歌舞伎座で「能と歌舞伎」という催しがあった。
能
松風 見留
シテ松風:観世 清和 ツレ村雨:観世 芳伸 ワキ旅僧:森 常好
笛:一噌 仙幸 小鼓:大倉 源次郎 大鼓:亀井 忠雄
後見:関根 祥六 地謡:野村 四郎
歌舞伎
村松風二人汐汲
松風:坂東 玉三郎 村雨:中村 福 助
長唄:杵屋 直吉 杵屋 勝国 社中
囃子:田中傳左衛門 社中
歌舞伎座でお能を観るのは初めてやし、今の建物ではこれが最後かなあ。
舞台に黒い布を敷き詰め、檜の橋掛かりと本舞台を設置。一ノ松から三ノ松まで置かれ、後ろには老松が描かれてる。
柱はないけど、吊り屋根もあった。
最初にプログラムには書いてない、仕舞「橋弁慶」が上演された。
男の子が牛若丸を勤めてて、斬り込みの場面もあってわかりやすかった。
橋弁慶は、お能、歌舞伎、文楽やったら、文楽が一番好きや。なんといても牛若丸が所狭しと飛び回れるのは人形ならではやからなあ。
次にお能の「松風 見留」。1時間15分ほどあったけど、見飽きることはなかった。
「見留」とあるのは、ほかに「松風 戯之舞」というバージョンがあるからみたいや。
情熱的な姉の松風と、理性的な妹の村雨。
行平の形見の長絹と烏帽子を身にまとう場面では、舞台の上で後見さんが糸切りはさみで留めてある糸を切り、前あわせのところを針と糸で縫いとめるのにはびっくり。
磯辺の松を行平だと思って抱きつこうとする松風に、村雨が「あさましや」と制止する場面など、心を打たれた。
3階席からお能を観ることはめったにできない経験やろうなあ。
30分の休憩の後、歌舞伎の「村松風二人汐汲」。
これは30分ほど。能舞台は取り払われ、所作台が敷かれてる。
玉三郎さんはほんまにきれいやなあ。ただ、福助さんの村雨はあんまり冷静には見えんかった。
玉三郎さんが汐桶を置くと「コトン」いう音やけど、福助さんは「ゴトン」やもんなあ。
長唄もお囃子もよかった。
でもいくら玉三郎さんでも、私には「松風」はお能のほうがおもしろかった。
お能もおもしろいなあ。お能まで手を広げるとお金も時間も大変やろうけど。
能と歌舞伎を、こんなふうに一緒に観ることができてええ機会になった。
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