【粗筋】
播磨の国に父親と子供2人が暮らしている家があった。子供は10歳の兄と8歳の妹。父は細工が上手い職人で、京都から5年の年季で招かれる。これが一家を支えているので、父親は村の長に子供を預けて仕送りをする。5年別れることになり、兄は硯、妹は鏡を土産に頼む。
父親は京に上り、初めての大晦日、夜中に尺八を聞く。その音に乗って子供が自分を呼ぶ声が聞こえたような気がする。翌年、同じように子供の声が聞こえるが、「苦しいよう」と言っている、その翌年には「早く帰って来て」、4年目には「硯も鏡もいらない」という声。
年季があけて村に帰ると、京へ出た2年目に二人とも風邪をこじらせて亡くなり、裏庭に埋めたと言われる。
その年の大晦日、村に虚無僧が現れて尺八を吹く。招き入れて話を聞くと、4年前にここで2本の竹をもらって尺八を作り、大晦日には毎年京都で吹いていたという。
頼んでその竹の生えていた藪で尺八を吹いてもらうと、「掘って掘って」の声が聞こえる。掘ると子供の遺体が出て来た。病気の妹を医者へ連れて行こうとして、崖から落ちで亡くなったのだと分かる。そこで除夜の鐘がゴーン。
「ああ、除夜の鐘もしゃくとはち(尺と八、百と八)」
【成立】
播磨の民話を三遊亭円窓が一席に仕立てた。

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