7才になるまでは、頭の中に言葉も文章もなかった。あるのはイメージだけ。ママの袖を引っ張るとき、ママには他のところを見ていてほしくなかった。他のどこでもなく、私だけ、私の顔だけを見てほしかった。それこそがコミュニケーションだと思っていたからだろうか、ママには絶対にそうしてほしかったのを覚えている。
ある晩、ミュージシャンの伯父のフィフーが、家に来てギターを弾いていた。この日の記憶は鮮明だ。家族みんなが聞いており、伯父は私にもギターを聞かせたいと思った。彼は私にギターのネックの部分を噛むように言った。言われた通りにすると、彼はギターを弾き始めた。振動が体全体に響きわたった。私はネックから口を離せなくなってしまった。高い音も低い音も、どんな小さな震動も体の中に入り込んでくるのだ。私の内側で演奏しているのだ。聴こえないけど、かもめは音楽が大好きで、クラシック、ジャズ、ビートルズとコンサート会場に出掛けて音楽を楽しんだ。
思春期の頃は、耳の聞こえない仲間たちと、ディスコに出掛けるのが大好きだった。他人の迷惑など気にせず、音楽をフルヴォリュームで思いっきり感じられる場所だ。スピーカーに体をくっつけ、リズムに合わせながら体を揺らしながら、夜じゅう踊った。
点字を書く 41 (宛名管理) 2011.09.03
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