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『お疲れ様』うす雲の広がる西の空。霞がかった夕日がプカンと浮かぶ。まるで、すりガラスの向こう側からこちらを覗いているような夕日。「お疲れ様」と心の中でつぶやけば暑かった夏の一日が幕を降ろすかのように雲のカーテンを閉めた。仕事帰り。津波に押しつぶされた工場や鉄骨だけのガススタンド跡がまだまだ点在している海沿いの道。わたしはわたしにも「お疲れ様」と言ってあげた。
2013.11.27
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『彩飾の町』光線が植物のホルモンを刺激して臆病な彼女たちの心を解放します。秋の化学変化は七色のお化粧。照れ屋さんな彼女たちの心の色。色鉛筆で描きつぶしたようなグラデーションの草のだったり、油絵の具で塗られたような庭木だったり、いつもの町が色とりどりの色彩に染まります。遠く山々も落ち着いた感じの着物をまとったご婦人のように気高く華やかです。そして鮮やかな着物の柄の上を、ゆっくりと大きな雲の影が流れていきました。わたしは深呼吸を ひとつして、この季節を味わいながら歩いています。
2013.11.21
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