星の髪飾り

星の髪飾り

2007/11/26
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「僕は京子ちゃんの靴をプールに隠しました。 太郎」

「僕は多希子ちゃんの机に炭を積みました。 広隆」

「僕は洋子ちゃんにチビ、貧乏と言って裏山で泣かしました。 治夫君と二人でやりました」   

「僕は香代子ちゃんのランドセルに雑巾を詰めました。 広隆」

「ふう・・・ほら!出しなさい!隠したのを!」

いつか銀杏の木の下で湧いた笑い声が、福沢の鼓膜を揺すぶる。

「僕は京子ちゃんの給食袋に蛙を三匹入れました。 呆れた!」

「先生!女の衆も上履きに悪戯したに!卵の殻が混ざった糊がつま先に詰まっとる」

「授業の後、男子は職員室に来るように!」                 

福沢はそう言うと、窓ぎわの席で手に付いた糊をやっきになって取りはじめた少女を、ちらっと見た。


「靴下がきたねえー」と広隆が舌打ちをした。 職員室で横一列に並んだ男子は七人。 他の学年教

師は傍らで小さな拍手を送りながら、厳粛なお叱りを眺めていた。 

職員室を出た竹馬族が、肩を落として下駄箱にやってきた。

「見ろよ広隆、これ」

下駄箱の上に貼られた画用紙を太郎が指した。   

「バカか、あいつ等!」

突飛な仕返しに降参した竹馬族の笑い声は、職員室にも届いた。

(次は本物のシュルケンが飛ぶでね)               

 北風に運ばれた葉っぱが一枚、スノコの上で遊んでいた。 

                       photo by kitakitunejijiさん


        次回 「初恋」





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最終更新日  2007/11/26 09:20:41 AM コメント(9) | コメントを書く


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