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旦那は日曜日は出勤なので、何かするなら土曜日しかないなぁ、と思っていた。木曜日から彼は休みなので、木曜の夜、「土曜何するの?」と聞いたら「朝早くから、ひさ子マミーとリタのところと、礼子さん家に行って、夜は(学会の)ミーティングがある」とか言い始めた。ゆーゆーが生まれるまでは別に良かったが、去年もそう、この赤の他人の家を回るっていうのは面食らうのだ。母の日父の日の学会のミーティングなんて殆ど人が来ないって言うのに(アメリカではそういう日に家族と過ごすのは常識)、この男はミーティングに行くとか言い出すのだ。私はポツリと「晩御飯食べに行きたいな」と言った。何も気を利かせない彼に言えた唯一のわがままだった。「じゃ~、金曜の夜にエクセサイズに行く予定だったけどそれを今夜に引き上げて明日晩御飯行こうか」やっぱり晩御飯でさえも連れて行こうと思っていなかったこの男にむっと来たが一応申し出たので「それでいいよ」と返しておいた。***金曜日は彼は朝から東奔西走で、グロッサリーショッピングに行って(頼んでないけど買い物が好きな彼は勝手に行く)他人達への花を買い込みに街に来た。その中の一つはうちのオフィスのジェーンに渡すもので、ゆーゆーと彼はそのうちうちのオフィスにジェーンに花束を渡す為にやってきた。ジェーンはとても喜んだ。喜んでいる彼女を見て私もうれしいのだ。彼女はうちのオフィスのMother的な存在なので、感謝の気持ちは一杯なのだ。私は彼女を好きだ。その後3人でオフィスを出て彼らを送りに行った時に「じゃー、今日の晩御飯はあそこのステーキが食べたいなぁ」と言うと「え~、ステーキ~…。センターシティーは駐車するの大変だし~」とぶちぶちと言いはじめた。「じゃー何か考えて連れてってよ。仕事終わるまでまだ時間あるし…」彼はう~ん、と言いながら取りあえず私達は別れた。***その後彼が私を職場まで車でピックアップしに来ると「晩御飯行くんでしょ?どこ行くんだっけ?」とまた聞いた。「考えなかったの?」「忙しくて俺疲れてんの。そんな時間無かったよ」「じゃぁ私が言ったところで良いよね?」「金曜の夜だしパーキング大変なんだよね~」と泣き声みたいなのを出して言い始めた。そのうち「ねー、もう込んで大変かもしれないからさーゆーゆー連れて歩いていってくんない?俺パーキング探して運転するからさー」というので「ね、まだ6時にもなってないよ、大丈夫だよ?」「分かんないから降りてよ~」とレストランから随分離れているところで降ろそうとした。行きたくないっていうのがありありで私の体の力が急に抜けた。もし計画性とかそういうのがあったらこういう対応にはならないのだ。母の日だからディナーに行こうっていうんじゃなくて、私が言うからディナーに行こうって言う感じなのだ。「何でそんな言い方になるの?」と聞くと「疲れてるの、昼だってオフィスに行っただろ」「てか、誰の何の為に疲れてんの?ね、何で私がディナー行きたいって言ってんの?明日の夜ミーティング行くとか言ってる人誰なの?」そういう質問をするのも疲れてきて、既に私はぶち切れていた。物も花も別にいらないけど、労わってくれても良いんじゃないの?何でせかされるの?あの人が仕事を手に入れるまでこれだけ神経すり減らしてきたし、ゆーゆーだっているし、こういうときに感謝ぐらいされても良いんじゃないの?ここ1年でぐっと増えた白髪は誰のせいだと思っているの?鞄を持って車から出ようとすると、彼はすごい力で鞄を引っ張り返したので指にあざが出来た。何度引っ張っても鞄を渡してもらえないので、それは諦めて私は車を飛び降りた。だーっと涙がでてきて、道をとぼとぼ歩き始めた。空しくて空しくて、悲しくて悲しくて、一歩一歩が淋しく感じて、また涙が出た。真横で私の速度にあわせて車を走らせながら「戻ってきてよ!」と怒鳴っている。ゆーゆーは心配そうに私を見ている。私はこの家族に愛着がなくなっている。かわいい自分の子供も他人に見えてしまうのだ。彼が横を車で走っているのも空しくなって、もう一度車に乗った。言葉が出なくて、涙しか出てこない。彼がどんなに「みんみん!」と荒く呼んでも返事が出来ない。「食事行こうよ?」と彼が言ってももう行きたくない。「家に帰らせて」数回頼んで家にようやく帰らせてもらい、部屋に閉じこもってずっと泣いていた。***次の日早朝から彼はゆーゆーを連れてお花のデリバリーに行ってしまった。彼がお花を渡す人々を決して嫌いではなくむしろ大切な人々であるが、私は一緒に行きたくなかった。ポイントレスだ。行くだけ空しすぎる。うちの母親や彼の母親ならともかく。午後3時過ぎにようやく帰ってきてこれからもう一件尋ねるなどと言う。ジョセフから電話が来て「フェスティバルに7時ごろから来ないか?って、聞かれたけど、」と話し始めたら「行ってきなよ~、俺ドロップオフしてあげるからさ、その間俺ミーティングいけるし」と切り替えした。こいつまだミーティング行くとかほざいてる。「ジョセフにディナー行くから行かないって言ったんだけど。」私の中ではディナーは完全な"予定"だったのだ。彼の中ではそうじゃなかったのにまた激しく驚いて、言葉が出なくなった。いい加減、私の落ち込み具合に気付いたらしく5時半には帰ってきてディナーに行こうと、言い始めて、私は分かった、と言った。5時半に帰ってきて、ディナーに向かうと激しい雨になった。おいしいステーキを食べたけれど、何度取り戻そうと思っても私の気持ちは晴れることはなかった。日曜日は朝早く彼は出勤なので、私とゆーゆーでいつも通り過ごした。
May 14, 2007
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