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家族関係について・共同生活とか

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ぽぽっきからの便り

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December 3, 2003

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カテゴリ：妊娠の記録・幸せのキロク

過去１０年以上経験したことがなかった現象が、ここ半年ほど続いていた。半年ほど前に日本に一時帰国してからの後遺症なのか、それとも落ち着いた気持ちの変化なのだろうか、これと言って思い当たる理由はない。

今朝は、その幾度か経験したうちのまた新たな不安の朝だった。ノリノリも既に出社をし、私も軽くシャワーを浴びたりお弁当を詰めたりと出社する準備をしなければならないのに、我慢ができない。好奇心に任せて、袋を開けた。お金を少々はたいて棚にしまってあるこれだけが、結局私の精神安定剤になる。

しかしいつもと同じと思っていた今日は、違う朝が来た。

体中がほてって、頭がぼーっぼーぅっとする。
まず、一気に落ち込んだ。

どうしよう･････。私、大丈夫だろうか･･･。
これからどうなっちゃうんだろう･･･。

トイレから立ち上がれない。しかし、出社の時刻は迫る。
慌ててシャワーを浴びる。

シャワーを浴びながら、また頭が呆然とする。
今度は何故か感激のあまりに目が潤む。

うれしい･･･。本当にうれしいんだ。

しばしの感動を抑えながらシャワーから出ると、また不安が来る。
ふと、関係ない昨日やり残した仕事のことを思い出す。

あぁ、あれは今日終わらせなきゃきついなぁ。

お昼に飲む中国茶の水筒を用意しながら、また頭がくるくる混乱する。
思わず、サプリメントを手にしてみる。
以前に買って置いたFolic Acidを一粒飲む。

アパートは狭すぎるんじゃないだろうか･･･。

小さなお弁当箱に玄米を詰める。
冷蔵庫から昨日の残り物の焼き鮭を出す。
弁当箱は大きくしたくないので、許容量以上に
ぎゅうぎゅう詰める。

もう終わった。なにもかもおじゃんだ･･･。

ニューオリンズで買ったにんにく入りタバスコを
べちゃべちゃと鮭の上にかける。
こうなったらやけくそだ。
いや、スパイシーフードの食べすぎでこうなったんじゃないの?

母親の顔、旦那の顔、オフィスでお母さん代わりのＪａｎの顔、
今までいろいろ知り合った沢山の年配の女性や、
身近なまゆみちゃんの顔が一気に目の前に浮かび上がる。

日本に帰りたかったな･･･。
来年の秋には大学院受験するつもりだったのに。
あっちのシステムに戻ろうと思っていたのに。

夕方会社帰りに行くジムのバックを用意する。
取りあえず、スパッツは暖かそうなものを選んでみる。
寒い朝と予報でもなっていたので、ダウンジャケットを手にする。

誰にどうやって言おう?!

手袋をして自転車を家から引っ張り出して、私は家を出た。
凍えそうな風が吹いているが、自転車のペダルが重く
なかなか前に進まない。

もう何もかもが、違って感じる。
昨日と同じ朝なのに。
昨日と同じ頭なのに。
昨日と同じ体なのに。

ノリノリは絶対女の子だと言っていた。
私は自分の２世ができるのなら、世界平和２世で強力タッグ！
とわけの分からないことを考えていた。

カーペンター通りを抜けてブロード通りにでる。
シティーホールが真正面に遠くに見える。

５体満足に生まれてくればいい。それだけだ。
もしそうでなくても･･･一生懸命生きてくれますように。

一生を変える凄い出来事だと
頭の中ではっきりしてくればしてくるほど
誰にいつ言えばいいのかわからなくなる。

ノリノリに電話したら、心配しすぎて仕事にならないし
日本は夜中。オフィスの人に先に言うのももったいないし
かといって、この熱い気持ちをシェアできるような
人は私の側にはいない。

明日には違う結果が出るかもしれない。
そう、そんなことだってある。
皆が期待して、間違いだったら本当にがっかりだ。

アメリカに来てから、私はいつも一人だった。
新しいこと、見知らぬこと、教えてくれる人もおらず
全部自分でやってのけた。
ノリノリというたった一人の私の家族を手に入れて
本当に心強い日々であるけれども
これからまた見知らぬ境遇で、見知らぬ人々と、見知らぬ経験を
自分の精神と体とで切り抜けていかなければ行かないのかと思うと
怖くて、怖くて、
私の心は泣いている。大泣きだ。

きっと誰かに初めて伝える時、
私は涙声になるだろう。でもとびきりの笑顔も一緒だ。

今日のフィラデルフィアは自転車でこぐには
風が冷たかったけれども、
なんだか暖かい日差しだった。

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