ユビキタスモバイルの夢

January 10, 2017
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米アップルがスマートフォンへの採用を検討する有機ELディスプレー開発の波は、新潟県見附市のキヤノンの子会社にも恩恵をもたらしている。
 発光体の膜を基板に蒸着させるキヤノントッキの装置は、現在の有機ELの製造に不可欠となっており、各国のディスプレーメーカーから注文が相次いでいる。同社は2017年も生産能力の拡大を計画する。
 キヤノントッキの会長兼最高経営責任者(CEO)の津上晃寿氏が、ブルームバーグのインタビューに応じた。「需要は3年は続く」と津上氏は話し、「当社の生産キャパシティーが問題で納入ができない状況は早く解消するよう、増強を進めていく」と述べた。
 有機ELは従来の液晶ディスプレーと比較して薄く、鮮やかな色彩を表現することができ、アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の次世代機種への採用を検討している。ただ供給元は事実上、韓国のサムスン電子1社だけで、増加するアイフォーン需要を満たせるほど十分に生産できない恐れがある。キヤノントッキの製品は量産化の実績などで優れており、同社の供給能力が、他のディスプレーメーカーの有機EL開発の行方を左右することになる。
津上氏は、将来的には有機ELのほうが有利になるという考えだ。折り曲げたり丸めたりできるディスプレーの開発へ向け「有機ELディスプレーの特徴は優位に働く。新しい形状のものにスマホメーカーは挑戦し続ける方向に向かっている」と分析した。また同社が増産体制をとることと、顧客が投資を拡大させることで「生産量が上がっていけば、液晶との価格差もなくなってくる」と予想した。
 有機ELを製造する際には、真空の中で発光体の膜を基板に蒸着させる必要がある。キヤノントッキの製造装置は真空状態の中で大量のパネルを一度に処理することができ、高精細度や生産性でも優れている。大きさは幅約20メートル、高さ約10メートル、奥行きは百数十メートルにもなる。
 キヤノントッキは1993年から有機EL製造装置を手掛けており、津上氏によれば、サムスン電子だけではなくシャープやジャパンディスプレイなど「有機ELを事業化しようとしたメーカーほとんどと付き合いがある」という。関係者によれば、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)会長はシャープの買収決定後、新潟に行き有機ELの装置を買った、とシャープ社員の前で話したという。

調査会社IHSマークイットは、スマホ向けの有機ELの出荷額は18年に186億ドル(約2兆2000億円)に達し、178億ドルの液晶を初めて上回ると予測する。16年上期時点ではサムスンが出荷量の99.4%を占め、市場をほぼ独占している。(ブルームバーグ Takashi Amano、Pavel Alpeyev)
出典:http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170110/mcb1701100500021-n1.htm





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最終更新日  January 10, 2017 09:34:36 AM
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