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2025.01.21
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カテゴリ: ライトノベル




​​ 小説「ゲノムと体験が織りなす記憶」 第 7 話 ​​




「さてと、鳥居をくぐるよ」


リョウはそう言って立ち止まった。


「わたしを試しているのね。見てらっしゃい」


マリはリョウを横目で軽くひとにらみすると


鳥居の前で立ち止まり一礼して参道へ一歩足を踏み出した。


真ん中を避けて端を・・・


「マリ、分かってるねえ、感心感心」

「ちゃんと作法どおりでしょ」

「ああ、ちゃんとしてる。ところで、この神社は古いって言ったよな。だからなのか、ここに祀られている御祭神は『神話』に登場する神々だって聞いたことがある」

「それはこの看板?ここに書いてあるんでしょ」

「それはね『制札』(せいさつ)って言うんだよ。どれどれ、昔見たことあるんだけど・・あった。


まず名前は、早吸日女神社(はやすいひめじんじゃ)な。


主祭神は、八十枉津日神(やそまがつひのかみ)、大直日神(おおなほびのかみ)、住吉三神(底筒男神(そこつつおのかみ)、中筒男神(なかつつおのかみ)、表筒男神(うはつつのおのかみ)、大地海原諸神(おほとこうなはらもろもろのかみ)をお祀り申し上げている。 うん?住吉三神とあるが、名前は四つ?
良くは分からんが、なんせ紀元前66 7 年創建だから由緒あるんだろうな」


「確かに由緒ありそうね。ところで作法の事だけど、 我が家ではね、おじいちゃんの家は大昔から仏教一筋だったんだけど、曾祖父が、ある神社のお嬢様を見初めてお嫁さんに来てもらってからは神社の方も大事にするようになったの。だから私の作法は一応正しいはず」


「えー!・・・」

「どうしたのよ、素っ頓狂な声出して!」

「だってよ、あまりにも似てるからさあ、俺んちと」

「どういうふうに?」


「だから、俺んところも約800年前、近隣の砂浜に一遍上人ご一行が上陸、村の人達とこれを歓迎した時から念仏を称えるようになったんだけど、ちょっと一息入れさせてくれ・・・」


マリの話には流石に驚いて、手水舎で手を清めてから飲料用の湧き水を飲んで息を整えた。


「それ以来ずっと仏教一筋だった。(こでマリを見た。マリも驚いたように目を見張り、頷いた )

けど、俺んとこも、そっちと同じように俺の母方の曾祖父にあたる爺さんが、ある神社の娘と恋に落ちて嫁にもらったっていう、

それを知って以前俺、確かめたんだけど、その神社の若い宮司さん、俺よか若干年上だったが『ああ、宮〇さんの御親戚の方ですね。祖父から聞いていました。当時としては非常に珍しいことでしたでしょうから、かなり長い間、噂になっていたようですね』だと・・・」


「えー!ちょっと、これって激レアな話じゃない?」

「ああ、間違いないな」


すると、俺を振り返ったマリが、何だか嬉しそうにしてて・・・


「あたしたち、やっぱり縁があったってことじゃない?」

「・・・・・さて作法通りお参りしようか」

「あれ、無視なの・・・」

「いやいや、俺だってそう感じてたさ」

「ふん、怪しいもんだわ」

「まあ、そう言うなよ」


と、リョウがマリの肩に手を置き異常接近を試みようとした、その時!


せきばらいする声が人気のない境内に響いた。


声のした方を見ると、知った顔だ!


急いでお参りを済ませて帰ろうとした、またもその時!


「この罰当たり者が・・・」


​​やっぱり、あの先輩の声だった。






いつも有難うございます。​​


​​
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最終更新日  2025.01.21 17:19:32
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