名作落語大全集

名作落語大全集

2026.08.03
XML
カテゴリ: 落語

【粗筋】

 離婚したことを回りに知らせずにいてトラブルも起こる。そこで結婚式のように、離婚式をやろうという業者が出来た。招待状を受け取ると悩む。

「何を着て行けばいいのかしら」

「お葬式じゃないから洋服にするわ」

「ワンピースなの」

「いいえ、当然セパレーツでしょう」

「お祝いは幾らかしら」

「お祝いじゃないわよ」

「じゃあお香典なの」

「やっぱりお餞別でしょう」

「何て挨拶するの」

「おめでとう、ではないわね……ご愁傷様……」

「そうね……この度はどうも、とんだことで……」

「やっぱりお葬式ね」

「さぞかし、さっぱりなさったでしょう」

「お風呂上りね」

 本番は仲人の挨拶、二人の馴れ初めから離婚に至る経緯までなので、かなり長い。乾杯は水杯、料理は犬も食わないような物、鯛の御頭無し、切り干し大根、デザートに湊川の菊水煎餅……これは楠公父子の別れに因む。友人代表の挨拶で、旧婦の友人は旧郎の悪事をあばき、旧郎の友人がそれを否定するので、一触即発の空気に……旧婦の挨拶で、喧嘩にならぬよう、「私が至らぬばかりに」と言うので、旧郎が「とんでもない、よくやってくれていた」と言い出した。互いに相手をかばって、これではなぜ離婚するのか分からない……というので離婚式を辞めて宴会に……集まった友達が涙を流す。

「夫婦の情にもらい泣きですか」

「いいえ、うれし泣きです。今度は杯に本物の酒が入りますから」

【成立】

 芝山まじめ作、桂米丸が演じた。

【蘊蓄】

 谷崎潤一郎が他に女を作った時、佐藤春夫は谷崎の奥さんに同情、面倒を見ていると子供まで佐藤の方が父親だと思うようになる。「秋刀魚にがいかしょっぱいか」の「秋刀魚の歌」はその心情をうたったもの。やがて谷崎と離婚して佐藤と再婚するが、新聞広で広め、式は離婚式から結婚式を続け、谷崎が媒酌人を務めた。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2026.08.03 05:51:57
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

越智 健

越智 健

Favorite Blog

落語ドマーニ ざび88さん

2004~2013 佐藤晋さん
大栗のネタ帳 大栗之真さん
山口良一的ココロ あほんだらすけさん
毎日を楽しもう KYMさん

Comments

落語愛好者@ Re:落語「は」の88:浜野矩随(はまのまさのり)(02/08) 読みが違っておりますよ。 浜野矩随は「は…
ヌ−ベルハンバ―グ@ Re:落語「ね」の14:猫忠(ねこただ)(09/24) 初めてコメントさせ頂きます。 六代目・三…
名無し@ Re:落語「と」の86:とろろん(05/12) 「デロレン左衛門」は「デロデン祭文」では…
モルモタマ@ Re:65:油屋猫(あぶらやねこ)(10/21) これは小咄で、桂米朝が小咄ばかりを演じ…
背番号のないエース0829 @ 日比谷公園 「日比谷焼き討ち事件」に、上記の内容に…

Freepage List


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: