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2018年11月11日に実施されたいわゆる「新テスト」の「試行調査」の解答解説です。追記2019/12/07この記事は「理科教育アドベントカレンダー」に参加させていただいております。12/25まで毎日理科関係のブログが更新されるという面白い企画です。ぜひご覧くださいね。過去記事ではありますが,高校で教科教育をするなら入試問題の研究は必須です。入試問題には「今求められている力」が隠れているからです。予備校や参考書などでも分析していることがありますが,自分でやって,授業にフィードバックしてはいかがでしょう。化学基礎の解答解説はこちら問題などはこちらから(2022・12月追記 大学入試センターのページが移動していたのでリンクを貼りなおしました。)昨年の試行調査はこちら1,2年生で今後、新テストを受験するであろう人はもちろん、3年生でもうすぐ受験の人も、同じような方針が見える可能性はあるので試行の対象校じゃなかった人も必ず解いておこう。特に3年生は「試行調査と被らない部分がセンター本番で出るかも?」という考え方も必要。おそらくほとんど同じ内容の問題、というのは直近のセンターで出ることは考えにくいからね。では見ていきましょう。第一問、ボンベはブタンだよね…というのを知らないと、ビビってしまう問題。よく表や文章を読んで対応しよう。ここで、今後のテストにあるかもしれない、まさかの「救済措置」の存在。問1を間違えたまま進んでも、計算が合っていれば得点できる、という仕組み。まさに、「思考力を見る」テストにはなっていてありがたい気もするが、自己採点の大変さが生まれそうな気もする…第一問後半、序盤の反応速度で心を折っていくスタイル、やめていただきたい。表で地道に解いていく練習できていないとつらい。問3は、グラフを書いてしまおう。問4こそ、グラフ書かなくてもわかりそうだが、念のため書くようにすれば、「比例の傾き」の凡ミスは防げるかな…分かっている人は時間かけたくない場所。さらにボリューミーな第一問は、問題稼ぎの問5同位体(謎問題)と、イオン化エネルギーの問6(定番問題)は瞬殺。問7も時間をかけたくない。「両極が銅なので、陽極は溶けるはず」というのが頭にあれば、即決できる問題ではある。そういう点では、あまり良い問題ではないかも…第二問は比較的オーソドックス。しかし、反応自体はあまり見ないものなので、慣れない人は苦戦する。弱酸の遊離と、気体発生の関係、亜硫酸と二酸化硫黄あたりをちゃんと関連付けて理解しておく必要があるか。問2の捕集装置も、ちゃんと見る訓練をしておこう。問3は、秒殺できるように、酸化還元かどうかはすぐわかってほしい。後半でまた読ませて殺すスタイルだが、負けちゃならん。というか、まともに読んでたら時間が足りない。少なくとも問4,5は流し読みで解ける。あとは、文と表をある程度理解しないと問6は解けないわけだが、下線部(c)をしっかり読んで、前後の文脈との矛盾を選べばよい…って、現代文か???第三問も題材はオーソドックス、だが、生成物じゃなく反応物を聞くあたりがクセ強め。大問としては簡単なとこなのでさっと解いてしまいたい。とはいえ、式(3)(4)あたりはあまり見ないので、周囲の文章のヒントをつかむ必要もある。第三問後半も読ませてくる。ちょっとひどいつくりじゃないですかね…アセトアミノフェン絡みなんてほとんど知らないと思うので、フェノールとアニリンあたりの知識で何とかするしかない。問4は、実験生徒の気持ちになってシミュレーションすればよい。問5の「収量」も、定番ではあるが経験がないとイメージしにくい。高校時代から、ある程度課題研究的な実験の経験があれば、ここは早いかも。座学ばっかりだと厳しい。第四問前半、よく2次試験であるようなグラフで憤死しそうになるががんばろう。ビビらずに進めば、グラフはほとんど使わない。問1のヘンリーは基本。練習しておこう。問2aの電離定数は簡単だが、bの処理は似たような問題の経験がないとつらい。グラフから、「ヒントになりそうなのはpHしかない」、という事に気づければ、右辺の邪魔な項を消すという考えに至るが…ハードルは高め?第四問後半、対数の扱いになれないと、とっつきにくい。対数表なんて、使ったことない人も多いんじゃ…?シンプルに、解答例のようにできればいいが、たとえば別解のようにやっていくこともできるけど、時間がかかる。サッと解けるようになるには、数学で対数になれておくべき。それを科学の試験でも要求するとはね…問4も対数軸なんて使って、対数押し半端ないが、問題自体は簡単。状態図の問題で慣れていればスムーズ。やっときた第五問、多分、全国の多くの皆さんが残り時間との勝負になっている。そんな時にアルギン酸がくるわけだから、いくら何でも…(人工いくらにもアルギン酸は使われます)焦らず読んで、コロイド分離にたどり着けば問1はクリア、問2は分子模型でグルコースなど作って訓練していれば早い。そうでないと間違いそう。問3はすぐできる。問4も、アミノ酸の問題を十分にやっていればすぐできるんだが…曖昧で適当に選ぶとやられてしまいそう。と、いうわけで、化学の試行調査でした。どう考えても、実際のテストがここまでの地獄のようなテストにはならないはずです。平均点が大変なことになります。何といっても読ませすぎです。おそらく実際は、もう少し読ませる部分を減らして、比較的単純な選択問題も入れるでしょう。正解が複数ある選択問題、というパターンも出てきそうです。(そうしないと、ただ問題を減らすと1問の配点がでかくなるので)また、計算も増えそうです。第一問のような、数学の問題のように四角に数字を入れるタイプになっていくかもしれません。(正確性が問われる)とりあえず、今後やっておきたい対策としては、「現代文」「対数・指数」→他教科もちゃんと頑張ろう「課題研究的実験」→授業内外で、計画→予想→実験→考察というような流れをやっておこうこのあたりがキーになりそうです。サー大変だ…
2018.11.14
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2018年11月11日に実施されたいわゆる「新テスト」の「試行調査」の解答解説です。まずは化学基礎。「化学(基礎じゃない方)」も近日中に更新します。問題等は、こちらから閲覧できます。(2022・12月追記 大学入試センターがページを移動させていたのでリンクを貼りなおしました)1,2年生で今後、新テストを受験するであろう人はもちろん、3年生でもうすぐ受験の人も、同じような方針が見える可能性はあるので試行の対象校じゃなかった人も必ず解いておこう。特に3年生は「試行調査と被らない部分がセンター本番で出るかも?」という考え方も必要。おそらくほとんど同じ内容の問題、というのは直近のセンターで出ることは考えにくいからね。では見ていきましょう。第1問から読ませてくる問題でビビるが、あせらずやろう。中身はたいしたことなし。問3の成分表示もビビるが、日ごろからこういうものに目を光らせるのもいいかも。第2問の極性と酸化数については、授業でしっかりやってない人でも、読めばわかるようにはなっている。けど、苦手意識がある人はあきらめムードが出そう。グラフは、慌てず電子と物質量比。ビタミンC,なんてのにも惑わされずに。第3問も、いかにも新テスト感がある。一回くらい実験やってないとイメージがわきにくく、きつそう。序盤の、「おおよそどれくらいか」なんてのもイメージできないととっつきにくい。「何倍薄める」も、慣れないと処理できないかも。中和滴定そのものの計算がないのも意地悪。今後のテストでは、大幅な誤差が出たデータの処理や、実験失敗に関わる改善方法など、出題されていくのかもね。以上、難易度自体は高くないものの、文章をちゃんと読んで処理できるか、イメージできるか、というのが問われる。授業である程度「予想→実験→考察」という流れをやっていないとキツイ。また、理論の分野も、丸覚えでなく考えて理解する訓練を日ごろからしておこう。もちろん、日常の化学的事象も常に気を付けて置く癖が必要。とはいえ、実際の化学基礎新テストは、もう少し読む量を減らさないときついかな…という印象。
2018.11.12
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たしかにばいきんまんは不愉快な思いをしているので、いじめ、という側面もあるかもしれません。ただ、ばいきんまん自身が悪いことをしている点、また、アンパンマン世界に警察のような存在があまり見えないところから、あんぱんまんが一定の「悪いことをしたものにペナルティを与える」存在という権限を持っているのでしょう。悪いことした人が警察に捕まって、「いじめられた…」なんて言っても、いやいや違うだろ、となるのと同じです。さて、ばいきんまんは菌であれば、菌は菌糸を伸ばしていろいろな形を作ることができます。キノコは子実体とよばれるもの。もしかしたらばいきんまんもそのように菌糸が伸びて形成されているかもしれません。カビも菌類。ばいきんまんも胞子をまいて増える能力があるかも。いや、ばいきん城自体が巨大な子実体、菌の本体で、そっからばらまかれているのがばいきんまんという胞子のようなものなのかも。それなら毎回負けているばいきんまんはそこで消滅していて、新たなばいきんまんが毎回悪いことをして、でも前のばいきんまんがやられたことがちゃんとわかっていないから毎回同じようにやられてしまう、というパターンになるのでは…
2018.11.01
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