150  さん
junshi.yaginumaさん
>いつの間にかホーネッツがなくなってボブキャッツになっていたんですね・・・

ホーネッツは2004年に、ニューオーリンズに行ってしまいました。その代わり、シャーロットにボブキャッツが設立されました(すげー弱い)。

「スズメバチ」(Hornets)が「ヤマネコ」(Bobcats)になったわけですね。いずれもノースカロライナらしい。

中途半端に田舎な州なので、大リーグのチームはありません。プロスポーツといえば、辛うじてNBAのボブキャッツのみ。この州で一番人気のあるスポーツといえば、「大学バスケットボール」です。

ノースカロライナ大学が、ものすごい強豪チームなので、これが唯一、全米で「天下をとれる」スポーツなのです。決勝戦には、10万人が街に繰り出して応援したこともあります。

あのマイケル・ジョーダンもノースカロライナ州出身ですしね。 (2010年03月20日 06時43分24秒)

実はすごい州かも  
manachan2150  さん
余談ですが、ノースカロライナでは、伝統的にタバコ産業が強い。

日本でも知られる「ウィンストン」も「セーラム」、いずれも同州の都市名です(Winston-Salem)。

IT産業も実は強くて、BIツールの大手・SASや、LinuxディストリビューターRedhatも、いずれも同州ローリー都市圏に本拠を置いています。

同州最大の都市・シャーロットはニューヨークに次ぐ、全米二位の金融産業集積地。一時期ほどの勢いはないけれど、まだ健在。

米国のなかでは、発展途上の東南部にあって、ノースカロライナは希望の星です。人口も順調に増えており、世界経済における中国やインドの位置づけに近いかも。

(2010年03月20日 07時18分54秒)

Re:楽しいノースカロライナ(03/19)  
Wake up from the public brainwashing! さん



https://benjaminfulford.net/
(2022年12月15日 12時27分14秒)

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