音楽三昧+α

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2023.05.13
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テーマ: ジャズ(207)
カテゴリ: ジャズ
チェット・ベイカー.jpg

 1988年5月13日(金曜日)、オランダのアムステルダムのホテルの窓から転落し、謎の死を遂げたチェット。未だ人気を誇る、最後の感動的ライヴ。

 謎の死から6年、未だ人気を誇るチェットの、最後の感動的ライブ
 チェット・ベイカーのトランペットと歌には麻薬にも似た危険な魅力が潜んでいた。1988年5月13日(金曜日)、オランダのアムステルダムのホテルの窓から転落して、謎の死を遂げたチェットーー。ジャズに生き、ジャズに死んだチェット・ベイカーは今や伝説の彼方の人となったが、あれからもう6年にもなるというのに彼の人気は衰えを知らない。その後も、生前に彼が残した演奏がぞくぞくとCDになって陽の目を見ているし、最近では彼の写真集なども出版された。もともとチェット。ベイカー(1929年12月23日、オクラホマ州イエールの生まれ)といえば、50年代のウエスト・コースト・ジャズの全盛期に彗星のごとくに登場して、そのハンサムなマスク、クールなトランペット・スタイルと女心をくすぐるような独特のボーカルで人気を集めたモダン・ジャズのスター・プレイヤーだった。その頃彼が吹込んだ『チェット・ベイカー・シングス・アンド・プレイズ』とか『チェット・ベイカー・シングス』といったアルバムはモダン・ジャズの人気を広める強力な武器になったほどよく聴かれたものだ。チェットがか細い声でムーディに歌う「マイ・ファニー・バレンタイン」や「アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ベリー・ウェル」に胸をかきむしられ、恋心を駆り立てられた――というファンは少なくない。なかでもチェットのボーカルは女性のファンの間で一層人気が高かった。そういうチェットの人生は、波乱に富んでいた。麻薬にむしばまれた肉体、ジャズを演奏することへの捨て切れない情熱、チェットは好、不調を繰り返しながら、最晩年は彼の生涯で最も高い芸術性を発揮する絶頂期を迎えていた。その頃、チェットはブルース・ウェーバーが制作した白黒映画『レッツ・ゲット・ロスト』にも主演して、自らの人生をふり返り、伝説のジャズマンのドラマチックな生い立ちを自ら演じた。同じ頃、チェットは彼の人生で”最高”のコンサートをドイツのハノーバーで開いた。それは、チェツト・ベイカーのトランペットと歌を中心にハノーバー交響楽団やNDRビッグ・バンドなどが共演するというぜい沢な企画だつた。そしてこの日、チェットは、よほど幸福だったとみえて、得意の「マイ・フアニー・バレンタイン」を2度も歌い演奏した。彼は、この日がファンを前にして演奏する最後の晴舞台となることを予期していたのだろうか? トランペットと歌に魂をのり移らせて、チェット・ベイカーは、2週間後には命を断ったのである。今月のCDは、深い感動を呼ぶ彼の最後のコンサートのライブだ。(児山紀芳)
 オール・ブルース(All Blues)
 マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)
 サマー・タイム(Summertime)
 イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ(In Your Own Sweet Way)
 アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥ・イージリー(惚れっぽい私)(I Fall In Love Too Easily)
 アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ベリー・ウェル(あなたなんかいなくても)(I Get Along Without You Very Well)
 テンダリー(Tenderly)
 マイ・ファニー・ヴァレンタイン(アンコール)(My Funny Valentine)
  チェット・ベイカー(tp、vo)
  NDRビッグ・バンド(18人編成)
  ディーテル・グラビッシュニッヒ指揮/ハノーバー交響楽団
 録音:1988年4月28日、フンクハウス(放送局)・ホール、ハノーバー
 解説:吉村浩二
 ENJA(クラウン・レコード) FRCP-30370
 購入年月日:1995年8月16日(CDクラブ)





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Last updated  2023.05.13 11:14:10
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