【粗筋】
効能を述べ立てて惚れ薬を売り歩く男、呼び入れてみると、
「お前さん、徳さんじゃないか」
「へえ……お久しぶりで」
「惚れ薬で、どんな女も思いのままのように言っていたが、お前さんの女房は化けべそって言われていたじゃないか……どうなっているんだい」
「はい、商売ものは決して手をつけません」
【成立】
昭和の頃、枕で聞いた記憶がある。
【蘊蓄】
化けべそは化け物べそをかいたような顔という意味。
惚れ薬は「イモリの黒焼き」が定番。上野・鈴本の近くに「本家」「と「元祖」があったと桂米朝が述懐しているが、今世紀初めには御徒町駅に向かう途中に一軒が残っていた。ちゃんと見ていないので今どうなっているか分からない。

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