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2003年01月18日
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「ほんのしばらく前と比べると、わたしたちは今日、豊かな世界に住んでいる。……理論上は……すべての人に十二分の食糧がある」。世界保健機関の調査報告はこう述べている。もしそうなら、栄養不良を引き起こしている真の問題は何だろうか。
 「問題は、食糧が均等に生産も分配もされていないことにある」と、WHOは述べている。「土地の肥沃な発展途上国において、貧しい人たちが、あふれんばかりの収穫物や穀物が現金のために輸出されてゆくのを、ただむなし手で、またお腹をすかせてながめていることが余りにも多い。少数の人に短期的利益が及び、大勢の人に長期的損失となっている」。国連食糧農業機関(FAO)が行なった最近の調査によると、地上の『5分の1の最も富んだ人々が肉や魚の45%を食べ、5分の1の最も貧しい人々はわずか5%しか得ていない』のが現状である。
 一方、「満足な教育を受けられず、正しい情報を入手できないことも、栄養不良の原因となる」と国連児童基金は述べ、さらにこう付け加えている。「情報戦略や利用しやすい質の高い教育プログラムがないと、人々の関心を高め、能力や行動を改善して栄養不良と闘うことができない」。同時に、食物が不足すると、やはり健康を損ない、良い教育を受ける能力が低下する。またしても悪循環が生じる。

 挫折を感じさせるそうした障害にもかかわらず、この分野の専門家の中には、楽観的な見方をしている人もいる。例えば、FAOの事務局長ジャック・ディウフは次の希望を言い表わした。「わたしは、あらゆる男女子どもが来る日も来る日も十分な栄養と安全な食物を得られる世界を夢見ている。そこでは、ひどい貧富の差は縮まっている。差別ではなく寛大さが、内乱ではなく平和が、環境悪化ではなく持続可能な開発が、人を衰弱させる絶望感ではなく繁栄がある」。
 しかしすでに考えたように、そうした希望を実現するには、食糧の生産や分配を増やす以上のことが求められる。他の人に対する公正で利他的な関心が広く行き渡らなければならない。しかし、そうした高潔な特性は、現代の商業主義の特色ではない。
 地上から貪欲、貧困、争い、利己主義などの巨大な障壁を排除し、栄養不良を一掃することができるだろうか。それとも、これはとうてい果たし得ない夢なのだろうか。

「飢えや栄養不良の排除は、論理的には実現可能である。資源はある。問題は……全国的に、また国際的に一致した行動を取ることだ」。―世界保健機関





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最終更新日  2003年01月18日 11時10分34秒
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